陽だまりのねごと

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週末はログハウスで 最終回 (2009.6の記事)

2010-04-28 21:45:18 | Weblog
本人が忘れているような古い記事にコメントを頂いてうれしかったので、リメイクアップです。

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17年間続いたFM番組、南こうせつの週末はログハウスでがさっき終わってしまった。残念。

むかしむかしメールではなくて郵便で
最初で最後のお便りをしたら、しっかり読まれてしまった。
いつもはひとりで聞いている日曜日朝のこの時間。
その時だけは娘が居て、息子まで居た。
内容は
当時、なにをやっても芽がでなかった息子が、陸上部で一所懸命に練習し
校内選抜駅伝チームに選ばれ、選手として走る姿に感激し、
リクエストに「夜明けのランナー」をお願いしたもの。

さらにまずいことにラジオネームを忘れて本名まで読みあげられてしまった。
多感な中学生だった息子は大むくれ。
私は穴があったら入りたかった。

この番組で
こうせつさんの実家に咲く白いタイサンボクがこの時期、一番好きだと聞いた。
あれからタイサンボクを探して居たら息子の母校の高校に咲いていた。
白い大きなこの花の下を何を思って通ったのだろう?
回りがどんどん大人になってゆき
ひとり無邪気遊びの仲間感覚のまま、取り残されたような雰囲気は感じていたはず。
気にはなる女の子からことごとく嫌われている思いに苛まれていたことは
ずっとずっと後になって聞いた。

今朝、怒りを内包したまま出勤した息子が今も気になる。
母におもいっきりぶつけてくるのは恥と思い始めたらしい。
無理して自立しようとがんばらなくてもいいのに。

なんとなく肩肘張らないこうせつ節を聞いていると気が晴れた。

    平和はおっきなことじゃない。
    お隣の人を愛することが繋がって広がってできるんだよね。  

    野菜を作っていると虫や鳥にせっかく実ったものをやられる。
    ものすごく腹立つけど、ちょっと考えると
    虫も鳥もおんなじように懸命生きているんだよね。
    人間も自然の一部分でしかないって気が付くね。

すがすがしいおしゃべりが終わってしまった。
こうせつ60歳。
おつかれさまでした。休日の楽しみがひとつ減った。

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『夜明けのランナー』をYouTubeで探しましたがみつからないので、↓を代わりに置いておきます。
いつまでも夏になれば-南こうせつ



こころのいえ  湊 ちはる

2010-04-28 07:05:32 | 
こころのいえ
湊 ちはる
新風舎

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2000年の第12回新風舎出版賞大賞受賞作。
新風社といえば2008年に倒産が思い浮かぶ。
ここで自費出版された知人の詩集が我が家の本棚にも並んでいる。
自作の出版の夢を叶えてくれる出版社として記憶していたのだ。
もしかして作品を公募で自費出版を勧誘するための大賞だったのかという思いもありながら、
図書館でこれをみつけて、借りてきた。
アダルトチルドレン自らの手による本と言う点も気になった。

本書は継母によるネグレクトがある実父の家から、人らしい扱いを受ける親戚の家に何度か預けられる。
そこでのあたたかな記憶が『こころのいえ』として支えになっていたことから題名になったらしい。
あたたかく接してくれた叔母の死からこっちますます壊れそうな自分を立て直したくて過去を綴ったと言う。

考えてみれば、まだ著者は「こころのいえ」があって救われている。
死を迎えた多くの幼い御魂を思う時、どこにも逃げ場も救いもなかったのかと歯噛みする。

この本はもう12年のものだけれど、最近幼児虐待は加速度を増して目にするような気がする。
虐待という家の中で目に触れないで来たものへの社会関与がだんだん成されてきた事による結果か?
それとも、親に成れない親が増えた?
生身の人間への暴力に歯止めがきかない人が増えたため?
目耳を覆いたくなる事件が毎日のように報じられ続けている。堪らない。

書くことで自分を清算する効果があることは
息子の事を当ブログで長く書き綴った(息子の希望で削除)私もそう実感する。
著者がそうして書き綴ったものが、大賞受賞し、本となり公となったことによって更に救われただろう事を願う。