徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

東京国立博物館 常設展示 -書跡-

2006-07-26 | 
東京国立博物館 常設展示 -書跡-

企画展示 特集陳列「唐様の書」,国宝室 和歌体十種、国宝 久能寺経ほか、いくつか書の名品が展示されていました。

企画展示 特集陳列「唐様の書」 本館特別1・特別2室 2006/7/11~2006/8/6
江戸時代の日本の書は、御家流に代表される和様と、中国書法を範とした唐様とに大別されます。御家流は、幕府の公式書体として用いられ、また寺子屋などを通して一般庶民にも広まり、江戸時代を通じて日常の場で幅広く用いられました。いっぽう、中国・明時代末の混乱を避けて来日した学者や僧侶などによってもたらされた唐様の書は、江戸時代前期、幕府の儒教奨励政策を追い風に、僧侶・儒者など知識層を中心に根付いていきました。受容と洗練を繰り返しながら、文人精神の表現手段にまで高められた江戸時代の唐様の書をお楽しみください。

唐様の書なるものがあるのは初耳。やわらかい書体の「語」 良寛筆 も展示されていたので、これが唐様かと。「楷書千字文 市河米庵筆」なる漢字の手本もあった。
  • 池大雅筆「水流帖」(原本)杜甫や李白の詩から撰んだ五言詩三十六句を篆隸楷行草(てんれいかいぎょうそう)の各書体で書き分け、淡墨(たんぼく)で折帖(おりじょう)に揮毫したもので、晩年50代の筆と推定されます。詩情と筆致が一体化し、悠揚迫らぬ書風は、自然体を志向した生き様と、文人の書の高みを思わせます。とのことだが、この作品はすばらしかった。写真も掲載されているが、長尺に書かれた様は壮観。


    第1室 2006/7/19~ 2006/8/27
  • 雑阿含経巻第四十五(ぞうあごんきょうまきだいよんじゅうご)光明皇后願経(こうみょうこうごうがんぎょう);天平15年(743)5月11日,藤三女(光明皇后)が父母の冥福を祈って発願供養された一切経の中の1巻。五月一日経とともに名高い。本巻はもと高野山正智院に伝来した。黄麻紙に薄墨界を引いて書いた端正な楷書体は天平写経の特徴をよく示している。
  • 紫紙金字法華経断簡(紫切) 伝菅原道真筆 奈良時代・8世紀; 暗くてよく見えません。

    国宝室 2006/7/4~2006/7/30
  • 国宝 和歌体十種
     『和歌体十種』は、10世紀の末から11世紀初めに成立した歌論書。平安時代中期の歌人・歌学者で「三十六歌仙」の1人、壬生忠岑(みぶのただみね)の著作とされることから「忠岑十体」の別名ももつが、今日では疑問視されている。
     本書は、その現存最古の写本で、藍と紫の飛雲(とびくも)を大ぶりにすき込んだ薄手の鳥の子紙に、和歌を10体に分類して、それぞれに5首の例歌を仮名で添え、漢文で説明を加えたものである。
     筆者については、巻末に江戸時代の古筆鑑定家、古筆了佐(こひつりょうさ)が藤原俊成(ふじわらのとしなり)の祖父の藤原忠家(ただいえ)とするが、確証はない。(文章も画像もeMusuemから





    第3室 2006/7/19~ 2006/8/27
  • 国宝 法華経一品経(慈光寺経) 1巻 鎌倉時代・13世紀 埼玉・慈光寺蔵 33巻のうち
  • 国宝 法華経提婆品(久能寺経) 1巻 平安時代・12世紀 静岡・鉄舟寺蔵
    いつみても素晴らしいのですが、両者とも見返し絵が、ほとんどない巻でした。

  • 法華経巻第四断簡(戸隠切) 藤原定信筆 平安時代・12世紀
  • 法華経 藤原定信筆 平安時代・12世紀 個人蔵
    藤原定信の筆の法華経が2点。戸隠切は、一字宝塔法華経。升目にあわせて書かれています。右肩上がりのかなり特徴のある書体です。戸隠神社の巻1から巻4は重文です。(画像はSRCリンク)


  • 重文 和漢朗詠集 巻下(益田本) 1巻 平安時代・11世紀; 益田鈍翁の旧蔵品。宋時代の唐紙、染紙に雲母砂子を撒いた料紙や雲紙などを用いる。






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