10月に予定されている消費増税対策として政府はプレミアム商品券の発行を決めている。額面よりも安く購入できるため、低所得世帯や子育て世帯への支援になるというものだ。政府は「必要な経費を国が全額補助する」としていたが、神奈川県座間市は国の目安額が低すぎて莫大な市の負担が生じる問題を指摘し、全国市長会関東支部が経費の全額支給を国に求める緊急決議を採択するまでになった(朝日新聞2019-5-30(神奈川版 . . . 本文を読む
10月に予定されている消費増税による景気の冷え込みを防ぐための対策として2兆円を超える予算が組まれている(過去ブログ)。なのに消費増税の再延期が取り沙汰される。増税対策の2兆円超の大盤振る舞いをしておきながら増税見送りという展開は最悪だ。
だが10月の消費増税はたしかに間の悪いタイミングになってしまった。コラム「経済気象台」が指摘するように、まさに「2016年、ありもしない世界経済の危機を理由に増 . . . 本文を読む
トランプ大統領が安倍首相と会談したが、それに先立ち大統領はツイッターで「日米貿易交渉では大きな進展が起きつつある」とする一方、成果の「多くは7月の選挙後に待つ」などと投稿した。多くの合意は今夏の参院選後に持ち越すということだ。27日の会談冒頭には「おそらく8月に両国にとって素晴らしいことが発表されると思う」と言った。(朝日新聞2019-5-27夕刊)
アメリカでは11月に中間選挙を控えており、トラ . . . 本文を読む
韓国の出生率が2018年に1を割ったと聞いて驚いた(朝日新聞2019-5-25)。人口を維持するのに必要な2を下回っているのが多くの先進国で問題になっているなか、際立った低さだ。世論調査では「できれば子供をもちたい」という若者が多いというが、競争と一極集中で疲弊して子度をももつゆとりをもてないらしい。
大学進学を希望する人が8割もいて、小学生の時から塾をかけもちする受験競争がある。地方大学に見向き . . . 本文を読む
便乗商法に厳しいオリンピック組織委の厳しさがよく問題になるが、2020年の東京オリンピックでは観客が会場で撮影した動画をネットに投稿することが禁じられるという(朝日新聞2019-5-25)。撮影自体は認められていて、静止画の投稿もOKなのだが、動画をSNSなどに投稿することは許されないという。どういうことなのだろうか。
スポーツ競技は著作権では保護されないから、本来観客が撮影することは著作権法で . . . 本文を読む
自公政権はカジノを含む統合型リゾート(IR)の「基本方針」の公表を先送りして今夏の参院選への影響を避けようとしている(過去ブログ)。賭博にのめり込んで身を持ち崩す人が続出することが懸念されているが、いやな人は自分さえ手を出さなければ他人が破滅しようが放っておけばいいではないかという意見もあるだろう。もちろん、依存症の人の対策で公金が投じられたり、犯罪が増えたりといった社会的コストもあるのだが、百歩 . . . 本文を読む
政府は今国会でカジノ管理委員会の人事を決めて今夏にもカジノを含む統合型リゾート(IR)整備の意義や目標を定める「基本方針」を公表する予定だったが、先送りを決めた(朝日新聞2019-5-22夕刊)。カジノに対する国民の抵抗が根強いなか、夏の参院選への影響を避けるためと思われる。
安倍政権はいつもそうだ。選挙前は与野党の議論になりそうなことを避けておいて、選挙をすませたタイミングで問題法案を次々に押し . . . 本文を読む
参院選を控えて与党が「安全運転」に徹しているためか、国会の議論があまり報道されない。幼保無償化も、待機児童解消とどちらを優先すべきかについて議論が深まれないままに参院を通過した(過去ブログ)。昨年あれほど話題になったカジノも、もうすっかり忘れ去られている。「引っ張るほど印象が悪い」対立法案を選挙イヤーが近付く前に片づけた公明党の作戦が見事に奏功している。
そんななか、久しぶりにカジノ関連の記事を見 . . . 本文を読む
幼保無償化が参院内閣委員会で可決され、本会議でも成立する見通しとなった(朝日新聞2019-5-10)。保育園を利用したくても利用できない待機児童問題の解消が先との批判が強かったが、顧みられなかった。無償化すれば「無料なら預けたい」という人が増えて待機児童問題が悪化するのは自明と思うのだが、政府は野党の批判に対し、2019年10月から幼保無償化を実施した後の、2020年度の末には32万人分受け皿を用 . . . 本文を読む
東京や大阪で教職員に君が代の起立斉唱を求め、従わない者は処罰するということが相次いだ時期があった。弾圧の効果で問題が表面化することはなくなったと思っていたが、問題はまだ終わっていないことを知った(朝日新聞2019-5-5)。
2017年、大阪府立高の教員が定年を前に再任用を希望したところ、校長から「起立斉唱を含む上司の職務命令に従いますか。『はい』か『いいえ』で答えてほしい」という踏み絵を求められ . . . 本文を読む
PTAの役員の負担は重い。やむにやまれぬ事情があって免除してもらいたい場合にはみなの前で理由を細かく説明しなければならないということもよくあるようだが、「免除の儀式」という言葉まであることを知った(asahi.com)。人権問題になりかねないとの指摘も出ており(過去ブログ)、私も問題だとは思っている。だが、免除を申し出ずに役員のくじに臨む人たちだって決してやりたいわけではない。今の時代、「うちは共 . . . 本文を読む