むかぁーし むかしのことだ。
(この)宇都宮の町に たちの悪い病気が はやったことがあったと。
その病気ってのはな、高い熱が 何日も続いて、身体中に ブツブツができるんだと。
そんで、その病気にかかると、たいがい 死んじまう っていう、おっかねぇー 病気だったと。
最初は、体力のねえ子供たち、そして、おじいさん おばあさん、
しまいには、元気のいい 若いモンまでが、その病気にかかって 死んでいったと。
(そんな)ある日のこと 長老は 町のモンを みんな 集めて 言ったと。
「なんかのたたりだんべか、どうしたらよかんべ。」
だけど、「ああでもねぇ、こうでもねぇ。」言うばっかりで、
ちっとも いい知恵が 浮かばなかったんだと。
そんな時に、旅の途中らしい 偉そうなお坊さんが 通りがかったと。
長老は このお坊さんなら なんとかしてくれそうだ ってんで、呼びとめて 話を聞いてもらったと。
お坊さんは 長老の話を 最後まで聞くとな、数珠を取り出して、なにやら お念仏を唱え始めたと。
(・・・・・・・)どれくらい たったかな。
突然 なんか閃いたように カッと目を見開くと、みんなに言ったと。
「この病気は この町の 南の方から 入ってきているな。
そこに神社を建てて 祈願すれば、この病気は入って来なくなるぞ。」
それを聞いて 町のモンは、「ほんとだんべか。」って、みんなで 顔を見廻したけどな、
「まぁ やってみんべ。」って、いうんで、神社を建てることにしたと。
神社ができると、町のモンは 毎日 みんなで、
「早く 病気がなくなりますように。」 一生懸命 お願いしたと。
すると、一ヶ月もしないうちに その病気にかかるモンが いなくなったと。
そればかりじゃねぇ、寝込んでいたモンも 元気になって 起きられるようになったんだと。
「あぁ~、あのお坊さんの言った通りじゃ・・・お礼を言わなきゃ。」
みんなで お坊さんを捜しに行ったんだけど(な) 見つからなかったんだと。
それからっていうもの、その神社のことを 悪い病気を鎮(しず)めてくれた って いうんで、
「しずめの宮」って、呼ぶようになったんだと。
だけど、それが いつのまにか「すずめの宮」って、呼ばれるようになったんだと。
おしまい
(この)宇都宮の町に たちの悪い病気が はやったことがあったと。
その病気ってのはな、高い熱が 何日も続いて、身体中に ブツブツができるんだと。
そんで、その病気にかかると、たいがい 死んじまう っていう、おっかねぇー 病気だったと。
最初は、体力のねえ子供たち、そして、おじいさん おばあさん、
しまいには、元気のいい 若いモンまでが、その病気にかかって 死んでいったと。
(そんな)ある日のこと 長老は 町のモンを みんな 集めて 言ったと。
「なんかのたたりだんべか、どうしたらよかんべ。」
だけど、「ああでもねぇ、こうでもねぇ。」言うばっかりで、
ちっとも いい知恵が 浮かばなかったんだと。
そんな時に、旅の途中らしい 偉そうなお坊さんが 通りがかったと。
長老は このお坊さんなら なんとかしてくれそうだ ってんで、呼びとめて 話を聞いてもらったと。
お坊さんは 長老の話を 最後まで聞くとな、数珠を取り出して、なにやら お念仏を唱え始めたと。
(・・・・・・・)どれくらい たったかな。
突然 なんか閃いたように カッと目を見開くと、みんなに言ったと。
「この病気は この町の 南の方から 入ってきているな。
そこに神社を建てて 祈願すれば、この病気は入って来なくなるぞ。」
それを聞いて 町のモンは、「ほんとだんべか。」って、みんなで 顔を見廻したけどな、
「まぁ やってみんべ。」って、いうんで、神社を建てることにしたと。
神社ができると、町のモンは 毎日 みんなで、
「早く 病気がなくなりますように。」 一生懸命 お願いしたと。
すると、一ヶ月もしないうちに その病気にかかるモンが いなくなったと。
そればかりじゃねぇ、寝込んでいたモンも 元気になって 起きられるようになったんだと。
「あぁ~、あのお坊さんの言った通りじゃ・・・お礼を言わなきゃ。」
みんなで お坊さんを捜しに行ったんだけど(な) 見つからなかったんだと。
それからっていうもの、その神社のことを 悪い病気を鎮(しず)めてくれた って いうんで、
「しずめの宮」って、呼ぶようになったんだと。
だけど、それが いつのまにか「すずめの宮」って、呼ばれるようになったんだと。
おしまい