のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

3つのショック

2007-06-23 | KA
 モントリオールから帰ったばかりのアーティスティックディレクターから、ショーの変更についての話しがありました。大きく二つのものがカットされることになり、あるアーティストにとっては、今後を決めるのに大きな影響となることでしょう。

 その前にダランがKAを去ると発表しました。マカオで行われる新しいショーに参加することに決めたそうです。もちろんダランもこのカットのことは知りませんでしたが、これを聞いた後に話をしたら、「僕はここが好きだから決断するのが大変だった。でもこの話を聞いたらこの決断は間違ってなかったと思えたよ。」と。
 彼は以前となりのアパートに住んでいて、その頃は車もなかったので、いろいろとお世話になりました。私の友人が泊まりに来たとき、どうしてもレッドロックに連れて行ってあげたくて、休みの日はよく行くという彼に頼んで連れて行ってもらったこともありました。車の運転を教えてもらったり、トライアスロンの大会、シルバーマンのクルーに入れてもらったり…。
 また一人、友達が去っていきます。

 その他いろいろなことが重なって、私にとっては少し落ち着かない感じでショーは始まりました。
 影絵のシーンが終わり、双子の男の子との出会いが会った直後に、男の子達は突然客席に走っていきました。そして戦うはずだったの相手は彼らを追いかけていきました。私は、ステージマネージメントからの情報を得る機械をつけていないので、何が起きたのかわからず、とっさにいろいろと考えて彼らを追いかけるように客席を走って退場しました。
 それでもフルートを回すところは幸いうまく行きました。
 2回目のショーが始まる前、ダンケンさんの顔をお見かけし、急いで会いに行きました。彼はベッキーのお父さんで、私がシルバーマンの撮影隊クルーとして一日中追いかけた選手です。お会いするととても喜んでくださり、「この人が僕の人生を変えたんだ。」などと大げさなことも言ってくれました。
 だから私はとても気持ちよく踊っていたのです。フルートを優しく握って気持ちよく…。ところが、フルートの二本目を持ってひと振りした途端に、突然ひとつのフルートが手から離れていきました。多分ケイジに当てた?そして、ハッとするとそのフルートはさらに舞台の後ろに落ちていきました。久しぶりの大失敗。
 終わってからDVDを観ました。いつもよりケイジが中央に向かって大きく転がっていて、使えるスペースが狭くなっていました。それに気付かず、振り向いた時に向かってくるケイジにフルートを当て、優しく握っていたがためにフルートははじかれていったのでした。
 いつもは舞台が下がりながらケイジから出て、息を整えるために舞台を走っています。でも今日はケイジから出た途端に舞台に倒れました。
 終わってダンケンさんにお会いすると、それでも優しく彼は迎えてくれ、「彼女は終わったとたんにこうやって大の字に倒れていたんだよ。」と。すると、横にいたベッキーとダランがビックリするので、私が状況を説明すると納得。「彼女はいつも楽しませてくれるから持って帰りたいよ。」とまで言ってくれました。
 ダンケンさんだけでなく、今日のお客様には申し訳ありませんでした。今日新たに分かったことを、今後に活かすことが唯一償えることです。できることならもう一度足を運んでいただけますように。その時があると信じて、私は精進したいと思います。