ギャラリー樟楠&あるぴいの銀花ギャラリー日記

作家の紹介から展覧会の様子。 ギャラリーのあるアルピーノ村の季節のお知らせ。

こんな おっさんになりたいと憧れていた

2023年02月13日 20時00分20秒 | ギャラリー樟楠

こんな おっさんになりたいと憧れていた
北村悟さんが亡くなった
 
岡山県で焼き締めのうつわを作っていたが「備前の土はつまらん」と、広島との県境の土を使っていました。
昭和42年に備前焼 金重素山に入門、昭和47年 中村六郎に学び、翌年 多治見の草の頭窯へ。
海外での土器調査は、メキシコ・グアテマラ・エルサルバドル・インドネシア・インド・南米エクアドル・ペルー・ボリビア。
 
窯を訪ねた時には「お前にだけは来て欲しくなかった」とか
「お前のつけで呑める居酒屋を3軒は用意しておけ」とか
憎まれ口ばかり言われた事をよく覚えている

作陶の事だけでなく、どんな話しも楽しくて いつまでも聞いていたかったけど、酒が進むと憎まれ口が増えていった
根は真面目なんだとわかるけど、どこか寂しさも抱えている感じがして、たまに電話して自分の名前を告げると「展示はやらんぞ」って、いつも言う。
樟楠の空間でも展示してほしかったよ北村さん。
 
最後に会ったのは10年前。
すでに、脳梗塞で倒れたあとだったが、昨晩の酒の匂いたっぷりに縁側で話したことは忘れませんからね。
 
 

 
 
今年の6月には、岡山県へ会いに行こうと思っていたのに、ちょっと早いですよ。
もう1度、憎まれ口を聞かせて欲しかったです。
 
今度、秋田に行ったら「あっけらかん」の親父さんにも伝えておきます。
 
ゆっくり休んでください。
あの世でも、酒と煙草と女ばっかりじゃダメですよ。
 
 
ギャラリー樟楠
阪健志
 
 
 

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