むかし むかしのことだった。
ある山のふもとに 木こりが住んでいた。
ある日 木こりは いつものように 山ん中に 木を切りに行った。
山のてっぺんにくると 霧が出てきて 一寸先も見えなくなった。
しょうがないので じっと 晴れるのを待った。
ようやく 見えるようになると 見たこともない じいさん二人が 碁を打っていた。
(こんな山奥で 碁を打ってるなんて 変なじいさんたちだ)
そう思いながら 木こりも 碁が好きだったので 二人の碁を のぞいてみると、
これが なかなか 面白い碁だった。
木こりは 仕事も忘れ 夢中になって その碁を見ていた。
どれくらい時間がたったのか、
突然 杖にしていたオノの柄が ボロッとくずれた。
(あれっ!?) 見てみると オノの柄が ボロボロに腐っていた。
(これは変だぞ) 不思議に思って 木こりは 家に引き返した。
ところが 家に帰ってびっくり。
家には大勢 人が集まっていて お経を唱えていた。
(どうしたんだんべ) 入り口にいた人に 聞いてみると、
「ここの主人が 三年前に 山で死んで 今日はその命日なんだ」
木こりはびっくりして、
「わしがこの家の主人だけど・・・朝 仕事に行って 今 帰ってきたとこだ。」
今度は その人がびっくりして 顔をじろじろ ながめた。
「あんた 顔中 ひげだらけで どこの誰だかわかんねぇ」
木こりが 顔に手をあててみると ヒゲが もじゃもじゃだった。
木こりは ひげを剃り落として やっとのこと この家の主人と わかってもらえた。
この木こりは なんと 三年もの間 山ん中で 碁を打つのをながめていたのだった。
(それにしても おもしれぇ碁だったなぁ)
おしまい
ある山のふもとに 木こりが住んでいた。
ある日 木こりは いつものように 山ん中に 木を切りに行った。
山のてっぺんにくると 霧が出てきて 一寸先も見えなくなった。
しょうがないので じっと 晴れるのを待った。
ようやく 見えるようになると 見たこともない じいさん二人が 碁を打っていた。
(こんな山奥で 碁を打ってるなんて 変なじいさんたちだ)
そう思いながら 木こりも 碁が好きだったので 二人の碁を のぞいてみると、
これが なかなか 面白い碁だった。
木こりは 仕事も忘れ 夢中になって その碁を見ていた。
どれくらい時間がたったのか、
突然 杖にしていたオノの柄が ボロッとくずれた。
(あれっ!?) 見てみると オノの柄が ボロボロに腐っていた。
(これは変だぞ) 不思議に思って 木こりは 家に引き返した。
ところが 家に帰ってびっくり。
家には大勢 人が集まっていて お経を唱えていた。
(どうしたんだんべ) 入り口にいた人に 聞いてみると、
「ここの主人が 三年前に 山で死んで 今日はその命日なんだ」
木こりはびっくりして、
「わしがこの家の主人だけど・・・朝 仕事に行って 今 帰ってきたとこだ。」
今度は その人がびっくりして 顔をじろじろ ながめた。
「あんた 顔中 ひげだらけで どこの誰だかわかんねぇ」
木こりが 顔に手をあててみると ヒゲが もじゃもじゃだった。
木こりは ひげを剃り落として やっとのこと この家の主人と わかってもらえた。
この木こりは なんと 三年もの間 山ん中で 碁を打つのをながめていたのだった。
(それにしても おもしれぇ碁だったなぁ)
おしまい