※前回の水戸の記事はこちら(5節・仙台戦、2-2)
※前回のいわきの記事はこちら(3節・徳島戦、1-1)
<水戸スタメン> ※()内は前節のスタメン
- 水曜(3/26)にルヴァン杯1回戦(熊本戦、1-0)が挟まる。そこからの継続スタメンはGK西川・板倉・前田・山本・奥田の5名。
- 内田がJ3・高知に育成型レンタル移籍となる。(前年に続き2度目、登録抹消はまだされていない)
- 沖田の負傷が発表され、5節で発生したとの事で治癒期間は未発表だがルヴァン杯で復帰しスタメン出場、今節ベンチ入り。
- 梅田の負傷が発表され、3/17に発生して2日後に手術実施したとの事。(治癒期間は未発表)
<いわきスタメン>
- 前節(今治戦、0-1)退場のGK早坂が出場停止。
- 水曜(3/26)にルヴァン杯1回戦(大宮戦、3-3・PK6-7)が挟まる。そこからの継続スタメンは山内・坂岸・石渡・加藤大の4名で、石渡は3戦連続スタメン。
ともに満足に勝ち点を稼げないという滑り出しで、迎えた「常磐線ダービー」。
それを反映するかのように、水曜に挟まれたルヴァン杯でのメンバーを交えてのスタメン選択となりました。
それでもやる事は変わらない、という意思を示したのはいわき。
キックオフから果敢に前に出てペースを確保せんとしましたが、あっさり裏目に出る事となり。
前半2分、水戸はGK西川のロングフィード一本で左奥を取る事でそのハイプレスをひっくり返し。
そこからスローインの連続で、2本目が見事形となり、パスワークで左ポケット奥を突き入れられた津久井のマイナスのクロス。
中央の山本の前で遮断されるも、こぼれた所を後方から駆け込んだ山﨑がシュートを放ち、ぶち抜くという表現が相応しくゴールに突き刺さり。
相手のストロングポイントを折るかのようなリードを奪いました。
早々の先制点という事で、1-0となったにも拘らず、ロングボールの右往左往でペース確保という立ち回りが継続される事となり。
いわきは先程のような、高精度のフィードを蹴らせたくない意思、つまりGKまで果敢にプレッシャーを掛ける事に努めます。
そのため水戸も、地上でのビルドアップに入るのは必至という状況に。
11分、そのいわきのハイプレスに対し水戸は地上で回避、GK西川→山﨑への間を通すパスを経て左へ展開。
降りてきた奥田に渡った所で(石田に)反則を受け、脱出はしたものの敵陣には運べずとなり。
直後の攻撃では、縦パス先に坂岸が詰めて奪うといういわき側の勝利となり、中盤からのカウンターを仕掛け。(右へスルーパス→加瀬がクロス)
水戸の4-4-2に合わせるように、守備時でも右の加瀬は最終ラインに降りず、4バック化してマークを合わせる事で対応します。
そして17分、こちらもGK松本のロングフィードが得点に繋がり、ターゲット(加藤大)を越えてバウンドしたボールに谷村が回り込んで落とし。
これを胸で受けた山口、そのまま2タッチでエリア内へ浮き球を送ると、走りを止めなかった谷村が抜け出す決定機へと発展。
そしてワントラップを経てGK西川をかわすように放たれたシュートがゴールネットを揺らします。
実にいわきらしい運びで、同点弾が齎されました。
早期にお互いゴールが生まれ、こうなると追い付いた側に勢いがつくのは明白。
相手の対策に難儀しボールを運べなくなる水戸に対し、好機を重ねていくいわきという流れに移行します。
その中で水戸は22分に再びGK西川のロングフィード、これが低い弾道で左ワイドの津久井に収まり、そんな流れの中を突き抜ける一矢に。
前田とのワンツーも交えて前進した津久井、奥を突いたのち大森に託してクロスにまで繋げ、フィニッシュは生まれずもこれが唯一と言っても良い主体的な好機(後は27分、敵陣での奪取からのショートカウンターか)となります。
即ち水戸にとっては耐える時間となり。
25分に山下のボール奪取から中央を運び、加瀬が右ポケットを突いて上げたクロスを経て谷村がヘディングシュート。(GK西川キャッチ)
30分には中盤でのフリーキックからの放り込みで、上空へ上がったボールを水戸のクリアミスが絡んだ事で再び谷村がヘディングシュート。(GK西川セーブ)
今季初ゴールを挙げたエース谷村が、肩の荷が下りるかのようにフィニッシュを重ねるも2点目は奪えず。
