すまい学
私は仕事柄、よく家々を歩いて訪問することが多い。その度、昔からの人々の知恵に驚かされる事がある。わがふるさとは、山と海に囲まれ、狭い空間に民家が密集する地形、その限られた敷地を実にうまく利用してすまいを作っている事だ。外見上、普通の二階建て民家なのだが、いったん表玄関を入っていくや小さいながらも、中庭を備え、上を見上げると空がぽっかり見える。まわりはぐるりと城砦のように母屋、離れなどが占め、外の世界と断った静寂な空間を作る。あのイスラム圏の住宅を、あるいは京都の町屋づくりを思い出させるような独特の空間利用。中庭は井戸もあれば心なごませる草木も、実にいい。台風が多いせいもあって、風よけとしてのこんな作りであるとご主人も言う。軒と軒がぶつかりあう程のせまい建坪に、いかに生活空間を限界まで創造するか、先代たちの知恵に感心。
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