10月13日の体育の日、
私たち家族は上野の「フェルメール展」へ行ってきた。
美術鑑賞は自分のペースでユックリみたいので、
実は平日1人でこっそり行こうかと思っていたところ・・・・。
夫に「フェルメール展に行きたくない?」
と聞いてみたら「みたいよ、そりゃあ」という返事。
ならば、連休どこにも行かずに終わってしまうのもしゃくだから、と
上野の東京都美術館へと家族3人で向かったのだ。
お台場から約30分、ゆりかもめとJRにてたどり着いた。
六本木の2つの美術館(サントリーと国立新美術館)で
ピカソ展も始まったことだし、そんなに混んでないだろう!
というのが私の読みだった。
ところが、本当に混んでまして。予想は大はずれ!
フェルメールの絵の前で、1人あたりがそうね、
3分は立ち止まってまじまじと絵を見続けるので、
いったん列に加わると、15分くらいは絵の正面へと
たどり着くのに時間が取られてしまうのだ。
ところで、
娘と私の2人は丁度この夏、オランダでフェルメールの絵や
フェルメールが活動したデルフトという町を観てきたので、
その総復習のような案配であった。
ゆったりと、フェルメールの素晴らしさを脳裏からもう一度
引き出しつつ、新たにみるフェルメールに耽溺するつもりでいた。
が、実際つくづくと思い知ったことは
フェルメールの絵自体の素晴らしさ、というより
オランダで
心ゆくまで絵の前で佇むことのできたその体験が
いかに贅沢なことか、という置かれた状況に対する感慨だった。
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【オランダのハーグ「マウスリッツ美術館」の周辺の様子。この美術館には
フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」が公開されていた】
「オランダで観た方がいいね」と言うと、
夫がにらみつけてくるので(きっと)、
「日本語の説明が丁寧にあって、
日本でみると分かりやすくていいよね」などと
気を遣ってのたまう私であった。