ケイジに入った双子の男の子に近づくと「アブナイ」と小さな声で日本語で言いました。何かがあるといつも“危ない”ことをこうやって教えてくれます。通常はケージが舞台から落ちそうな時、または衣装の一部がとれてケイジの中に落ちている時。今日は確認したところどちらも大丈夫そうでした。「何が危ないのだろう…」
ケイジを開けて彼を逃がしてあげようとすると開けた蓋が反対側にある磁石に付きませんでした。これはこのあとの演技の最後に重要なことなので注意深くもう一度やり直しました。でも付きませんでした。彼が早く出ないといけないことはわかっていて何度もやり直すことはできません。そしてケイジから出た彼が近づいてきてもう一度「アブナイ」といいました。「何が危ないのだろう・・・」
ショーの初めのほうで「今日はリフト5がうまく動いてないみたいよ。」と言うことを聞いていたのでそれかもしれない。今立っている舞台、リフト5が動かないのかもしれない。
彼から2本もらったフルートのうち1本をケイジの上に置きます。そこには磁石があって固定されるようになっています。1本をケイジの上に置こうとすると付きが悪く、フルートを動かしながらいい位置を探しました。使うフルートによってこれはたまにあることです。しかし、いつもは付きにくいフルートでもピッタっと吸い付くところがあるのに今日は探し出せませんでした。その中でも一番強く付いているところを探し置きました。
演技が始まりました。とりあえず危ないことは気にしないでやってみようと思いました。
ケイジを揺らす時に、置いたフルートのことを考え、いつもより小さく揺らしました。そして小さく揺れたケイジからフルートは落ちました。
このブログをはじめてから不思議とフルートが床に落ちることはありませんでした。日本のみなさんが身近に感じられるようになりそれまでよりもっといいエネルギーをいただけているのかもしれない、守られているのかもしれない、と思っていました。
久しぶりにフルートが床に落ち、久しぶりに大きく演技を変えながら続けました。
そして最後、ケイジに入りケイジを揺らすと蓋が閉まってきました。磁石にうまく付いていなかったことを忘れていたのです。これこそ”アブナイ”ことでした。
リフト5は無事に下がり、ケイジから出て、下がりきったところでケイジの磁石の確認をしました。何度やってもどう位置を変えても付かないのです。そしてステージマネージャーから「プロップスが間違えたケイジを置いてしまったの。」と告げられました。
なぞが解けました。インイヤーと呼ばれる指示が聞こえる機械を双子の男の子役は付けていてその間違いを知っていたのです。それを私に教えてくれたくて「アブナイ」と言ってくれたのです。私は”危ない”に惑わされてケイジがいつもと違うということに気付きませんでした。もちろんこの置き間違えは初めてのことです。でも、蓋を開けて磁石に付きにくかった時、フルートを置いて付きにくかった時、気付けることでした。ケイジがいつもと違うということまで気付けなくても、フルートを置いた時点で付きの弱さを感じていたならば他に何か対処をすべきだったのです。
ショーとショーの間にトレーニングルームに行ってどういう可能性があるのか試しました。
今日はそのほかにもいろいろなことが、本当にいろいろなことがあり、落ち着きがない日でした。それをこなせなかった自分を省みて「まだまだですね、ノリコさん。」と独り言。
それでも、それに気付けば一つ一つのことを良い方向に変えていくことはできます。その作業は短時間でできるようになっているようです。そして気持ち新たに2回目のショーに向かう直前、アーティスティックコーディネーターに呼び止められました。「身体大丈夫?」私はわざと「どうしてですか?」と訊き返しました。「この隣にいる彼、何回かショーを観ているのだけど、観るたびにノリコに何かハプニングがあるって。」ここにももう一つ重なっていたことがあったのかとおかしくて笑いました。
いろいろなことが一度に起きてしまってよかったのだと思います。すべてのことを対処でき、新しい週はようやく始まりました。
ケイジを開けて彼を逃がしてあげようとすると開けた蓋が反対側にある磁石に付きませんでした。これはこのあとの演技の最後に重要なことなので注意深くもう一度やり直しました。でも付きませんでした。彼が早く出ないといけないことはわかっていて何度もやり直すことはできません。そしてケイジから出た彼が近づいてきてもう一度「アブナイ」といいました。「何が危ないのだろう・・・」
ショーの初めのほうで「今日はリフト5がうまく動いてないみたいよ。」と言うことを聞いていたのでそれかもしれない。今立っている舞台、リフト5が動かないのかもしれない。
彼から2本もらったフルートのうち1本をケイジの上に置きます。そこには磁石があって固定されるようになっています。1本をケイジの上に置こうとすると付きが悪く、フルートを動かしながらいい位置を探しました。使うフルートによってこれはたまにあることです。しかし、いつもは付きにくいフルートでもピッタっと吸い付くところがあるのに今日は探し出せませんでした。その中でも一番強く付いているところを探し置きました。
演技が始まりました。とりあえず危ないことは気にしないでやってみようと思いました。
ケイジを揺らす時に、置いたフルートのことを考え、いつもより小さく揺らしました。そして小さく揺れたケイジからフルートは落ちました。
このブログをはじめてから不思議とフルートが床に落ちることはありませんでした。日本のみなさんが身近に感じられるようになりそれまでよりもっといいエネルギーをいただけているのかもしれない、守られているのかもしれない、と思っていました。
久しぶりにフルートが床に落ち、久しぶりに大きく演技を変えながら続けました。
そして最後、ケイジに入りケイジを揺らすと蓋が閉まってきました。磁石にうまく付いていなかったことを忘れていたのです。これこそ”アブナイ”ことでした。
リフト5は無事に下がり、ケイジから出て、下がりきったところでケイジの磁石の確認をしました。何度やってもどう位置を変えても付かないのです。そしてステージマネージャーから「プロップスが間違えたケイジを置いてしまったの。」と告げられました。
なぞが解けました。インイヤーと呼ばれる指示が聞こえる機械を双子の男の子役は付けていてその間違いを知っていたのです。それを私に教えてくれたくて「アブナイ」と言ってくれたのです。私は”危ない”に惑わされてケイジがいつもと違うということに気付きませんでした。もちろんこの置き間違えは初めてのことです。でも、蓋を開けて磁石に付きにくかった時、フルートを置いて付きにくかった時、気付けることでした。ケイジがいつもと違うということまで気付けなくても、フルートを置いた時点で付きの弱さを感じていたならば他に何か対処をすべきだったのです。
ショーとショーの間にトレーニングルームに行ってどういう可能性があるのか試しました。
今日はそのほかにもいろいろなことが、本当にいろいろなことがあり、落ち着きがない日でした。それをこなせなかった自分を省みて「まだまだですね、ノリコさん。」と独り言。
それでも、それに気付けば一つ一つのことを良い方向に変えていくことはできます。その作業は短時間でできるようになっているようです。そして気持ち新たに2回目のショーに向かう直前、アーティスティックコーディネーターに呼び止められました。「身体大丈夫?」私はわざと「どうしてですか?」と訊き返しました。「この隣にいる彼、何回かショーを観ているのだけど、観るたびにノリコに何かハプニングがあるって。」ここにももう一つ重なっていたことがあったのかとおかしくて笑いました。
いろいろなことが一度に起きてしまってよかったのだと思います。すべてのことを対処でき、新しい週はようやく始まりました。