「日本民衆文化の原郷」を読んでいると、不思議に以前読んだことがあるような気がしてきました。それは、著者が各地の老人の証言を聞き書き風に書いているところなのですが、じつは横溝正史のミステリを連想していたんです。
「日本~」は被差別の人々が民俗芸能を担ってきたことを書いているのですが、そういえば正史のミステリにも、はっきりと描写されていませんが「雑芸能」を仕事にしていたキャラクターが登場します。
「悪魔の手毬歌」は村に伝わる数え歌のとおりに殺人が起こる「童謡殺人」(『僧正殺人事件』『そしてだれもいなくなった』が有名です)で、重要なキャラクターとして湯治場のおかみが登場します。彼女は若いころは三味線弾きで、いまは農家より「下の格」の湯治場の未亡人です。また「獄門島」では、殺される3人娘の母親は流れ芸人で、占いが得意だったと設定されてます。
横溝正史のエッセイ等を読んでもいわゆる被差別の話題はなかったと思いますが、神戸出身で岡山に疎開していたという経験が、無意識的にか意識的にか、そういったキャラクターを登場させているのかもしれません。
「日本~」は被差別の人々が民俗芸能を担ってきたことを書いているのですが、そういえば正史のミステリにも、はっきりと描写されていませんが「雑芸能」を仕事にしていたキャラクターが登場します。
「悪魔の手毬歌」は村に伝わる数え歌のとおりに殺人が起こる「童謡殺人」(『僧正殺人事件』『そしてだれもいなくなった』が有名です)で、重要なキャラクターとして湯治場のおかみが登場します。彼女は若いころは三味線弾きで、いまは農家より「下の格」の湯治場の未亡人です。また「獄門島」では、殺される3人娘の母親は流れ芸人で、占いが得意だったと設定されてます。
横溝正史のエッセイ等を読んでもいわゆる被差別の話題はなかったと思いますが、神戸出身で岡山に疎開していたという経験が、無意識的にか意識的にか、そういったキャラクターを登場させているのかもしれません。
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