1日は、国立西洋美術館のあとは、桜満開の東京国立博物館の平常展を楽しみました。(いまごろUPしても桜も散ってしまいましたが)
国宝・天寿国繍帳と聖徳太子像
春の庭園開放
茶の美術
国宝室 地獄草紙(じごくそうし)
見返り美人図 菱川師宣筆
前田青邨筆 神輿振
国宝・天寿国繍帳と聖徳太子像
2006/3/14-4/9
《天寿国繍帳(てんじゅこくしゅうちょう)残闕》(国宝)(奈良・中宮寺所蔵、奈良国立博物館寄託)
と、法隆寺東院絵殿に安置されていた
《聖徳太子像》(重文)(平安時代・延久元年(1069))(法隆寺所蔵)
《聖徳太子絵伝》(国宝)(平安時代・延久元年(1069))(法隆寺献納宝物)
が一同に会していた。
奈良時代の技術はすごくびっくり。虫に食われてしまったのでしょうが、よくここまで残ったものです。間近にみることができて、状態がよくわかりました。中宮寺を訪れた際も国宝弥勒菩薩半跏像を遠くに眺めれただけですから、天寿国繍帳を所蔵していたと知識を新たにしました。300円の図録はお値打ちものですね。
法隆寺宝物館は谷口吉夫氏設計により平成11年に完成したものですが、建物のファサードがすばらしいですね。久々に訪れてまた感激しました。MoMAの設計も谷口吉夫氏設計でしたね。
春の庭園開放
2006年3月11日~4月16日
ソメイヨシノをはじめ、オオシマザクラ、ショウフクジザクラ、枝垂れのエドヒガンザクラなどが咲いている春の庭園開放を楽しんだ。京都御所内の九条邸にあった九条館は、お茶会を催している。目の前にソメイヨシノが咲きほこるなかでお茶会をするとは何と優雅なのでしょうか。(一般の人は逆に楽しめない)
たまたま<「b>転合庵。小堀遠州(1579~1647)が桂宮から茶入「於大名(おだいみょう)」を賜った折、その披露のために京都伏見の六地蔵に建てた茶室」という説明が目に入る。
本館第4室に戻ると、その茶入 銘 於大名(美濃)が展示されていました。(6/9まで)かなり大き目の茶入れです。
茶入 銘 於大名:(解説引用 小堀遠州が桂宮智仁親王より拝領したとした伝えられ中興名物にもあげられた瀬戸茶入面取手(めんとりで)の本歌とされる茶入れ。遠州によって水滴型から現在の形に仕立てられ、彼の伏見屋敷の茶室転合庵とともに伝世した、その後離れ、明治に再び転合庵と一緒になった。)
本館2階第4室 茶の美術 (2/14-6/4)
鼠志野鶺鴒文鉢 美濃
棒先建水 明時代・15~16世紀(不昧公所持)
竹茶杓 銘 埋火 小堀遠州
彫三島茶碗 銘 玄涛 (朝鮮)(解説引用:三島とは高麗時代の象嵌青磁の系譜を引くもので、印文、彫文のあとに白土を象嵌したもの。彫三島とは彫文様で桧垣文などをあらわしたもので高麗茶碗の中でも日本からの注文によって作られたものとされる。名古屋の関戸家から松永耳庵に伝来した。)
巻子本古今集切 1幅 伝源俊頼筆 (これは2/14-4/9)
志野茶碗 銘 振袖 美濃
などに目が行きました。
国宝室 地獄草紙(じごくそうし)
2006/3/14~2006/4/9
解説引用:岡山の安住院の伝来。生前に犯した罪業によって堕ちるさまざまな地獄の有様を描いた絵巻。『正法念処経』の経文を解りやすい和文になおして詞書とし,それに対応する絵を添える。平安末期に流行した六道思想に基づくもので,罪人が種々の責苦に苛まれる苦悩と戦慄の模様を,赤と黒を主体とした色調で効果的に表現する。焔火流(ほっかる)・火末虫(かまつちゅう)・火雲霧(かうんむ)(詞書では雲火霧)・雨炎火石(うえんかせき)の四場面が描かれる。 地獄草紙とはいうものの、想像がたくましいというよりは、平安時代の飢饉などときの現実をすこし誇張したぐらいではないかと思いました。
