寿退社ですか？七月は辞め時？

月初めには利用者さんの利用実績やら報告書を持って介護サービス事業所さんがやってくる。
昨日だけで２人が退職挨拶。
１事業所は担当交代挨拶。

今年も半分過ぎた。
そろそろ燃え尽き症候群？
余所へ移る？

とりあえず、ジョーク半分で

　　「寿退社、おめでとうございます」

と、年齢関係なく言ってあげる。
たいてい、ニヤッと笑って、次のリアクション千差万別。



利用者さんに、
元気でいましょう、元気になりましょうプランをせっせと提示して、
実際のところ状態悪化ばかりみる。
年齢的に元気になるより叙々に心身の能力低下が起こって当たり前。
足ふみ状態、現状維持で居ることがすばらしいのだ。
わかっていてもやっと回復してきた人の再びの転倒骨折。
リハビリを一生懸命していた人のまたの脳梗塞。
わぁ～楽しいと言う部類の仕事ではない。
私の仕事も家族と自宅介護ぎりぎりにところで介護サービスのあれこれを調整して、
最終的に施設入所や死で私の仕事は完結する。

実のところ、この金曜日も利用者さんの状態悪化連絡二件。
各サービス事業所への調整連絡に走ってから週末を迎えている。


この人が居るからと、安心していろいろお願いできてきた人の退職はさびしい。
前主任も６２歳の誕生日が来た今月末退職予定。
昨日会った。
「後任が今日やってきて、社内新任研修をしている、後は利用者の引き継ぎだけ。」
と、さっぱりした顔をしていた。

人相手の仕事であるのに、事業所内の人間関係がたいてい、風通し悪い。
どこそこの事業所に居た人という経歴を持って、あちらへこちらへ転職してゆく。
斯く言う私もケアマネ資格を取ってから、四度目の職場だ。
１年半、３か月、３か月、
そして、そろそろ辞めよう辞めようと
思いつつずるずる２年半経過した今の職場が、うかうか何時の間にか一番長くなってしまった。

ここへ来た当初当時居たメンツは、うちの事業所に一人しか残っていない。
開設以来のお局様の次に長いのが、私になってしまった。
組織的には、居宅介護支援を３事業所持っていて転勤もあるが、
全事業所１６名のケアマネの内、私が入社した時から居る人もわずか４名。
うち前主任が今月退職だ。

介護の現場は通常、定期昇給がない。ボーナスは寸志程度。
長く勤めても報酬的には大したメリットがない。
どこも年中求人、人手不足。
辞めても次が必ずある。
そんなところが転職天国の由縁だろう。

実は今、同系列のデイサービスや訪問介護から
人手不足の苦肉の策として、ケアマネの手を貸してコールが出ては消え、戦々恐々としている。
なぜケアマネをやっているか？
介護職、看護職として体に問題を持っている者が大半なのだ。
もともとの仕事を去って更に年齢は上がり、最前線の仕事復帰に自信のある人はほぼ皆無。
こういう老骨故障者まで駆り出そうと言うほど、人手不足がひっ迫しているのだ。

せっかく育て始めた新人が去ってゆく。
各事業所責任者は年中、求人、面接を繰り返して、責任者自体までが擦り切れて辞めてゆく。
どこかで抜本的根本的テコ入れをしないと、
１０年を迎えた介護産業の人的質の向上もむつかしい。
団塊の世代が介護年齢となる日がそこまで来ている。

我ら世代は先の年金も心配だが、ちゃんと介護してもらえるか安心材料が見つからない。




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