ベランダに出るところにあるアルミニウムのような金属の板が、夏はとても暑くなるので思い立ち、随分前にベランダで目玉焼きを作ったことがあります。みんなに笑われました。目玉焼きが出来るくらいですから、温泉玉子は必ず出来ると、お湯に卵を入れてベランダに出しておきました。ところが、すっかり忘れてしまって、二時間後に引き上げたところ、ゆで玉子。黄身が硬くなり過ぎず、美味しかったです。
会社に手紙が届いたのですが、何となく私宛ではない気がしました。でも、名前は私の名前なので開けると、同姓同名の彼女宛でした。先日同じように届いたものは、移民局からの面接の連絡で、一瞬混乱しましたが、今回は、写真の付いた証明書が入っていたので、すぐに私のものではないと分かりました。彼女は、私より勤務年数が長いので、私がここへ来た当初は、会社に届く私宛の手紙は、彼女の元へ行きました。ツアーショーにいらした彼女に転送されてから、私の元に届くまで、半年掛かったものもありました。
ショーの始まりに待機場所へ移動していると、
「時間通りということだね。」
すれ違ったバックステージ・テクニシャン。以前、クレベーフが私の行動を見て時計代わりにしていたことを思い出しました。
肩甲骨と背骨の間が痛みました。その為でしょう、手首がいつもより痛みました。痛みがなくなるようにいろいろと試みましたが、取れませんでした。キャプティビティの前に舞台裏で動いていると、涙が出て来ました。「泣いてもどうにもならないでしょ。」と言い聞かせても、涙が出ました。身体の調子が良くなり、手首が痛くなったのは、数ヶ月前と同じです。また同じような日々が始まるのかと思ったら、遣り切れない思いでした。
舞台に立った時の手の冷たさに、いつもと違うことを改めて感じることになり、慎重に踊り始めました。床に靴底が貼り付く感じはなくなりました。キュッキュと音はしますが、三回転をすることは出来そうです。二回目のショーに試みると、回れました。
二回目のショーにも痛みを治すのは間に合わず、ショーが終わると、走ってもう一度身体を温めてから、痛みをとるように努力しました。伸ばすのではなく、元の位置にして筋肉の混乱を直してみようかと思いました。でも、すぐには良くなりませんでした。
ステージマネージメントのステイシイはまだ残って居て、今日の報告を書くのがなかなか終わらない、と溜息をついていました。
「あのエレベーターは、普通に人を運ぶエレベーターの大きいものなのよ。長く停めておいたり、重いものを運ぶものではないのよ。取り替えないといけないわね。だいたい、こんなに大きな劇場に、エレベーターが一つしかないのもおかしいし、ステージの左にあるべきだったと思うわ。」
今日、またエレベーターが動かなくなりました。もう一つエレベーターがあれば、ショーの変更をしなくても良かったことでしょう。もう一つエレベーターを設置するか、他にもアイディアがあると彼女は楽しそうに話していました。今あるエレベーターを替えるとすると、どういう手順で行なわれることなのか、それは彼女も知らないそうです。
今日の最高気温は、華氏百十二度。エレベーターが開いた時に、温風を感じました。
会社に手紙が届いたのですが、何となく私宛ではない気がしました。でも、名前は私の名前なので開けると、同姓同名の彼女宛でした。先日同じように届いたものは、移民局からの面接の連絡で、一瞬混乱しましたが、今回は、写真の付いた証明書が入っていたので、すぐに私のものではないと分かりました。彼女は、私より勤務年数が長いので、私がここへ来た当初は、会社に届く私宛の手紙は、彼女の元へ行きました。ツアーショーにいらした彼女に転送されてから、私の元に届くまで、半年掛かったものもありました。
ショーの始まりに待機場所へ移動していると、
「時間通りということだね。」
すれ違ったバックステージ・テクニシャン。以前、クレベーフが私の行動を見て時計代わりにしていたことを思い出しました。
肩甲骨と背骨の間が痛みました。その為でしょう、手首がいつもより痛みました。痛みがなくなるようにいろいろと試みましたが、取れませんでした。キャプティビティの前に舞台裏で動いていると、涙が出て来ました。「泣いてもどうにもならないでしょ。」と言い聞かせても、涙が出ました。身体の調子が良くなり、手首が痛くなったのは、数ヶ月前と同じです。また同じような日々が始まるのかと思ったら、遣り切れない思いでした。
舞台に立った時の手の冷たさに、いつもと違うことを改めて感じることになり、慎重に踊り始めました。床に靴底が貼り付く感じはなくなりました。キュッキュと音はしますが、三回転をすることは出来そうです。二回目のショーに試みると、回れました。
二回目のショーにも痛みを治すのは間に合わず、ショーが終わると、走ってもう一度身体を温めてから、痛みをとるように努力しました。伸ばすのではなく、元の位置にして筋肉の混乱を直してみようかと思いました。でも、すぐには良くなりませんでした。
ステージマネージメントのステイシイはまだ残って居て、今日の報告を書くのがなかなか終わらない、と溜息をついていました。
「あのエレベーターは、普通に人を運ぶエレベーターの大きいものなのよ。長く停めておいたり、重いものを運ぶものではないのよ。取り替えないといけないわね。だいたい、こんなに大きな劇場に、エレベーターが一つしかないのもおかしいし、ステージの左にあるべきだったと思うわ。」
今日、またエレベーターが動かなくなりました。もう一つエレベーターがあれば、ショーの変更をしなくても良かったことでしょう。もう一つエレベーターを設置するか、他にもアイディアがあると彼女は楽しそうに話していました。今あるエレベーターを替えるとすると、どういう手順で行なわれることなのか、それは彼女も知らないそうです。
今日の最高気温は、華氏百十二度。エレベーターが開いた時に、温風を感じました。