リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

横浜の新市政による「保留児童」現状調査をミスマッチの解消につなげてほしい

2022-01-03 | 待機児童
昨秋に山中竹春・新市長が誕生した横浜市で、保留児童対策のためのタスクフォースを設置することが先月、発表された(横浜市)。 横浜市では、林・前市長のもと待機児童対策を進めてきて、2013年度に「待機児童ゼロ」を達成したのだが、その実、「隠れ待機児童」と呼ばれる児童が大勢いた。保育所等の利用申し込みをしたのに利用できなかった児童のうち、認可外施設を利用している人、育休などで復職の意思を確認できない人、 . . . 本文を読む

待機児童新プラン:安倍政権が公約を果たせなかった理由をふまえた対策を

2020-10-04 | 待機児童
安倍政権は2017年に選挙目的で突如幼保無償化を打ち出した。待機児童解消もめどが立たないのにそんなことをしたら、潜在需要が掘り起こされて待機児童問題が悪化するとの批判は顧みられなかった(「待機児童」カテゴリーの記事一覧)。政府は2020年度末までの待機児童解消を目標にしていたが、無償化決定後の2019年春時点でも目標達成は可能としていた(過去ブログ)。 期限まで1年あまりとなったところで新型コロナ . . . 本文を読む

「子供がうるさいから保育園反対」はドイツにもあった

2020-02-04 | 待機児童
せっかく保育園新設が決まっても近隣住民の反対で頓挫することがある(過去ブログ)。賭博場などいかがわしい施設に反対というならともかく、保育園に反対というのは初めて聞いたときには理解できなかった。子供の声がうるさいとか、送迎の保護者の違法駐車などが問題になるようだ。 住宅事情の悪い日本ならではの事情かと思ったが、ドイツでも00年代に「子供の声がうるさい」といって保育施設が訴えられるケースが相次いで、閉 . . . 本文を読む

保育士の賃金に回すべき交付金を施設が着服?

2019-12-21 | 待機児童
子育て支援のために国はそれなりの公金を投入している。急務と言われる保育士の待遇改善に向ける交付金もあり、内閣府などから全額を賃金改善に充てるべき交付金が出ている。だがその一部が職員に支払われていないことがわかったという(朝日新聞2019-12-21)。国会からの要請で会計検査院が6000余りの施設を調べ、357施設で、賃金改善に充てるべき約6億円(国庫負担分は約3億円)が賃金改善に回されていなかっ . . . 本文を読む

幼保無償化の影響で園存続の危機!

2019-11-06 | 待機児童
今秋から始まった幼保無償化では、当面、基準を満たさない認可外保育施設も無償化の対象となっている。だが、それでも対象外となる施設は無償化のあおりで入園希望者が激減して存続の危機に立たされている。過去ブログでも書いたが、このたび朝日新聞2019-11-6で紹介されていた幼児教室の場合、一見普通の幼稚園なのだが園庭の広さがわずかに基準を下回るなどの理由で法律上は幼稚園ではなく「類似施設」になるのだが、こ . . . 本文を読む

幼保無償化で保育料が値上げ:正しい値上げのあり方は?

2019-10-08 | 待機児童
10月から幼保無償化が始まったが、前後して保育料などを値上げする施設が多いらしい。 ある幼稚園の場合、9月までは給食費込みの授業料が2万3700円だったのが、10月からは授業料2万5700円+給食費4500円となった(朝日新聞2019-10-2)。「無償化」のため保護者の負担額は減るが、月6500円もの値上げは尋常ではない。しかも値上げされた授業料の額は、無償化の対象とされる(つまり政府が補填して . . . 本文を読む

保育定員の絶対数が足りないと幼保無償化も実施できない

2019-09-23 | 待機児童
自公政権が待機児童を後回しにして強行した幼保無償化が10月から始まる。待機児童解消が先だ、無償化先行は保育の需要増を招いて待機児童問題を悪化させるという指摘は、野党に限らず根強いのだが、自公政権は2020年度末の待機児童ゼロという目標は需要増を見越しても達成可能として突っぱねている(過去ブログの「追記」参照)。だが、無償化開始を前に、やはり保育の受け皿が絶対的に不足している状況では、「幼保無償化」 . . . 本文を読む

待機児童「過去最少」でも1.7万人:「無償化先行しても解消可能」の政府見通しは破綻したのでは?

