TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)参加に対する反対意見

2011年11月03日 23時58分35秒 | 政治に対する意見
皆さん今晩は。

諸事情あり更新が滞ってしまい、申し訳ありません。
さて、報告が遅くなってしまいましたが、10月30日に渋谷で行われたTPP反対デモに参加してきました。

※写真はデモの様子。参加者のプライバシーに考慮し一部目線を入れてあります。


TPP参加 断固拒否する国民デモ in渋谷(動画)
http://www.ustream.tv/recorded/18201610

あいにく小雨の中での開催となりましたが、200名を超える方が参加されていました。
宮下公演を出発し約90分の行程。皆さん手作りのプラカードを持参し懸命にTPPの問題点について訴えておりました。

昨今話題となっているTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)とは、一体何が問題なのでしょうか。

TPPとは、誤解を怖れず一言で行ってしまえば、
「参加国内であらゆる障壁(関税、非関税問わず)を撤廃し、ヒト、モノ、カネの流れを自由化する事」です。
もっと要約すると、「日本のあらゆるシステムがアメリカ化する事」となるでしょうか。
「環太平洋」などと大げさなことを言っても、参加国内のGDP比率では日本とアメリカで90%を占めるのですから、大きくは日本とアメリカとの問題なのです。
これは決して農業だけの問題ではなく、日本の個性が失われ、我々の生活全般が大きくアメリカナイズされ、殺伐とした社会が訪れるかもしれない、という、大変深刻かつ重要な問題なのです。

TPPについては分り易く解説、考察したサイトが幾つかありますので、是非一度ご覧ください。

サルでも分るTPP
http://luna-organic.org/tpp/tpp.html

【議論】日本のTPP参加、賛成or反対 どっち?
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/3977712.html

フジ出演の京大TPP反対派中野剛志先生が正論過ぎ
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/3992098.html

TPPがどれだけヤバイかをわかりやすくまとめたスレ
http://pc2chmeme.com/news/d2047ebc8fd91982485c4f1934395d4a


さて、先日の日記(ブログ記事参照)でも述べた通り、私はTPP参加には現状では反対です。

なぜ反対かというと、

第一に、TPPの参加は日本の文化や伝統、特色を破壊しかねないものである事、

第二に、格安な外国製品の流入により、高品質が売りの日本製品が駆逐されかねない事、
(それは同時に、日々懸命に商品開発、品質管理に取り組んでいる日本の優秀な企業が、海外の安かろう悪かろう企業に駆逐されるという事でもあります)

第三に、内需依存国家である日本にとって、TPP参加による経済的メリットよりも、国民皆保険制度等の、日本の独自システム崩壊によるデメリットの方が遥かに大きい事、
(日本が外需依存国家であるというのは大嘘です。下記リンク記事参照)
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_02.html
http://petit.air-nifty.com/citron/2008/12/post-3030.html

第四に、国民に対する詳細な説明が全くなされておらず、賛成反対の議論が成熟していない現段階での参加は全くおかしい事、

以上4つが主な理由です。

TPPの問題の構図を分り易く例えてみましょう。

日本が昔ながらの商店街だとすると、アメリカはいわば大手スーパーマーケット。
TPPに参加し、大手スーパー(アメリカ)のあざとい商売を無制限に認めれば、商店街(日本)の温かい人情や個性的な品揃えは駆逐されちゃうでしょう、ってことです。
日本が関税自主権を撤廃し、またあらゆる非関税障壁も撤廃するとどういうことが起きるか、妄想してみましょう。
アメリカや諸外国から安い商品が流入し、確かに物価は安くなるかもしれません。
でも、これまで必死に頑張って高品質な商品を作って来た日本の生産者は大打撃を受けるでしょう。
農業に限らず、中小企業がダメージを受ければ、当然、サラリーマンの給料も減りますね。
また、TPPではヒトの動きも自由化しますから、外国人労働者も増える事でしょう。安い賃金で働く労働者が増えれば、当然日本人の失業者は増えます。
食料自給率は大幅に低下し、輸入と赤字は増え、国内需要は落ち込み、景気は後退し社会不安も増大します。
景気の回復の為に国内需要を伸ばさなきゃならない時に、物価も下げて給与も下げて、いったいどうするんだと。

経済の問題だけじゃありません。
日本のあらゆるシステムは現状にそぐわなくなり、年金や医療等の制度や様々な社会システムはアメリカ化していくことが懸念されます。
社会のアメリカ化にともない、競争原理が激化し「貧富の差」もますます拡大する事になりかねません。

「グローバル化」という言葉に騙されてはいけません。
マスコミが報道しないから皆知らないだけで、なんだかんだいいながら日本って凄い国なんです。
世界一の債権国であり、世界一安全で平和な国。各種特許による特許料や日本の技術でしか作れない資本財の輸出により、今や世界中の国が日本を頼らざるを得ない状況にまでなっているんです。
日本の個性やシステムが失われる事は、世界にとっても大きな損失なのです。いわゆる「グローバル化」で得をするのは、その提唱者であるアメリカだけです。

しかしなにより一番の問題は、日本国民がTPPの内容を全く知らされない状態におかれている事です。
民主党政権は、日本国の今後の在り方を左右するこのTPP参加問題について、国民に対する説明責任を全く果たそうともせず、国民的議論が全く成熟しない状態のまま参加をごり押ししようとしています。

また、マスコミも、TPP参加を前提とした「軽い」報道しか行っていません。
今後の日本の在り方を左右する重要なこのTPP問題、本来であればテレビ局をあげて特集を組み、賛成反対それぞれの立場から客観的な報道を重ね、国民の議論を盛り上げていかなければなりません。
しかし相変わらずマスコミは真実を隠しどうでも良い情報を垂れ流すばかり。
現時点においてTPPは、グルメ特集や芸能ニュースよりも遥かに重要な報道素材だと思うのですが・・・

そもそも、今回私が参加したTPP反対デモに限らず、昨年から民主党の悪政に対する数千人、数百人規模の様々なデモが日本全国各地で毎週の様に行われています。
しかしこれらについては全くといっていいほど報道されておりません。だから、「日本でそんな大規模なデモが起きてる事なんか知らない」という方も多いんじゃないでしょうか?

こんな状態でTPPに参加する等とんでもない事です。
TPPに参加するのなら、国民の間で時間をかけてしっかりと議論をし、大まかな同意が得られてから。
「参加会議があるから急いで参加しなければ、日本は仲間はずれになっちゃう」
などという民主党の理屈は、本末転倒も良い所です。

明日も国会前で大きなTPP反対デモがあります。

しかし明日は勝浦市水産業新興対策審議会に出席のため、私は参加する事が出来ません。
興味のある方は是非参加してみてください。
政治家の横暴やマスコミの隠蔽体質に気付き始めた有志の皆さんの情熱や熱意を、肌で感じ取る事が出来ると思います。

何度も繰り返しますが、国の危機という事は日本の田舎の危機、つまり勝浦市の危機でもあります。
私は今後も地方議員として、TPP参加問題はじめ、人権侵害救済法案や外国人参政権等の日本の根幹を揺るがす問題については、
しっかりと意見を述べ、また行動していこうと思います。
コメント (19)
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