標高330mのモノローグ

富士山の10分の1、東京23区最高峰の10倍の山間に暮らして20年。地域の自然や思いを綴ります。

従来は運動制限だったが、運動療法を取り入れた新たな治療法「腎臓リハビリテーション」―コペルニクス的転回とのこと(「ためしてガッテン」より)

2019-01-30 22:06:25 | 日記
食事をしながらニュースを見ていた。ニュースに引き続いて、「ためしてガッテン」が始まった。積極的に見るつもりはなかったが、冒頭に、西洋人で、中世風の肖像画の映像が映し出された。「この肖像画は誰だ?」という。ヒントとして16世紀に生きていた人という。すぐ正解が紹介され、コペルニクスだった。コペルニクスは、それまで天動説が常識だったところ、地動説を唱えた。見解が大きく覆され、180度変わってしまうことをコペルニクス的転回という。

私はこのプロローグにより番組に引き込まれてしまった。

今日の番組の内容は、これまでは慢性腎臓病の治療では、薬物療法、食事療法とともに運動制限が一般的であった。ところが、運動療法を取り入れるようになったという。
運動療法が腎臓病の悪化を抑制する効果があることを発見した医師が、その効果を発表した直後は、他の医師にはすんなり受け入れられなかったという。
やがて、運動することに効果があるという実績を積み重ね、受け入れられ、運動療法を積極的に行う「腎臓リハビリテーション」という治療法プログラムが広まりつつあるという。

腎臓の主な機能は、血液をろ過し、老廃物をおしっことしてつくっている。しかし、腎臓の機能が低下すると、老廃物だけでなく、たんぱく質が尿に混ざってしまう。慢性腎臓病となり、重症化すると人口透析が必要となる。

人口透析は、一般に週3回病医院で通院し4時間ほどかけて受ける。しかし、最近は、オーバーナイト透析といい、施設に宿泊している間に、透析を受けることができるという。これにより、旅行もできる、昼間は仕事ができるということが実現できるようになった。

テレビでは、施設でのオーバーナイト透析により、出張が多い仕事をこなしつつ、休日は家族と海で楽しんでいる人を紹介していた。

ある医師が、インタビューに応じていた。「腎臓病の治療は、生命の維持を目指す治療から始まった。しかし、今や仕事をし、宿泊旅行にも行けるようになってきた」と。

今日のガッテンをみていて、
医療の進歩とは、新しい手術方法や新薬の発見だけでなく、今までの常識をひっくり返すような発見もあるということを知った。そして、新たな技術の発見だけでなく、寝ている間に透析を行ってしまうという発想も新鮮だった。

単に、新しいことを目指し前に進むだけを求めるのではなく、時にはコペルニクス的転回により後戻りすることで、生活を豊かにできることもあるのだということを肝に銘じたい。
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