2019-09-07 | 待機児童
厚生労働省が発表した待機児童数(2019年4月1日時点)は1万6772人で「過去最少」だそうだ。幼保無償化を先行したら預けたい人が増えて待機児童問題が悪化するとの批判に対し、自公政権は保育ニーズの高まりにも対応できる対策をしており、2020年度末までに待機児童ゼロの目標達成は可能として取り合わなかった(朝日新聞2019-3-29)。 集計方法が途中で変わったとはいえ「過去最少」はすごいことなのだろ . . . 本文を読む

幼保無償化:参院可決にあたり、待機児童解消を確約させよ

2019-05-10 | 待機児童
幼保無償化が参院内閣委員会で可決され、本会議でも成立する見通しとなった(朝日新聞2019-5-10)。保育園を利用したくても利用できない待機児童問題の解消が先との批判が強かったが、顧みられなかった。無償化すれば「無料なら預けたい」という人が増えて待機児童問題が悪化するのは自明と思うのだが、政府は野党の批判に対し、2019年10月から幼保無償化を実施した後の、2020年度の末には32万人分受け皿を用 . . . 本文を読む

幼保無償化:課題は「質の確保」だけではないはず

2019-04-11 | 待機児童
懸案の幼保無償化に向けた子ども・子育て支援法改正案が衆院を通過したという(朝日新聞2019-4-10)。だがこのところ塚田・前副大臣の「忖度した」という発言に話題が集まってしまい、ろくに議論されなかったような印象がある。衆院通過を報じる朝日記事も4面でごく小さな扱いだ。 記事は「保育の質の確保など課題は残されたまま」と書いており、たしかに無償化対象を無認可園にも広げれば質の低い園を公認することにな . . . 本文を読む

「保育園落ちた 日本死ね」に共感した人は「無償化先行」に怒らないのか?

2019-04-04 | 待機児童
「保育園落ちた 日本死ね!!!」というブログが話題になったのは2016年のこと。過激な文面を敬遠する声をよそに、保育園を利用したいのに利用できない人々の間で大反響を呼んだ。当初は匿名だから確認できないなどと相手にしなかった安倍首相も、世論の批判に応えて対策を講じざるを得なくなった。だがその後、選挙の都合で「幼保無償化」を言い出してまた待機児童問題を後回しにしようとしている。 3年前に「保育園落ちた . . . 本文を読む

幼保無償化で認可外にも公金を投入することに「懸念はない」とする横浜市はどういう了見か

2019-03-31 | 待機児童
待機児童問題を悪化させることが必至の(政府側の言い分は過去ブログの「追記」など参照)幼保無償化に関し、当初は公金による補助で無償化する対象は認可園だけという方向だったが、不公平との批判を受けて無認可園も対象になった。だが今度は「基準を満たしていない園に国がお墨付きを与えるのは無責任」との批判が出ている。朝日新聞の調査では、自治体も懸念しているところが多いようだ(朝日新聞2019-3-30)。 とこ . . . 本文を読む

認可外保育施設が「無償化」の影響で倒産!?

2019-03-28 | 待機児童
神奈川県川崎市の認可外幼稚園の「A.L.C.貝塚学院」が卒園式の翌日に突然、破産して閉園することを保護者に通知した。そのメールには「認可幼稚園無償化などの影響を受け、本年4月以降の事業継続ができない状況となりました」とあったという。 無償化に際して認可外園の扱いをどうするかの問題はこれまでも指摘されてきた。自公政権の当初案では対象外だったのが、批判を受けて認可外園も対象にしたのだが、それでもA.L . . . 本文を読む

公明党が待機児童問題をスルーするのはコネで保育園入所できるからなのか?

2019-03-17 | 待機児童
自公政権は待機児童問題の解消のめどが立たないまま幼保無償化を進めようとしている。限られた予算を考えれば「無償化」より先に待機児童問題に注力すべきだということは、「待機児童」カテゴリーで何度も書いてきた。 公明党というと「子育てにやさしい」というイメージで売っているような気がしたが、なぜ待機児童問題には冷淡なのだろう。創価学会員にも子育て世代は多いと思うが、「待機児童問題を悪化させる無償化に突っ走る . . . 本文を読む

韓国の幼保無償化:絶対数が足りないのに無償化を先行すると質の悪化を招いた

2019-02-15 | 待機児童
政府は待機児童問題を置き去りにしたまま幼児教育・保育の無償化に向けた法改正を進めようとしている(過去ブログ)。「待機児童」カテゴリーの記事でこれまで何度も書いているように、ただでさえ待機児童が一向に解消しないのに、ここで無償化したら「無料なら預けたい」という潜在需要が掘り起こされ、待機児童問題が悪化することは容易に予想がつく。 実は幼保無償化では韓国が先行しているのだが、やはり保育の質の低下などの . . . 本文を読む