田原良作 彫刻家具展も本日が最終日。
会期中は、春を思わせる暖かな日も多く(田原さんの展示は会期中に必ず雪が降るけど)、多くの皆様にご来店いただき、心より感謝いたします。
ありがとうございます。
見て楽しんで、座って楽しんで、価格に驚いて、悩んで、ご購入いただいた方、いつかこの椅子が買えるように頑張ろうと決心された方、田原さんに頼んでオリジナルを注文される方、皆様の人生の小さな節目のような時間をご一緒できて嬉しく思います。
今年78歳になられる田原良作さん、あと いくつの椅子を制作されるのでしょうか。いつまでも彫り続けてほしいと願っております。
会期中には、10年以上前に制作された定番の「リンゴ椅子」が、修理に持ち込まれました。丁度、同じリンゴ椅子が出品されていたのですが、それは まったくの別物でした。
スタイルやコンセプトは同じですが、使われている材も彫り込みの跡も違います。どちらが良いかといえば好みの問題もあるでしょうし、座り心地ちも個別の感想があるので、良い悪いは決められません。でも、ひとりの作家の定番といっても、その「時」にしか作れない椅子であるということを実感いたしました。
その「時」に田原さんが美しいと感じ、座り良いと思う座面、年齢や体調で質量も変わります。
これは、田原さんだけに限ったことでも、家具や木工の作家だけに限ることではありません。どの素材の作家でも、必ず変化(進化)しているのです。
また2年後、その「時」に田原さんが美しいと、良いと感じる椅子に座りに来てください。
午前中に書き始めた投稿でしたが、最終日のバタバタで、閉店後の更新になってしまいました。
ごめんなさい。