標高330mのモノローグ

富士山の10分の1、東京23区最高峰の10倍の山間に暮らして20年。地域の自然や思いを綴ります。

サーロー節子さんの演説を聞いて核兵器のない世界平和を願う

2017-12-12 19:26:49 | 日記
12月10日、オスロで行われたが、「核兵器廃絶国際キャンペーン(International Campaign to Albolish Nuclear Weapons(ICAN))」のノーベル平和賞の授賞式でサーロー節子さんが演説を行った。

テレビニュースでサーローさんの演説の画像と声を聴いていて、感動した。力強い口調で訴える姿は、その内容と合わさって説得力は抜群だと思った。


サーローさんが被災された広島での惨状を綴る。その中から、身動きできない当時のサーローさんに、級友たちの聞こえた弱々しい叫び、"Mother,help me. God,help me."(お母さん、助けて。神さま、助けて)。さらに、"Don't give up! Keep pushing.・・・"(諦めるな。頑張れ)とサーローさんを励ますことばを交えて話していた。

テレビでは、サーローさんの声を背景に、映像は授賞式に参加された聴衆の涙している表情が映し出されていた。かたずを飲んで聞いている。会場が緊張している様子を感じた。

講演が終わったあとの、満場の拍手には、多くの人の平和への思いが籠められていると思った。


次の日も、サーローさんのスピーチの英語が、私の頭の記憶から消えなかった。単語の意味とは別に、一つひとつの単語の力強い口調だ。早速、検索サイトでスピーチの英文と和訳をダウンロードした。悲しいかな英文では意味の分からないところが多いので、和訳を対比させながら読んだ。和訳でもサーローさんが述べたかったことが、しっかり伝わってくる。しかし、和訳を読むと意味は伝わるが、リズム感が少なく、客観的だが平坦だ。

他方、英文の場合、単語なので一つひとつ言葉が印象に残る。分かりやすい。一言一言、力を込めて、表現できるからだろう。英文を読んでいると、サーローさんの、一言一句をゆっくりと力を込めた言い回しが思い浮かんだ。

また、英文は、日本語のようにあまり修飾語がいらず、単語を並べるだけで、意味をなす。それ故に分かりやすく説得力が出てくるのだろう。

サーローさんの表現で、私なりに印象に残っているフレーズはつぎの二つだ。

被爆体験者の声として、
"humanity and nuclear weapons cannot coexist."
「人類と核兵器は共存できないのだ」

核兵器禁止条約の採択に関して、
"Let this be the beginning of the end of nuclear weapons."
「これを核兵器の終わりの始まりにしようではありませんか」

昨年オバマ前アメリカ大統領が広島を訪問した。被爆者と会ったり、世界平和を推進するイベントだった。
今年、トランプ大統領が日本に来た。前にも述べたように、治外法権の米軍基地に降り立った。残念ながら、流れに逆行している。

わが国としては、ゴルフに招待するのではなく、トランプ大統領も広島に招待すべきであったとつくづく思う。
コメント
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