狩江のお祭りと文化論

~愛媛県西予市明浜町狩江地区のお祭りや、四季折々の風景、暮らしを独自の観点からお伝えいたします~

狩浜段々畑の「ここが違う!わがふるさとの石垣」①

2016-03-24 17:24:01 | 狩江のジオパークポイント

さて狩浜地区では、国の重要文化的景観への選定に向けていろいろな調査が今現在

行われておりますが、それに関連した文化講演会が先日ありました。

演題「石積み、石垣が物語る郷土の歴史と風景」、講師は石垣技術研究機構代表の

高瀬哲郎さんでした。

その分野での第一人者である高瀬氏による、大変興味深い講話でした。

その話の中で、狩浜の石垣の特徴の一つとして

”石垣の角は、一部を除き全域すべてが、丸める技術で築いていること” だそうです。

それは99.9%の確率に近いとのこと。

確かにわたしたちはそれが普通だと思っていましたが、違うんですね。

ほとんどの石垣は角を丸めています。先生は、丸めることへの地域のこだわりみたいなものが

あるのでは?と、おっしゃっていました。

ちなみに、私が考えるに、これは昔ホゴロを担っていた時代、歩いて上り下りする際

引っ掛けてホゴロを損傷しないようにしたのでは?などと思っています。

ともあれ、これが特徴の一つだそうです。

一部を除きというのは、本浦地区の西にそびえるヒヤマという地名の山がありますが

(ここは昔の狼煙台の跡があるところですが)この下に築かれている石垣数段は、角のある石垣が

残っています。何か別の用途で作られたか?時代背景などは調査中です。

この講演ではその他いろいろな興味深い話がありましたので

シリーズでご紹介したいと思います。