リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

国会審議を軽視する安倍首相に「改憲を議論しない人」を批判する資格はない

2019-07-03 | 政治
今月予定されている参院選に向け、安倍首相は「憲法のあるべき姿について議論をするのか、しないのかを問う」ものだと述べたという(朝日新聞2019-7-1)。首相は「議論すらしない」護憲派を批判しているが、これまでの安倍政権のやり方を見れば、野党とまともに議論する気があるとは思えない。
首相は「(自民案が)そのまま国民投票に付されるとは誰も思っていない」といって議論を呼びかけているが、これまで野党や国民から疑問が挙げられても議論に応じず、押し通したことが何度あったことか。改憲についても、ひとたび議論に応じれば、安倍首相はそれをアリバイにして自民案で強行してしまうのは明らかだ(腰ぎんちゃくの公明党が言い訳できるよう形ばかりの譲歩はするかもしれないが)。

それに憲法53条に基づき野党が臨時国会の召集を要求したのを無視して衆院を解散するなど、「立憲主義に反するふるまいが常態化」している(同3面)。憲法をないがしろにしてきた安倍首相は、改憲を議論する前に、憲法に則って政治をするという「立憲政治」を尊重するべきだ。

今の憲法に改善すべき点がないとはいわないが、議論を始めれば自民党のペースでの改憲にまっしぐらになる。首相は「議論すらしない」態度を批判しており、本来は議論を尽くしてあるべき形を模索するべきなのだが、今の日本の政治状況では「改憲は議論しない」しか選択肢はない。
安倍首相は、まずは残る任期の国会審議で、野党の意見もよく聞いて広く合意形成をする態度を示すべきだ。

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追記:2018年8月、安倍首相自身、憲法改正について「いつまでも議論だけを続けるわけにはいかない」と発言している(excite)。改憲勢力で必要な議席を集めたらすぐにも強行したいという下心が見え見えではないか。



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