渋い仕事もしてまっせ。
もちろん僕の事ではありません。
現在展示中の吉岡萬理さんの陶の話です。
初日から、楽しく元気になれる 器たちを紹介してきましたが
修業時代の伝統的な陶も焼いているのです。
粉引きや刷毛目は、包容力のある、強いやさしさ。
白くなり過ぎない様に 土を配合しているようです。
少しだけ青みがかったグレーが、やさしい印象を与えてくれます。
僕の好きな鉄彩。
光の加減で、別の仕上がりに見えるのは、僕のカメラ力不足。
独特な黒に緑の一筆、淡い艶と自然なマット感のせめぎ合いが
とっても気になるシリーズです。
とても品のある仕上がりがあったり、
懐かしい土臭さを感じる仕上がりがあったりと
見ていて、触れていて飽きません。
そして長石釉の碗。
窯の中の場所や焼成の違いで、一点一点 表情が違います。
貫入の入り方も それぞれです。
この碗を使い込んで、貫入に自分色の渋が染み込んでいったら
本当の宝物になるんですよね。
勢いや力強さ、そして色に目を奪われてしまいますが
楽しいうつわと 味のあるうつわ、どちらも丁寧に
そして、しっかりとした考えを持って取り組んでいる萬理さん。
暑い日が続きますが、「埼玉県の皆々様、はじめまして!!」
と、声をあげている 萬理さんの うつわたちに会いに来てほしいです。
吉岡 萬理 陶展 Magical exhibition tour 2012
2012年7月29日(日)まで
11:00 ~18:00
作家在廊日 7/28・29