☆根津美術館 サイト
創立75周年記念特別展『青山の至宝-根津嘉一郎と茶-』 ※11月3日[火・祝]まで
今回、訪れようかどうしかようかと少し迷った。
事前に展示目録を眺めていると「一通り拝見しているなぁ」という印象を受けたのと、
「表参道まで行くのがシンドイし、時間的余裕が、、、」
旅行に出かけるときは頑張るけど、その反動か自宅にいる時間を増やしたくなっているのが最近の傾向。
だけど、やっぱり訪れたくなって
まず初期の収集品から。
なんといっても、那智瀧図。
前見た時はあまり印象に残らなかった、けど。
今回は「妙にリアルだなー」
もう18年前になるけど、訪れた時があるけど、こんな感じだったなぁ。
鎌倉時代から変わらない風景って、すごい。
元時代の猿候図がとてもカワイイ。
古銅象耳花生も大きくて立派。(インド系かな?)
大正13年の入札で松平家から購入した瀬戸茶入『正木』がステキだなーと思った。
(破風窯の黄釉の色合いとやや小ぶりでやや尻膨のゆるい肩衝)
加賀光悦が展示されているのにはビックリ。
京都の相国寺承天閣美術館にあるものだから。
一時、所蔵して茶会で使用したこともあるそうだ。
が、たしか5年後には売ったそうな。
熱海で見たことがある膳所光悦(←MOA美術館所蔵)も同じだろうか。
オランダ製の色絵白雁香合も。
リニューアルオープンした際の2回目の展覧会(2009年11月)でも見た
大正7年(1918年)の初陣茶会の道具組からの展示も。
芦屋野馬地文釜と古染付の叭々鳥香合。
茶会を開くことを前提に収集したということがよくわかるお道具多し。
御所丸茶碗とか白くていいね。(結局見そびれた古田高麗をちらっと思い出す)
中尾唐津茶碗「福寿草」や信楽鬼桶水指、南蛮砂張銅〆水指。
祥瑞水玉茶碗もいいし、祥瑞蜜柑水指もいい。
伊賀花入「寿老人」。ん? 他で見た? いやいや、同じ伊賀だけど別物の「寿老人」だった。
興味深かったのは大きな銅鑼。 松平不昧公伝来という。
大正12年(1923年)には雲州銅鑼を聞く茶会(歳暮茶会か?)も開いたそうな。
雨漏茶碗が2つあった。少しだけ趣きのことなる2つの雨漏。おもしろい。
瓢花入「ふくら雀」。顔回とはまた違うよさ。だれか有名どころゆかりだったような?
何度も拝見した青井戸茶碗「柴田」もあった。
そして、松屋肩衝。
付属品も一緒に展示されていた。
大きい
すごい貫禄で圧倒された。
藤田伝三郎に交趾大亀香合の入手をめぐり競り負けたあとに
入手した交趾も。深緑の釉薬一色の大亀香合もまたいい。
満足して展示室2を出た後は2階へ。
展示室6は「永久決別の歳暮茶事-初代嘉一郎渾身の取り合わせ-」。
昭和14年12月23日~25日に開いた最後の茶会。
伝牧谿の竹雀図。
その直後、昭和15年1月4日に亡くなってしまうわけだから、すごいなと思う。
織部筋釜に瀬戸の尻膨茶入「夜舟」。蓋が平べったくてユニーク。
織田有楽斎の茶杓。銘が「玉ふりふり」。
向付は6種類使ったそうで、展示されていたのは3種類。
唐津の扇形の深向。
そういうわけで、まぁまぁ楽しめた。
図録は2,200円。今回は断念。
かわりに「根津青山の茶会」1,000円を購入。
他にも読み物の本があった。
お値段が3,780円
近くの図書館にも所蔵なく、読むなら買うしかないかなぁ。
★根津美術館バックナンバーリスト
2014年10月 『霜月の茶』→こちら
2014年10月 『名碗20撰』→こちら
2014年10月 『秋光を楽しむ茶』→こちら
2014年10月 『名画を切り、名器を継ぐ 美術にみる愛蔵のかたち』→こちら
2013年11月 『井戸茶碗 -戦国武将が憧れたうつわ-』再訪→こちら
2013年11月 『井戸茶碗 -戦国武将が憧れたうつわ-』→こちら
2013年10月 「秋の夜長茶」→こちら
2013年10月 『清雅なる情景 日本中世の水墨画』→こちら
2013年5月 『国宝燕子花図屏風 〈琳派〉の競演』→こちら
2013年3月 『遠州・不昧の美意識 名物の茶道具』→こちら
2012年12月 『ZESHIN 柴田是真の漆工・漆絵・絵画』 展示室6『口切 -茶人の正月-』→こちら
2012年6月 「コレクション展 中世人の花会と茶会」展示室6「雨中の茶の湯」→こちら
2012.5月 展示室5『きらめく螺鈿』、展示室6『初夏の茶』→こちら
2011.12月 『中国の陶磁・漆・青銅』『夜咄の茶』→こちら
2011.10月 根津美術館の露地と茶室 →こちら
2011.10月 『春日の風景』『名残の茶』 →こちら
2011.7月 『古筆切 ともに楽しむために』→こちら
2011.6月 『伊万里・柿右衛門・鍋島 肥前磁器の華』→こちら
2011.4月 『燕子花図屏風と初風炉の茶』→こちら
2010年10月『南宋の青磁 宙(そら)をうつすうつわ』→こちら
2010年1月『観るやきもの・使ううつわ 陶磁器ふたつの愉楽』→こちら
2009年11月『根津青山の茶の湯』→こちら
2009.10月『新・根津美術館展 国宝那智瀧図と自然の造形』→こちら
創立75周年記念特別展『青山の至宝-根津嘉一郎と茶-』 ※11月3日[火・祝]まで
今回、訪れようかどうしかようかと少し迷った。
事前に展示目録を眺めていると「一通り拝見しているなぁ」という印象を受けたのと、
「表参道まで行くのがシンドイし、時間的余裕が、、、」
旅行に出かけるときは頑張るけど、その反動か自宅にいる時間を増やしたくなっているのが最近の傾向。
だけど、やっぱり訪れたくなって
まず初期の収集品から。
なんといっても、那智瀧図。
前見た時はあまり印象に残らなかった、けど。
今回は「妙にリアルだなー」
もう18年前になるけど、訪れた時があるけど、こんな感じだったなぁ。
鎌倉時代から変わらない風景って、すごい。
元時代の猿候図がとてもカワイイ。
古銅象耳花生も大きくて立派。(インド系かな?)
