『ジョン・ウイック』シリーズのアクション・シーンは、ワンカットが長いんです。
アクション映画、特に近年のアクション映画はカットが短い。例えば銃を撃つシーンと銃弾が相手に当たるシーンを別々に撮って、編集で繋げてテンポを出すとか、殴り合いのシーンでも細かく細かく撮って編集で繋げるなんてパターンが、特に90年代以降のアクション映画で目立つようになった。
まあ、そういう編集そのものは、実は007シリーズなどでは結構昔から使われていた手法だということらしいし、必ずしも悪いとは言わない。
最近のアクションはやたら複雑なのが多いし、ワンカットでは撮りきれない、カットを割らないと難しいというのはあるでしょう。でも
できればワンカットのなかで、やってくれれば、もっと面白くなるのになあ、ということは、ずっとずっとずっーと
思っていたことでした。
ジョン・ウイックはそれをやってくれるんです。
しかもそのアクションシーンは、実に「美しい」んですよ。ある意味「芸術的」だといっていい。
主演のキアヌ・リーブスはじめ、アクションが実に綺麗なんですよ。無駄な動きが全くない。ホントに綺麗な動きをしている。
銃を撃つ、走る、転げる、跳ぶ。これらの動きをワンカットのなかで全部やっちゃう。しかもその動きに無駄がない。「雑味」がないんです。
なんというか、いままで見たことがあるようで見たことがない。伝統的な展開でありながら、とても新しい。
そんなアクション。
ストーリーも大事ですが、このシリーズの「命」はなんといってもアクション。数多あるアクション映画のどれかに似ているようで、どれにも似ていない。
このシリーズにしかないアクション。
惚れ惚れしますねえ。
そのシリーズ最新作が、愈々明日から全国公開です。
『ジョン・ウィック:コンセクエンス』。9月22日公開。
令和の時代になっても、東洋の殺し屋は刀を使う。
ハリウッドが思い描く、典型的な日本ですね。でもいいんじゃないですか。
真田広之VSドニー・イェン。この二人が剣を使って戦うなんて、ハリウッドでなきゃ観られませんよ。
楽しんじゃえばいいんです。
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