あいちトリエンナーレ2019の「表現の不自由展」が脅迫も含む電話攻撃で中止に追い込まれた件で、大村秀章・愛知県知事は攻撃に屈せず展示の再開にこぎつけて名を上げた。だがそんな大村知事が、政治団体の「ヘイト」展示について、「(展示内容が)分かった時点で(会場となった県施設が)中止を指示すべきだった」と述べた(朝日新聞2019-10-30)。
慰安婦像などは私も含めて多くの日本人にとって不愉快なもので . . . 本文を読む
安倍首相のツイッターで、批判的な書き込みをした人が次々にブロックされて、「#安倍晋三からブロックされました」というハッシュタグまでできているという(朝日新聞2019-10-12)。ブロックされると、コメントを投稿できなくなるのはもちろんだが、首相のツイートを見ることもできなくなる。安倍首相が近年の選挙演説で批判者が近づけないようにするのと共通するものがある。ツイッターのブロックというのは、ストーカ . . . 本文を読む
エスカレーターの片側を歩く人のために空ける慣行があるが、そんな片側空けをしないよう促すのをよく見るようになった。「空ける」側に立たざるを得ない事情のある人への配慮だとか、事故防止だとかの理由もあるにしても、やはり客同士のトラブル防止というのが施設側の本音ではないか(現に、2012年に東京・渋谷駅で刺傷事件があってから、歩かないようにとの案内が増えたように思う)。
2015年にはイギリスの地下鉄ホル . . . 本文を読む
自民党は憲法改正に向けて議論を進めるために挙党態勢での遊説組織の新設を決めたそうだ(朝日新聞2019-10-11夕刊)。
そのニュースを見て思い出したのが「全国キャラバンを実施し、丁寧に説明する」という安倍首相の言葉だ。改憲ではない。「カジノ法」を公明党とともに強行採決したときに、国民の理解が得られていないという批判に応えて言ったものだ(過去ブログ)が、法案が成立するや「丁寧な説明」などすっかり忘 . . . 本文を読む
「あいちトリエンナーレ2019」で中止に追い込まれた「表現の不自由展・その後」が再開になった。テロや脅迫を含む抗議電話で気に入らない展示を中止に追い込めるという悪しき前例にかろうじて歯止めがかかったが、まだ手放しで喜べる状況ではない。残された問題は、いくつかある。
(1)再開はなったものの、さまざまな制限が課されている。混乱を防ぐために入場者数を制限し、身体検査もされるあたりはやむを得ないが、初 . . . 本文を読む
10月から幼保無償化が始まったが、前後して保育料などを値上げする施設が多いらしい。
ある幼稚園の場合、9月までは給食費込みの授業料が2万3700円だったのが、10月からは授業料2万5700円+給食費4500円となった(朝日新聞2019-10-2)。「無償化」のため保護者の負担額は減るが、月6500円もの値上げは尋常ではない。しかも値上げされた授業料の額は、無償化の対象とされる(つまり政府が補填して . . . 本文を読む
2019年4月から有給休暇を労働者に取得させることが使用者に義務付けられた。具体的には、年10日以上の有休が付与される労働者には、年5日の有休を時季を指定して取得させなければならない、というものだ(労働者のほうから自発的に取得しない(できない、しにくい)場合、ということだと思う)。違反すれば罰則もある(もちろん労働者ではなく使用者に)。
これまで有給休暇を取りにくかった人たちには朗報――のはずなの . . . 本文を読む
東京電力福島第一原発の敷地内に処理済みの汚染水がたまり続けている問題で、9月には韓国がIAEA(国際原子力機関)で「今も解決されていないままで、世界中に恐怖や不安を増大させている」などと述べた(朝日新聞2019-9-17など)。日韓問題がこじれまくっている今言われるとカチンとくるが、汚染水については日本人だって懸念しており、「丁寧に説明してきている」という日本政府の主張に説得力は感じられない。「丁 . . . 本文を読む