演奏会はサーカスの綱渡りに似ている。綱を渡るパフォーマーが綱から落ちてしまっては困るが、絶対落ちないとわかっているのもつまらない。落ちそうで落ちない、サーカスの面白さは、そのハラハラドキドキのスリリングな緊張感にある。
演奏会でいえば、もちろん演奏が破綻してはいけない。では、安定していればいいかというと、これもまた面白くない。言ってみれば、指揮者はオーケストラに綱渡りをやらしているようなものなのだ。
「棒を振る人生」 指揮者は時間を彫刻する 佐渡 裕 PHP新書 72ページ
演奏会でいえば、もちろん演奏が破綻してはいけない。では、安定していればいいかというと、これもまた面白くない。言ってみれば、指揮者はオーケストラに綱渡りをやらしているようなものなのだ。
「棒を振る人生」 指揮者は時間を彫刻する 佐渡 裕 PHP新書 72ページ