赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

国債評価損40兆円と含み益32兆円

2024-04-14 00:00:00 | 政治見解



国債評価損40兆円と含み益32兆円 :240414情報


過日、日銀の植田総裁が予算委員会で「金利が1%上昇すると、日銀保有国債の評価損が40兆円に達する。保有国債の評価損は23年9月の時点で10兆5000億円だった」と発言していたようです。

これがどういう意味なのか、素人にはわからない話なので経済の専門家に伺いました。



日銀は、今後1%金利が上がると持っている国債40兆円の損が出ると言っています。しかし、天は日銀を見放さないということで、日本の株のETF【※1】をいっぱい買っていました。

【※1】ETFとは、東京証券取引所などの金融商品取引所に上場している投資信託です。 特定の指数、例えば日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)等の動きに連動する運用成果をめざし、運用されるインデックス型と、そのような連動対象指数を定めないアクティブ型のETFがあります。

ETFの方の含み益の景気が良くて株が上がってきて32兆円もあるというので、通底というわけにはいきませんが、どうにかバランスが取れています。

今の日本政府が出している国債の半分以上を日銀が持っているという異常状態であり、それは良くないです。しかし、そちらで今後1%以上の金利が上がっていくと、もっと損が出るでしょうけど、円安で景気が良くなっていますから実体経済が良いということで、株も上がってきます。それでバランスが取れていて、日本国総体として債務超過になっているわけではありません。

よく皆さんへ申し上げているように金利を上げると、それまでに出ていた債券(既発債)の値段は下がるわけです。逆に金利が下がって今まで持っていた債券の値段が上がるということにもなります。これは必然的にそういうことになっているのです。1%上昇した場合に評価損が40兆円となっていて、これは時価評価ですから日銀は終わりまで持っていると言えば損は出ません。

しかし、これを民間会社で持っていたら大変なことになります。その場で時価評価されますから、大損しているのではないかということになるのです。

確かに40兆円損していますけど、ETFの日本株が好調に上昇していますので、日銀が持っていたETFの方で含み益が大量に出て、時価総額が70兆円になって含み益が32兆円という投資としてはうまくいきました。

1%以上の金利が今後も上がると思いますが、1%上がればマイナス40兆円だけどプラス32兆円あるからマイナス8兆円となり、日銀も日本国の統合政府の一部ですから、それほど国が大きく債務超過になっているわけではないというのは覚えておいて良いでしょう。

実際日本の政府はまだまだ余裕があって、大雑把に言うと、日本政府の持っている資産と負債のバランスが取れているということです。この統合政府というのは、行政府に国会の一部として日銀も合わせて考えた場合にそのようになります。それほど心配する必要もないし、財政立て直すためにも増税すると叫ぶ必要もありません。これは基本であるということは押さえておいた方がいいと思います。財務省の一部の人は損して大変であるとしか言いませんが・・・。



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