陽だまりのねごと

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定年漂流   西田 小夜子

2010-04-13 21:59:20 | 
定年漂流
西田 小夜子
西多摩新聞社

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先に妹が読んでいた。
去年定年になった夫が一日中家に居る。
長い間働いて家庭を支えてくれたことに感謝し、ゆっくりのんびりも分かると言いつつイラついている。
居間のテレビがつきっ放しなのも、昼食に準備の毎度毎度の必要にもうんざりしている。
おない年くらいの友達も次々、定年亭主と向き合っている愚痴を聞かせる。
幸か不幸か定年前の仕事人間のまま夫だけ天に召されたから、私には無縁の世界の話。
西多摩新聞に連載された短編全十五話。
夫婦の息詰まりの料理法と言うか脱却法は全部違うのだけれど、どれもおなじパターンにも思える。
夫婦はそれぞれが自立して、生涯生きがいを持って暮らせば
おのずとお互いが邪魔な存在ではなくなる。めでたし、めでたし。
定年離婚も出てきた。別々の道を行くと言う意味では個々の自立の必要性を説いている所でい一緒。

どこの家にもありそうな事だけれど、全部美しい結末なのが小説としては面白みに欠ける。
なんだか一生懸命会社勤めをして、定年後も切磋琢磨、切磋琢磨で生きよと説教されている気分もする。
生きていれば夫は定年を迎えている。
世の奥さま族と同じく、家に居なかった人が日中に居るうっとうしさを嘆いていたに違いない。
私もまさかこの歳で仕事をフルタイムでしているとは夫存命中は思ってもみなかった。
ちょっと凹む出来事にぶつかると、夫もこんな思いをして働いていたのかと思う。
なんだかんだ言ったって死が分つことがあれば、自立するしかない。
支え合って寄りかかり合えなくて何が夫婦だろう?
そして、定年漂流で一旦流れ着いたところで落ち着いた先には介護が待っているのかな?
などと穿った見方をついついしてしまう。
夫が置いてけぼりにしたんで、介護業界で身を立てているとついついね

尊厳死協会の会費

2010-04-13 06:42:58 | 終末医療
kururuさんのブログを読んでいて思い出した。
緩和ケアで静かに呼吸が止まった安らかな夫の死と
電気ショックをなんどもされて、体が何度も跳ね上がった後に最後を迎えた父の死とが頭を巡り
尊厳死協会』には加入した。
何年か毎年送られてくる会費の振り込み用紙で年額3000円払ってきた。
一時、無職だった去年、か細い遺族年金で食べて行く決意をしていたから
死ぬまで払い続けるのかな?と言う疑問がふっと浮かんで支払いをパスした。
パスしたけれど会報はずっと送られてきていた。
今年は2年分の会費請求が届いた。
3年支払わないと退会の意志と理由を聞いてくると説明も同封されていた。

   尊厳死協会に入っているから守られる尊厳死なのか?
   協会に入っていなくても、自らの意志表明だけでも構わないのではないか?
   子供など家族にしっかり頼んでおくことでも大丈夫ではないか?

延命拒否は息子、娘に常日頃話してある。
運転免許証と日本尊厳死協会の会員証と臓器提供カードは一緒にいつも携帯してはいる。
会費くらい払えばいいのに。
働いている今はそうこだわる金額でもないだけど、先ではやっぱり年金生活者だし
実際に、その意志が確かめられる時は会費うんぬんとは言っていられない状態だろうとも思う。
活動を応援する意味での会費納入は構わないと思う。
世の中も少しずつ尊厳死について考えてきている。
協会の啓蒙活動などありがたいと思うが、会を積極的に応援する気持ちは?
もう一年自問自答してみようか?

こういうのはパッと燃えて、まいど尻つぼみの私の性格によるところも大きい