大正13年の入札で松平家から購入した瀬戸茶入『正木』がステキだなーと思った。
(破風窯の黄釉の色合いとやや小ぶりでやや尻膨のゆるい肩衝)
加賀光悦が展示されているのにはビックリ。
京都の相国寺承天閣美術館にあるものだから。
一時、所蔵して茶会で使用したこともあるそうだ。
が、たしか5年後には売ったそうな。
熱海で見たことがある膳所光悦(←MOA美術館所蔵)も同じだろうか。
オランダ製の色絵白雁香合も。
リニューアルオープンした際の2回目の展覧会(2009年11月)でも見た
大正7年(1918年)の初陣茶会の道具組からの展示も。
芦屋野馬地文釜と古染付の叭々鳥香合。
茶会を開くことを前提に収集したということがよくわかるお道具多し。
御所丸茶碗とか白くていいね。(結局見そびれた古田高麗をちらっと思い出す)
中尾唐津茶碗「福寿草」や信楽鬼桶水指、南蛮砂張銅〆水指。
祥瑞水玉茶碗もいいし、祥瑞蜜柑水指もいい。
伊賀花入「寿老人」。ん? 他で見た? いやいや、同じ伊賀だけど別物の「寿老人」だった。
興味深かったのは大きな銅鑼。 松平不昧公伝来という。
大正12年(1923年)には雲州銅鑼を聞く茶会(歳暮茶会か?)も開いたそうな。
雨漏茶碗が2つあった。少しだけ趣きのことなる2つの雨漏。おもしろい。
瓢花入「ふくら雀」。顔回とはまた違うよさ。だれか有名どころゆかりだったような?
何度も拝見した青井戸茶碗「柴田」もあった。
そして、松屋肩衝。
付属品も一緒に展示されていた。
大きい
すごい貫禄で圧倒された。
藤田伝三郎に交趾大亀香合の入手をめぐり競り負けたあとに
入手した交趾も。深緑の釉薬一色の大亀香合もまたいい。
満足して展示室2を出た後は2階へ。
展示室6は「永久決別の歳暮茶事-初代嘉一郎渾身の取り合わせ-」。
昭和14年12月23日~25日に開いた最後の茶会。
伝牧谿の竹雀図。
その直後、昭和15年1月4日に亡くなってしまうわけだから、すごいなと思う。
織部筋釜に瀬戸の尻膨茶入「夜舟」。蓋が平べったくてユニーク。
織田有楽斎の茶杓。銘が「玉ふりふり」。
向付は6種類使ったそうで、展示されていたのは3種類。
唐津の扇形の深向。
そういうわけで、まぁまぁ楽しめた。
図録は2,200円。今回は断念。
かわりに「根津青山の茶会」1,000円を購入。
他にも読み物の本があった。
根津青山 ─「鉄道王」嘉一郎の茶の湯 (茶人叢書) | |
齋藤康彦[著] | |
宮帯出版社 2014年刊 |
お値段が3,780円
近くの図書館にも所蔵なく、読むなら買うしかないかなぁ。
★根津美術館バックナンバーリスト
2014年10月 『霜月の茶』→こちら
2014年10月 『名碗20撰』→こちら
2014年10月 『秋光を楽しむ茶』→こちら
2014年10月 『名画を切り、名器を継ぐ 美術にみる愛蔵のかたち』→こちら
2013年11月 『井戸茶碗 -戦国武将が憧れたうつわ-』再訪→こちら
2013年11月 『井戸茶碗 -戦国武将が憧れたうつわ-』→こちら
2013年10月 「秋の夜長茶」→こちら
2013年10月 『清雅なる情景 日本中世の水墨画』→こちら
2013年5月 『国宝燕子花図屏風 〈琳派〉の競演』→こちら
2013年3月 『遠州・不昧の美意識 名物の茶道具』→こちら
2012年12月 『ZESHIN 柴田是真の漆工・漆絵・絵画』 展示室6『口切 -茶人の正月-』→こちら
2012年6月 「コレクション展 中世人の花会と茶会」展示室6「雨中の茶の湯」→こちら
2012.5月 展示室5『きらめく螺鈿』、展示室6『初夏の茶』→こちら
2011.12月 『中国の陶磁・漆・青銅』『夜咄の茶』→こちら
2011.10月 根津美術館の露地と茶室 →こちら
2011.10月 『春日の風景』『名残の茶』 →こちら
2011.7月 『古筆切 ともに楽しむために』→こちら
2011.6月 『伊万里・柿右衛門・鍋島 肥前磁器の華』→こちら
2011.4月 『燕子花図屏風と初風炉の茶』→こちら
2010年10月『南宋の青磁 宙(そら)をうつすうつわ』→こちら
2010年1月『観るやきもの・使ううつわ 陶磁器ふたつの愉楽』→こちら
2009年11月『根津青山の茶の湯』→こちら
2009.10月『新・根津美術館展 国宝那智瀧図と自然の造形』→こちら
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