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9月9日:  キュリオシティのドリリングサイト

2020年09月09日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

このイメージは、火星のゲールクレータの調査を続けているNASAの火星探査ローバーキュリオシティのカメラによって、火星日 2,865 日(地球歴の国際時間2020年8月28日1時59分)にとられた。

<出典>: 「火星探査キュリオシティ(Mars rover Curiosity)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: このイメージは、このイメージの中にある一つの岩を穿孔し、岩屑のサンプルを化学分析するために事前に撮られたものである。
この調査とは視点が異なるが、このイメージを分析して見ると、--- 此処はかって水が流れた跡のように見えないだろうか? このような光景は火星には数多く見られる。現在の火星は雨や雪が降ることはなく、極地以外は霜も生じない。風はある季節に大きな旋風(ダストデビル)が生じることがあるが、それ以外はそよ風程度である。つまり火星は何億年もの間大きな浸食を経ずにその跡をそのまま残している。図のような地形の中には、地球では水中の岩からの析出で生じる鉱物の小球も多くの場所で発見されブルーベリーと名付けられている。これまで、火星では、極地方に水の氷が検出されているが、それ以外は直接水は検出されていない。このような地形は、間接的ではあるが、火星にはかって水があった(あるいは今でも地中には水が存在する)と考えられる強い証拠である。なお、この地域は、火星の軌道からの観測で、地球では水にともなって生じるクレイ(粘土)鉱物が多くあることが知られている。

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