押せ押せといういわきでしたが、直後の31分、再びその流れを寸断するかのようにGK西川のロングフィードが炸裂。
いわきサイドもプレッシャーを掛けていたものの、長身でターゲットになれるサイドハーフを両サイドに配置した事で、逃げ気味のキックでも機能する環境が整っていたでしょうか。
右に上がったボールをフリックした山本が、溜めを作る渡邉を追い越してリターンを受けて好機となり。
そしてカットインで中央寄りとした所で果敢に放ったミドルシュートが、GK松本のセーブを弾いてゴールに吸い込まれます。
目の覚めるようなフィード・フィニッシュにより、再びリードを奪った水戸。
するといわきペースだった展開が嘘のように、以降入れ替わる流れ。
アバウトに前に運ぶのみとなるいわきの攻撃があっさり途切れるとともに、水戸の地上でのビルドアップが機能し始めるという具合に攻守とも退潮してしまういわき。
水戸の繋ぎは、いわきとは異なり下手に1タッチパスを多用せず、ポジショニングと相手のプレスを見ての間を通す事に努め。
その肝は中盤で広範囲に動く山﨑と降りて出口役になる奥田で、前者に間を取られる最前線かつ後者に喰い付かざるを得ない最終ラインと、双方でいわきに混乱が齎される形となってしまっていたでしょうか。
こうしてペースを握る事に成功し、度々サイド奥からクロスが上げられるもフィニッシュには繋がらなかった水戸。
そうなると怖いのは自身がGK西川のフィードでそうしたように一発でのひっくり返しで、45分にいわきが山下のボール奪取により左サイドからのショートカウンター。
一旦は途切れるも奥でのキープを強いられる水戸、飯田から山口が奪い返して継続と、圧力を発揮した末にコーナーキックに持ち込み。
これでアディショナルタイムに突入と、終盤のセットプレー一発で追い付かれかねない状況になると、クロスをGK西川がパンチングで跳ね返すも石渡がダイレクトでミドルシュート。
これをエリア内でのブロックで何とか凌ぎ、その後もひとしきりセットプレーで脅かされながら、リードを保ち前半終了を迎えました。
4日前にルヴァン杯が挟まっての一戦で、特に延長~PK戦を戦ったいわきの方がその影響を考えなければならず。
ハーフタイムで動き、ルヴァン杯でフル出場した本来のレギュラーである五十嵐を投入します。(山田と交代、右センターバックに入り山内が中央に回る)
メンバーを変えたものの、やる事は不変ないわき。
ハイプレスによるボールゲインからのショートカウンターを軸としながら、自身での運びも縦に速い意識を第一に。
悪い流れを払拭するように、再びいわきが攻撃機会を重ねていき。
10分経過の時点で、いわきの5度に対し水戸は1度という展開で、フィニッシュも後半10分のショートカウンターから谷村がミドルシュート(ブロック→GK西川キャッチ)と上回ります。
しかし視点を変えてその水戸の1度を見てみると(3分)、中盤の底からの前進で、津久井のスルーパスを左ワイドで受けた渡邉が溜めを作り。
そこから敵陣でサイドを振るパスワークを経て、右奥を取った山本がグラウンダーでクロス(GK松本が直接キャッチ)と、しっかり形を作っての攻撃。
数に差がありながら、質の面では好対照という流れが出来上がっていたでしょうか。
11分にいわきベンチは再度動き、加瀬→鵜木へと交代。
数で勝負を挑んだ立場な以上、徹底して押し込まなければ未来は無い。
それを十分理解していたかのように振舞うも、実際はその理想が果たされない事で証明するに至ってしまい。
13分、水戸は再び最終ラインから主体的な攻撃、山﨑がサイドを移しながらパスを受け続ける事で組み立てた末に知念が裏へロングパス。
これが右→左へのサイドチェンジともとれるボールで、津久井の前でクリアするも左スローインで継続となり。
そして先制点のシーンのようにパスワークからポケットを突きに掛かり、大森→津久井へのパスは遮断されるも、拾った渡邉が奥へ切り込んでマイナスのクロス。
クリアが甘くなりさらに左ポケットで拾った津久井が、五十嵐を剥がしてのカットインシュートで豪快にGK松本のニアサイドをぶち抜きゴールゲット。
量より質を証明するかのようなゴールで、リードを広げる事に成功しました。
