「陸王」は、予めストーリーを知っていたわけではなかった。放映前の宣伝で、キャストに親しみがあったから観ようと思った。少し前、役所広司さんと福山雅治さんの主演映画「3度目の殺人」を観たからだろう。役所広司さんについては、出演した映画やドラマはあまり記憶に残っていない。役所出身だったからという芸名由来のエピソードは、知っていたくらいだ。しかし、「3度目の殺人」を劇場で観て、私の中で一気にランキングが上がった。弁護士役の福山雅治さんと囚人役の役所広司さんの画面いっぱいに広がった、セリフのやり取りが印象に残っている。映画の内容は、心理劇で難解であったが、役所広司さんの演技に魅力を感じた。役どころを自分のものにしていると感じた。
この映画の印象があったので、「陸王」を観ようと思った。昨日(24日)、最終回で「陸王」が終わったが、ストーリーとその描き方、役所広司さんの演技も期待通りだった。
ストーリーは町工場のたび屋が、ランニングシューズ「陸王」を完成させるという期待を、初回から視聴者に抱かせるものだった。その期待を阻止しようとする、一流靴メーカー、融資を渋る金融機関などとのやり取りが、ドラマの主題となっていた。ストーリーとそれに合わせた、キャスティングがよく合致していたと思う。視聴者にとって、分かりやすものになっていた。
製作者に申し訳ないが、大げさに言えば昔の時代劇のように「善」と「悪」がはっきりしていた。たび屋が一流メーカーに挑戦するという設定が、視聴者に大企業に負けるなという、絶対的な期待を抱かせた。そして、結末がどうなるのかは、最終回の終盤まで分からない。さらにマラソンという戦いを随所に挿入することで、視聴者がドラマの中に引き込まれてしまうという手法も、一層、感動的なものにしていた。また、役所広司さんの演技は、特にアップでの表情はジワーとした、重みあるものだった。
一方、大河ドラマも私は興味を持って視聴していた。景虎という歴史上あまり資料の残っていない人物で、かつ、実在の人物であったので、ストーリー作りには難しさがあったかもしれない。しかし、周辺の実在人物の描写のうち、特に徳川家康の描き方と阿部サダヲさんの演技は面白かった。
しかし、今回の大河と比べると、「陸王」は景虎よりドラマとしておもしろかった。ドラマもシリアスなものからユーモラスなものなど、様々な内容がある。「陸王」はシリアスでもユーモラスでもなく、ドラマらしくて、次回が待ち遠しい筋書きで、連続ドラマとして、楽しめた。終盤のシーンはドラマの中に飛び込んで演者と共感し、感動できた。自ずと目頭が熱くなっていた。
私は、埼玉に住んでから、25年ほどになるが、行田周辺は好きなところだ。特にさきたま古墳群がよい。幾つかの古墳を散策しながら、古代人の足跡をたどるのが好きだ。
行田周辺は、映画「のぼうの城」でも名が知れて、訪れる人が増えたそうだが、今回の「陸王」の最終回を迎える前から、それ以上に多くの人が訪れているそうだ。
私も、機会があったら行田に行ってみたい。
この映画の印象があったので、「陸王」を観ようと思った。昨日(24日)、最終回で「陸王」が終わったが、ストーリーとその描き方、役所広司さんの演技も期待通りだった。
ストーリーは町工場のたび屋が、ランニングシューズ「陸王」を完成させるという期待を、初回から視聴者に抱かせるものだった。その期待を阻止しようとする、一流靴メーカー、融資を渋る金融機関などとのやり取りが、ドラマの主題となっていた。ストーリーとそれに合わせた、キャスティングがよく合致していたと思う。視聴者にとって、分かりやすものになっていた。
製作者に申し訳ないが、大げさに言えば昔の時代劇のように「善」と「悪」がはっきりしていた。たび屋が一流メーカーに挑戦するという設定が、視聴者に大企業に負けるなという、絶対的な期待を抱かせた。そして、結末がどうなるのかは、最終回の終盤まで分からない。さらにマラソンという戦いを随所に挿入することで、視聴者がドラマの中に引き込まれてしまうという手法も、一層、感動的なものにしていた。また、役所広司さんの演技は、特にアップでの表情はジワーとした、重みあるものだった。
一方、大河ドラマも私は興味を持って視聴していた。景虎という歴史上あまり資料の残っていない人物で、かつ、実在の人物であったので、ストーリー作りには難しさがあったかもしれない。しかし、周辺の実在人物の描写のうち、特に徳川家康の描き方と阿部サダヲさんの演技は面白かった。
しかし、今回の大河と比べると、「陸王」は景虎よりドラマとしておもしろかった。ドラマもシリアスなものからユーモラスなものなど、様々な内容がある。「陸王」はシリアスでもユーモラスでもなく、ドラマらしくて、次回が待ち遠しい筋書きで、連続ドラマとして、楽しめた。終盤のシーンはドラマの中に飛び込んで演者と共感し、感動できた。自ずと目頭が熱くなっていた。
私は、埼玉に住んでから、25年ほどになるが、行田周辺は好きなところだ。特にさきたま古墳群がよい。幾つかの古墳を散策しながら、古代人の足跡をたどるのが好きだ。
行田周辺は、映画「のぼうの城」でも名が知れて、訪れる人が増えたそうだが、今回の「陸王」の最終回を迎える前から、それ以上に多くの人が訪れているそうだ。
私も、機会があったら行田に行ってみたい。