リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

安倍1強:有権者が白ける原因は?

2018-07-23 | 政治
批判をひたすらはぐらかし続けて次々に法案を強行採決した安倍政権の横暴について昨日も書いたが,結局はどんな問題が出てきてもしばらくすれば忘れてしまう有権者の受け止めに問題があるという結論になった.
今日の朝刊でもそのような「白ける有権者」の態度が「冷笑主義」として取り上げられていた.三人の識者の言うことはいちいちもっともだ.


(1)政治思想家ハンナ・アレントが半世紀前に指摘した「現代のうそ」.もともと「うそ」といえば,何か正しい真実があることを前提としてそれを隠すことだった.だが「現代のうそ」は「何が現実か」という基準自体を破壊するという.安倍首相が「私や妻が関わっていたら辞める」と断言した後に首相発言に合わせる方向で公文書が改竄された.うそに合わせて現実が破壊されることが横行すると,市民は冷笑主義に陥ってしまう.そういえば「ポスト真実」や「もう一つの真実」という語に象徴されるように,「客観的な事実」があるんだ,という共通理解が崩れてきているように思う.

(2)次に「横着なうそ」.ちょっと考えればおかしいことはわかるはずなのに,なぜかまかり通ってしまううそのことだ.借金を重ねる財政状況で将来が危ういのは多くの人が感じているはずなのに,痛みを伴う改革よりも,目先のバラマキのほうが支持を集めてしまう.そういう大きなうそのために「そもそも誠実さのハードルが下がっていて、『モリカケ』も大した問題となり得ないのではないか」と指摘する.

(3)そして(乱暴に要約すると)「批判はかっこ悪い」という有権者の雰囲気だ.現状を批判する人に対して内容以前に「悪口ばかり」という反発の声が聞かれることがあり,異質な存在を排除しようとする「同調圧力」が今,とりわけ高まっているという.

「ビッグブラザー」的なSFでは国民が従順なように飼いならされてしまった,というような光景があると思うが,今の日本を見ているとそれに近いと思えてならない.


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