山本あけみ「緑ゆたかな環境を子どもたちへ」

建築士や生活者として、都市計画・公共施設マネジメント・地球温暖化対策・SDGsなど、独自の視点で日々発信

日本の住宅は穴の空いたバケツから脱却できるのか?

2022-04-15 | 活動日誌

モデルハウスのインテリア設計をしていた頃、一軒のモデルハウスに60Wの白熱灯のダウンライトを50個以上も付けた上に、

意匠性の高いペンダントライトなどもあり、照明の消費電力はもの凄かったです。

その頃、地球温暖化という言葉に触れる事が多くなり、自分の設計の仕事とリンクさせながら、

どうすれば良いのか悩み始めました。

 

転機はその後訪れ、杉並区議へと転身してからは、

・省エネ住宅

                                                       東京都HPより

・脱炭素(低炭素)まちづくり

                           国土交通省「低炭素まちづくり実践ハンドブック」より

・公共施設の省エネ化

                                    国土交通省 グリーン庁舎イメージ図

の取組を具体策を入れながら、杉並区に求めてきました。

 

もう、かれこれ10年以上も、しつこいくらいに質疑を重ねてきました。

 

杉並区からの答弁はいつも、一言で言うと、「国基準に則り進めている」という事で、

積極的に自治体独自の施策を講じていく構えは、今のところ残念ながらありません。

 

菅元首相のカーボン・ニュートラルを目指す、という曖昧模糊な言葉を手掛かりに、

各省庁が目標を掲げて動き出したものの、のど元過ぎれば、、、という感もあり、

こんな事で果たして地球は救えるのか?と焦りばかりが募っていました。

 

そんな中、昨年の

「脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」(国交省、経産省、環境省主催)

https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000188.html

の動向を注視し、いよいよ建築物の省エネ規制の法制化が進むと思いきや、

足踏み状態だという情報が広がりました。

 

国による法整備が進まなければ、杉並区の様な国基準を守っているからそれで良いとする自治体の

対策は進んで行かないとの思いから、熱心にこのテーマを追っていらっしゃる国会議員への陳情や、

オンライン署名のお願い、また、杉並区議会での区議の勉強会などを通じて共感の輪を広げて行きました。

※オンライン署名「建築物省エネ法を国会に提出してください。」

https://www.change.org/p/%E5%9B%BD%E4%BC%9A%E8%AD%B0%E5%93%A1-%E5%BB%BA%E7%AF%89%E7%89%A9%E7%9C%81%E3%82%A8%E3%83%8D%E6%B3%95%E3%82%92%E5%9B%BD%E4%BC%9A%E3%81%AB%E6%8F%90%E5%87%BA%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84

※建築物の省エネに関してエネまち社の先生方をお迎えして勉強会をしました! 

https://blog.goo.ne.jp/akemiyamamoto/e/a7720e30c24650edb21016ba8c27d76d

 

報道では、日経XTECHで、

「建基法や建築物省エネ法などを大改正へ住宅の省エネ基準適合を2025年度に義務化」2021.12.23

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/na/18/00006/121500303/

と伝え、次に、

「建築物省エネ法改正案、提出の要望続々」2022.03.10

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/na/18/00006/030100324/

となり、

一転して朝日新聞が

「建築物の省エネ法改正案、見送りの公算大「脱炭素」に逆行の懸念も」2022.3.31

https://www.asahi.com/articles/ASQ3Z5678Q3XULFA02F.html

と伝え、そして日経新聞が

「省エネ法案先送り、機運しぼむ住宅脱炭素」2022.4.4 

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA102OR0Q2A310C2000000/

として危機感を伝えてくれました。

 

そして、またまた一転、

「建築物省エネ法改正案、今国会への提出検討 先送りから一転」2022.4.14

https://www.asahi.com/articles/ASQ4F62HCQ4FULFA01F.html

との報道に、にわかには信じられない思いでした。

 

やっとの事で、国基準の整備が決まっていくのです!

遅きに失しているというものの、本当に嬉しい!

やっと、やっとです。

 

日本のエネルギー自給率はたった11.8%、先進国の中でも極めて低く、エネルギー資源のほとんどを海外からの輸入に頼っている状況です。省エネを徹底し、外国からの輸入に頼らず再生可能エネルギーで安全な国内産のエネルギーを作っていく。

エネルギーを買わなくても良くなるお金で、日本の教育や福祉の充実を図って行って欲しいという将来的な展望を

見据えつつ、この勢いで一気に省エネ&脱炭素が進んでいく事を願ってやみません。

 

そろそろ、日本は穴の空いたバケツに気づき、塞ぐことから始めなければ。

 

 

杉並区議会第2定例会の一般質問では、これまでの私からの質疑と提言そして、杉並区からの答弁を踏まえて、

次なるステップを提言して行きます。

 

さて、どういう仕立てにして行きましょうか。

虎視眈々と、じっくり実りを目指していきます!

 

 

 

 

 

 

 

 


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