これで窮地に追い込まれたいわき、未だリーグ戦未勝利の状況を何とか変えたいものの、この日も厳しくなり。
その後も攻撃機会を重ねるも、アバウトな手段を交えながらなのは否めず、フィニッシュに繋げられません。
16分には水戸のカウンターも発動し、中央からの前進でスルーパスを左ポケット奥で受けた奥田の戻しを経て前田がミドルシュート。(ゴール上へ外れる)
苛立ちを隠せずに17分には谷村が判定への異議で警告を受けるなど、悪い流れなのは何処を見ても明らかであり。
18分に再度交代を敢行するベンチ、坂岸・石渡→加藤悠・村上へと2枚替え。
ドリブラーとして期待される加藤悠の投入で、さらに前への意識が高まったものの、これにより両ウイングバックとも前掛かりとなる事で3バックのまま守らざるを得ない状況も多くなり。
一方水戸も22分に動き、渡邉・奥田→安藤・草野へ2枚替えと、2トップを揃って交代。
24分に加藤悠のパスカットから決定機に繋げるいわき、中央への斜めの縦パスを谷村がフリックし、受けた鵜木のスルーパスが加藤大の足下へ。
ワントラップでエリア内を突く電光石火の好機、という加藤大のプレーでしたが、トラップが大きくなった事でGK西川に抑えられ撃てずに終わりました。
焦りも強まるなか、25分にパスミスから水戸の好機となり、ロングパスを中央で収めた安藤が溜めを作り右ポケットへスルーパス。
走り込む草野を石田が倒してしまうも、反則の笛は鳴らずと際どい凌ぎ。
それも束の間、26分には中盤でボール奪取した安藤がそのままロングシュートを狙い、意表を突かれたかGK松本は正面でキャッチの体勢もファンブルしてCKに。
質で劣る以上、ひたすら攻撃機会を重ねる流れを作り上げたいもののどうしても果たせません。
かたや水戸は、そのいわきの前進を凌ぎながら、前掛かりな所を突くのみという意思を徹底させるのみで良く。
決して楽とは言えませんが、時間経過とともに有利さが強まる状況なのは確かであり。(30分に前田→川上へと交代)
投入された安藤も、前年現地で観た際はやや独りよがりな風に映ったものの、この日は先程の好機のように溜めを作りながら他者を活かす立ち回りも繰り広げ。
37分に再びその絵図が生まれ、津久井の縦パスを中央で受けた安藤が細かいタッチで前進し、自ら撃つと見せかけてエリア内へスルーパス。
走り込んだ山本がシュート(山内がブロック)と、機能性を見せるとともに、チームも勝利に向けて好循環に包まれた感じであり。
その結果、35分以降いわきは全く攻撃機会を握れなくなるという具合に量の面でも厳しくなる結末に。
そして止めはまたもGK西川のロングフィードで43分、右サイドでの繋ぎからの戻しを経て、一本で綺麗に裏を突いた事で前残りしていた飯田が抜け出し。
そのまま右ポケットへ進入の末に入れられたグラウンダーのクロスを、草野がしっかりと合わせてゴールネットを揺らします。
勝利を確定させる一撃に、ゴールポストを腕で叩いた末にユニフォーム脱衣と、興奮に包まれる草野ならびに水戸メンバー。(当然警告)
一方この日も敗色濃厚な状況に陥ったいわき、ダービーマッチ故に意地を見せなければならない……という残り時間。
45分に久々の好機、五十嵐のロングパスの跳ね返りを山口が拾い、ボールキープを経て左ポケットに送られるスルーパス。
加藤大が走り込んでダイレクトでシュートするも枠を外してしまい。
この日はフィニッシュの数も少なく(8本、前節よりは多いが)、開幕節(千葉戦、0-2)であれだけ撃ったものの決められなかった姿も既に無く。
成績もさる事ながら内容も上手くいっていないのは明白、そんな感じを受けるデータであり。(個人的には、この日のように簡単に疑似カウンターに持ち込まれる前掛かり一辺倒の守備面に手を付けて欲しいが)
そんな相手を他所に、水戸はATで残していたカードを使い山﨑・山本→碇・沖田へと2枚替え。
長身でディフェンス力に秀でていそうな碇の投入で、しっかり試合を締めに掛かり。
しかしその碇も、中央を持ち運んでミドルシュート(GK松本キャッチ)と果敢にゴールを狙う姿を披露。
結局4-1のまま、水戸の勝利で試合終了。
初年度のような大逆転(2023年25節、3-4)を許す事無く、ダービーを制した事で勢いに乗りたい所でしょう。