再読のための覚え書き
門
夏目漱石(1867-1916)
前期三部作その3。
略奪愛の結果、夫婦となった宗助と御米。崖の下の小さな借家で二人ひっそりと暮らしているが、宗助は、募る罪悪感から禅寺の門をくぐる。
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春の兆しを感じるとともに、その先の冬を憂う、宗助と御米の人生。しかしそれは、この二人に限ったことではなく、誰の人生にも波風は立つもの。それでも生きていかなければならない。そっと肩を押されるような作品。
さて、漱石の後期三部作は、「彼岸過迄」、「行人」、「こころ」。しばらくしたら読んでみよう。
2021.9.25読了
門
岩波文庫
昭和13年7月20日初版発行
昭和44年10月20日32刷
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