陽だまりのねごと

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好きな介護支援専門員の仕事が出来ないわけ

2008-03-08 07:44:16 | Weblog
日本介護支援協会のJMCA通信NO9より

厚労省の「介護事業運営の適正化に関する有識者会議」
H19.8.24に行われた有識者からのヒアリングで
当木村会長の意見
「法令遵守を徹底するためには、ケアマネジメントの徹底が必要であり、ケアマネジメントのプロセスを踏んで介護サービスを踏んでいれば、不正はおこらない仕組みになっている。介護支援専門員が法令・制度を十分に理解し、マネジメントのプロセスを踏まえることが不正防止へつながる」

分かりやすく言えば、
最初はケアマネがお困りの話をよく聞いて、
どういうお助けの手を利用してもらったら、より良い状態になれるか
いろいろあるサービスをお示しして一緒に考えて
サービスが決まれば各担当の人に集まってもらい
本当は協力してくれる主治医が居れば
その中に入って医療的な立場で意見をもらいプランをまとめる。
この時に『介護支援専門員が法令・制度を十分に理解』がないと
不正なプランが出来上がる。

まとめたプランで各サービスが連携して支援を開始。
ちゃんと介護サービスが行われているか把握して状態が変われば、
その都度関係者に集まってもらって会議を開いて
意見を集約して新しいプランを作り変えてと…
介護支援専門員の仕事はぐるぐる回っている。
要するにちゃんとまともにプランをあげて
ちゃんと見張って、様子が変わればその時変えてと

まともな仕事をしていれば
不正のおこりようがない仕組みになっているのよってこと。


このケアマネ報酬は介護保険で定められており
介護保険サービスを使ってもらうと派生することになっている。
住宅改修だの地域の配食サービスだのの手配や手続きをしても
ケアマネには1円も入ってこない。
いきおい介護サービスを使った報酬が貰えるプランを口にしたくなる。

居宅型介護事業所が居宅を併設したい理由は
自社へのサービスを盛り込んだプランを作らせんがため。
併設で看板をあげていると言うことは
『うちの会社を使うプランをつくりますよ』
と言っているのも同じ。
また民間2社での体験から言うと、会社ははっきりと圧力をかけてくる。

独立型居宅はどうかと言うと
利用者様、お客様でまず営業をしないと経営がなりたたない。
利用者の無理難題を聞いてまで客を離したくないと思えば
不正が起こる素地は十分にある。

介護サービスと介護支援専門員が連携すれば
簡単に不正がまかり通る素地が介護保険にはある。

介護保険がいくら役に立たない状態に悪化している制度であっても
みんなが支払った介護保険料でまかなわれているものだ。

『自分にだけには不正をしてよ』と言う利用者。
『自分の会社だけもうかららせてよ』と圧力かける雇用主。

利用者さんの役に立てるケアマネになりたいと思ってとる資格。
正しい仕事が誰しもしたい。誰しも福祉の仕事がしたい。
まずは法令遵守ありきであるのにそれでは介護支援専門員が食べてゆけない。

私の場合、前任に
『介護支援専門員が法令・制度を十分に理解』がなかったと思われる。
介護保険上ダメなことが盛り込まれたプランが5本の指では足らなかった。

ひとつ目を正そうとして利用者からケアマネ交代を言われた。
2件目を正そうとして
同じ会社のヘルパーサービス提供責任者が会社のために不正をすると言い
経営者は私の行為は暴走であると言った。

このヘルパーサ責は養成機関でヘルパー1級を習得。即、ヘルパーサ責となった。
やっとこさ3年経験ができてこの度介護福祉士を受験した。
経験もなければ他の会社も知らない。
前任ケアマネの言うとおりのサービス提供に
今まで疑問を感じたことはなかったがなかったのだろうと思われる。
この人がからんだ不正なプランはこれから変えてゆくことは困難な作業。

会社は会社でまったく異業種が母体で
経営者は有料老人ホームの数の拡大に燃えている。
その他付随するサービス事業所を作ったのは
そこの利用者に有料老人ホームへ入居してもらいたいがため。
ホームがいつも満床でお金が入ってくる事しか頭にない。
前の会社より人が良いので入社を決めたところもあるが
福祉も介護保険も知ろうともしない。頭にあるのは会社の拡大と儲け。

不正はイヤだと辞めてゆく自分が
戦時中にお国の法を守って配給だけで餓死した裁判官の話と重なっているようで
胸がザラつく。

私は介護支援専門員の仕事が好き。
介護支援専門員は法令遵守のセーフティネット内で介護を共に考える人だと思う。

経験ちょうど2年。
まだまだ成長してと…未練があるが…止めとこう。