見返り美人図 菱川師宣筆2006/3/28~ 2006/4/23
本館2階の江戸浮世絵のコーナーは、春爛漫です。大きく謳ってはいませんが、「今回は、初期浮世絵の名品、菱川師宣筆「見返り美人図」をはじめ、春の到来にふさわしい桜や山吹などをモチーフとする作品を展示します。また春霞のごとく繊細な浮世絵を残した狂歌師・窪俊満(1757-1820)に焦点をあて、彼の春を主題とした作品を多く取り上げます。」
「見返り美人図の解説引用:菱川師宣の信頼できる肉筆画の中で世にもっとも知られた作品であるが,一人立ち美人図である点では珍しい作例でもある。歩みの途中でふと足を止めて振り返った印象的な姿は,まさに「菱川様の吾妻俤」(ひしかわようのあずまおもかげ)(『虚栗』)と謳われたそのものであろう。 」
もしかすると見返り美人図は、はじめてみたのかも知れません。この有名な絵を見れて一寸得をした気分です。赤い艶やかな着物が見事です。そのほかにも鈴木春信筆が2点。三十六歌仙・在原業平朝臣、見立山吹の里。また重要美術品の窪俊満の《夜景内外の図》《桜下喫煙二美人》。また歌川広重筆《東都御殿山ノ図》など美人図に相応しい優品でお花見気分です。
前田青邨筆 神輿振 大正元年(1912)
2006/3/21-4/23
実は前田青邨には、そのおおらかな表情がピンとこなくて、あまり好きになれないことが多かったのですが、この《神輿振》の緊張した画面にはぞくぞくとしました。精密な描写、色使い素晴らしいです。出世作というだけはあります。
(解説引用:第6回文部省美術展覧会第3等受賞し、青邨の出世作となった。1177年延暦寺の僧兵が神輿を奉じ、京に乱入した事件を描く。物語を説明的に描かないで中世の絵物語の模写を通じて学んだ筆法に近代的な視覚を加え、緊張感のある画面構成としている。)
このほか
京の舞妓 速水御舟筆 大正9年(1920)
(解説引用:院展出品作品、細密描写が注目をあびた。空間処理も着物や畳などの空間描写に執着し、大正期の写実的傾向を示す。モデルは当時人気だった君栄という舞妓で祇園の茶屋「吉はな」で写生したのち、2年がかりで完成)
溪山四時 川合玉堂筆 昭和13年(1938)
の前で立ち止まりました。
国宝・天寿国繍帳と聖徳太子像
春の庭園開放
茶の美術
国宝室 地獄草紙(じごくそうし)
見返り美人図 菱川師宣筆
前田青邨筆 神輿振
国宝・天寿国繍帳と聖徳太子像
2006/3/14-4/9
と、法隆寺東院絵殿に安置されていた
が一同に会していた。
奈良時代の技術はすごくびっくり。虫に食われてしまったのでしょうが、よくここまで残ったものです。間近にみることができて、状態がよくわかりました。中宮寺を訪れた際も国宝弥勒菩薩半跏像を遠くに眺めれただけですから、天寿国繍帳を所蔵していたと知識を新たにしました。300円の図録はお値打ちものですね。
法隆寺宝物館は谷口吉夫氏設計により平成11年に完成したものですが、建物のファサードがすばらしいですね。久々に訪れてまた感激しました。MoMAの設計も谷口吉夫氏設計でしたね。
春の庭園開放
2006年3月11日~4月16日
ソメイヨシノをはじめ、オオシマザクラ、ショウフクジザクラ、枝垂れのエドヒガンザクラなどが咲いている春の庭園開放を楽しんだ。京都御所内の九条邸にあった九条館は、お茶会を催している。目の前にソメイヨシノが咲きほこるなかでお茶会をするとは何と優雅なのでしょうか。(一般の人は逆に楽しめない)
