昨日、「ITCメカを作る」とタイトルを付けましたが、この「ITC」って何と思われた方もいたかと思います。
これは「サンダーバード」とか、「ジョー90」などのドラマの配給会社の名前です。
この会社から他にも、「キャプテンスカーレット」、「海底大戦争」、「宇宙船XL5」など、「スーパーマリオネーション」と呼ばれる人形劇を配給していました。
日本では「東北新社」が配給していました。
私らの時代は、やはりサンダーバードが大人気でした。
私にとっても「サンダーバード」は、「ウルトラマン」や「仮面ライダー」よりヒーローでした。
リアルなメカデザインは今見ても古さを全く感じさせない素晴らしいデザインだと思います。
しかも、その造形力、汚し塗装のテクニック等、今見ても塗装のお手本になります。
今回の「ジョー90」の「マックスカー」ですが、子供の頃見た時、「何だかカッコ悪いな〜」と思ってましたが、今回色々改造して作っていくうちに「かっこいい」と思える様になりました。
形が出来上がって行くうちに、完成しても発注主に渡したくない様な気持ちになりました。
でも、完成したら手放さなくてはならないんですね。
ということで、製作ですが、これが一筋縄では行きませんでした。
とにかく出来が悪い!
どこもかしこも、形が違う!
普通に使える部品は何処?という感じでした。
先ず、タイヤが小さすぎる。
そこで、我が家の息子が持っていたトラックのおもちゃから外してあてがってみたら、これがピッタリ!
こちらがトラックのおもちゃから外して取り付けたタイヤ。
こちらがキットのまま。
直径も幅も全然違います。
この車輪、タミヤ模型も収納できる様に作っていた様です。
こちらが走行モード。
右の小さいものは「KONAMIの食玩」です。
この食玩がメチャクチャ良く出来ています。
この後、この食玩の形状が非常に参考になりました。
資料が少ないので助かりました。
こちらがキットオリジナルの収納モード。
劇中の収納の仕方と全く違う。
本当は、車軸が左右から縮み、タイヤは車体下部に垂直に収納されます。
こんな横倒しにはなりません
この時点でこのギミックは全面排除。
独自の加工をして劇中のタイヤ収納を再現します。
車体下部の形状が全くというほど違うので、半分を使わないで仕上げます。
なので一部を残して切り取ります。
横から見て車体が薄く見える様にしました。
車体先端部分も丸すぎたのでエポキシパテで尖らせました。
飛行体型の時は、車体横から翼が出るのですが、キットのパーツだとこんな形です。
大きさも形状も変!
この翼のパーツは使わず、プラ板から作り直します。
こんな調子で、パーツが使えずプラ板やエポキシパテで作る事の連続になります。
車体も前後の長さも短いし、車体下部にの形状は完全に作り直しです。
背中のエンジンもほぼ作り直しです。
コックピットは割とよく見えるので手抜きが出来ません。
インパネや天井の形状もそうですが、足元のペダルは見えないので適当に仕上げます。
しかし、フィギュアの足は作ります。
唯一両腕はキットのパーツが使えそうです。(写真には写ってませんが)
フィギュアには操縦桿やシートベルトなど全く有りませんのでこれも全部作ります。
劇中のシーンを元に作り込みます。
これがまた大変な作業になります。
続く!