中国や東南アジアが廃プラスチックの輸入を禁止、制限するようになったことで国内で再利用できない廃プラスチックが行き場を失っている。プラスチック製品の使用を減らすこととともに「家庭での分別を徹底する」ことが叫ばれているが、「分別を徹底」というかけ声は誤解を招きやすい。分別する際には、収集された先の都合まで考えないと、無駄な努力になってしまう。
家庭で収集されたプラスチックごみを処理する「中間処理業者 . . . 本文を読む
(1)就職情報サイト「リクナビ」が、就活生の閲覧履歴などをAIによって過去の内定辞退者のデータと突き合わせて「内定辞退率」を予測し、企業に販売していた。
匿名の形で閲覧データが利用されるというようなことはよくあるが、ここまで個人を特定して分析されるというのは気味が悪い。リクナビの「プライバシーポリシー」ではサイト上の閲覧履歴が「分析・集計」され「採用活動補助」のために企業に提供されると書かれていた . . . 本文を読む
日米貿易交渉が安倍首相とトランプ大統領の首脳合意に至り、九月にも正式に署名する見通しだという(朝日新聞2019-8-26)。日本側は、在日米軍の駐留経費負担の大幅増など安保とからめた要求を回避し、米国産農産物の関税引き下げでもTPPの範囲内に収まったことで安堵感が漂う。だが駐留経費負担増もTPP以上の関税引き下げもいずれも法外な要求であり、回避は当然であって成果でもなんでもない。
では日本側は何を . . . 本文を読む
韓国が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA:ジーソミア)の破棄を決め、日韓対立の負のスパイラルがまた一段進行した(朝日新聞2019-8-23)。GSOMIAは政府間で防衛上の秘密情報を交換するためのもの。日韓では2016年に締結されたばかりだ。実態としてどの程度使われていたのかわからないと破棄の影響も評価しにくいが、元自衛艦隊司令官によれば、GSOMIAを通じて多くの情報を得ていたのは韓国のほ . . . 本文を読む
中東ホルムズ海峡などで船舶の安全を確保するために米トランプ政権が諸国に求めている「有志連合」にイギリス(トランプ氏のお気に入りのジョンソンしが首相になった)、バーレーン(米海軍第五艦隊の司令部があるそうだ)に続いてオーストラリアが参加を表明した(朝日新聞2019-8-22)。
たしかにアメリカが単独で諸外国を守る義理はないわけだし、中東の航行の安全は日本にとっても重要なので何らかの貢献をすることは . . . 本文を読む
「女性天皇」「女系天皇」について、世論調査では賛成が7割を超えているが、保守派の抵抗は大きいようだ。気持ちはわからないでもないが、では皇位継承をどうするのか、本気で考えているとは思えない。継承者がいなくなったらそれまでという覚悟があるならいいが、そういうわけではないだろう。戦後に皇籍を離脱した旧皇族の皇籍復帰という案もあるが、「女性・女系」に抵抗する官邸内でも「旧皇族は帝王学を受けていない。現代で . . . 本文を読む
横浜市の林市長が「白紙」の仮面をかなぐり捨ててカジノ推進に一歩を踏み出した。かねてから私が予言していた通りだ(というか、誰が見ても明らかだった)。9月の市議会でIR(カジノを含む統合リゾート)関連の約3億円の補正予算を出す方向で調整中だという(朝日新聞2019-8-20)。
林市長はもともとカジノ誘致に積極的だったのだが、2017年の市長選を前に「白紙」と言うようになったのだが、その仮面の裏では民 . . . 本文を読む
国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が慰安婦を表わす少女像などを展示したことで激しい抗議を受け、テロ予告や脅迫も相次いで中止に追い込まれた件。これについては三つの側面があると思う。
(1)SNS社会になって多数の批判が殺到しやすくなったこと
(2)度を越した威圧的な抗議
(3)抗議をあおる政治家
(テロ予告については問題に数えなかった。「中止」を批判する人々 . . . 本文を読む
国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が慰安婦を表わす少女像などを展示したことで激しい抗議を受け、テロ予告や脅迫も相次いで中止に追い込まれたことをここ数回取り上げている。この中止で、抗議の電話を集中させれば気に入らない企画は中止に追い込めるという状況をつくってしまった。現に、津田芸術監督が参加予定だった神戸でのシンポジウムにも批判の電話が相次ぐようになって中止 . . . 本文を読む
国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が慰安婦を表わす少女像などを展示したことで激しい抗議を受け、テロ予告や脅迫も相次いで中止に追い込まれた。中止に対する批判の声は上がっているが、企画展に対する激しい抗議に比して、盛り上がっているとはいえない。だが朝日新聞2019-8-14に言われるまでもなく、ここ数年、クレームがくる可能性や政治家からの非難を恐れて美術館など . . . 本文を読む
国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が慰安婦を表わす少女像を展示したことで激しい抗議を受け、テロ予告や脅迫も相次いで中止に追い込まれたことは前回書いた。
これに対し、中止に反対する抗議集会が相次いだという(朝日新聞2019-8-5)。だが怒りをぶつけるべきは、展示を中止した主催者ではなく、テロ予告や脅迫ともとれる抗議をした人々だ。もちろん「テロリストとは交渉 . . . 本文を読む
国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」で展示されている慰安婦を表わす少女像について、主催者への抗議の電話が相次いで「対応する職員が精神的に疲弊している」という(朝日新聞2018-8-3)。開幕した1日で約200件の電話があり、テロ予告や脅迫ととれるもの、職員の名前を聞き出してネットに書き込むといった事例があるという。
テロ予告や脅迫は明らかに犯罪だし、職員の名 . . . 本文を読む