たまたま<「b>転合庵。小堀遠州(1579~1647)が桂宮から茶入「於大名(おだいみょう)」を賜った折、その披露のために京都伏見の六地蔵に建てた茶室」という説明が目に入る。
本館第4室に戻ると、その茶入 銘 於大名(美濃)が展示されていました。(6/9まで)かなり大き目の茶入れです。
茶入 銘 於大名:(解説引用 小堀遠州が桂宮智仁親王より拝領したとした伝えられ中興名物にもあげられた瀬戸茶入面取手(めんとりで)の本歌とされる茶入れ。遠州によって水滴型から現在の形に仕立てられ、彼の伏見屋敷の茶室転合庵とともに伝世した、その後離れ、明治に再び転合庵と一緒になった。)
本館2階第4室 茶の美術 (2/14-6/4)
などに目が行きました。
国宝室 地獄草紙(じごくそうし)
2006/3/14~2006/4/9
解説引用:岡山の安住院の伝来。生前に犯した罪業によって堕ちるさまざまな地獄の有様を描いた絵巻。『正法念処経』の経文を解りやすい和文になおして詞書とし,それに対応する絵を添える。平安末期に流行した六道思想に基づくもので,罪人が種々の責苦に苛まれる苦悩と戦慄の模様を,赤と黒を主体とした色調で効果的に表現する。焔火流(ほっかる)・火末虫(かまつちゅう)・火雲霧(かうんむ)(詞書では雲火霧)・雨炎火石(うえんかせき)の四場面が描かれる。 地獄草紙とはいうものの、想像がたくましいというよりは、平安時代の飢饉などときの現実をすこし誇張したぐらいではないかと思いました。
見返り美人図 菱川師宣筆2006/3/28~ 2006/4/23
本館2階の江戸浮世絵のコーナーは、春爛漫です。大きく謳ってはいませんが、「今回は、初期浮世絵の名品、菱川師宣筆「見返り美人図」をはじめ、春の到来にふさわしい桜や山吹などをモチーフとする作品を展示します。また春霞のごとく繊細な浮世絵を残した狂歌師・窪俊満(1757-1820)に焦点をあて、彼の春を主題とした作品を多く取り上げます。」
「見返り美人図の解説引用:菱川師宣の信頼できる肉筆画の中で世にもっとも知られた作品であるが,一人立ち美人図である点では珍しい作例でもある。歩みの途中でふと足を止めて振り返った印象的な姿は,まさに「菱川様の吾妻俤」(ひしかわようのあずまおもかげ)(『虚栗』)と謳われたそのものであろう。 」
もしかすると見返り美人図は、はじめてみたのかも知れません。この有名な絵を見れて一寸得をした気分です。赤い艶やかな着物が見事です。そのほかにも鈴木春信筆が2点。三十六歌仙・在原業平朝臣、見立山吹の里。また重要美術品の窪俊満の《夜景内外の図》《桜下喫煙二美人》。また歌川広重筆《東都御殿山ノ図》など美人図に相応しい優品でお花見気分です。
前田青邨筆 神輿振 大正元年(1912)
2006/3/21-4/23
実は前田青邨には、そのおおらかな表情がピンとこなくて、あまり好きになれないことが多かったのですが、この《神輿振》の緊張した画面にはぞくぞくとしました。精密な描写、色使い素晴らしいです。出世作というだけはあります。
(解説引用:第6回文部省美術展覧会第3等受賞し、青邨の出世作となった。1177年延暦寺の僧兵が神輿を奉じ、京に乱入した事件を描く。物語を説明的に描かないで中世の絵物語の模写を通じて学んだ筆法に近代的な視覚を加え、緊張感のある画面構成としている。)
このほか
京の舞妓 速水御舟筆 大正9年(1920)
(解説引用:院展出品作品、細密描写が注目をあびた。空間処理も着物や畳などの空間描写に執着し、大正期の写実的傾向を示す。モデルは当時人気だった君栄という舞妓で祇園の茶屋「吉はな」で写生したのち、2年がかりで完成)
溪山四時 川合玉堂筆 昭和13年(1938)
の前で立ち止まりました。