天文・宇宙探査ニュース:画像を中心とした「新しい宇宙探査情報」のページです。

NASA、ESAを始め主に外国の宇宙探査情報を
ハッブルから宇宙ステーションまで、幅広く、毎日
提供しています。

9月15日: ハッブルの観測、暗黒物質理論で見失われていた要素を暗示する

2020年09月15日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

研究者達は、重力レンズ効果を生じさせている集団の中に、予想されるより10倍より強い暗黒物質の小規模な集中を発見した。この証拠は、NASAのハッブル宇宙望遠鏡と、チリの欧州南天文台の大型望遠鏡(VLT)の大規模な銀河集団の詳細な観測に基づいている。

<出典>: 「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: この記事は現代で最も重要な研究課題の一つ、「暗黒物質の解明」に資するかもしれない重要な発見を報じています。しかしながら非常に内容が濃く長文です。以下編者の知識の範囲内で要約します。
研究者達は、重力レンズ効果を示す集団の中に、予想されるより10倍強い暗黒物質のより小規模な集中を発見した。重力レンズは遠い銀河などから発する光を手前の強力な重力を持つ集団によって曲げる現象であり、手前の銀河の重力によってその効果が左右される。これまでの理論では、新しく発見されたような効果は考えられない。現在の理論に見過ごされている何らかの要因があるかもしれず、その解明は強く期待されている暗黒物質の解明につながるかも知れない。原文は上の「出典」から(英語)。

コメント

9月14日:  アメリカ西海岸の野火

2020年09月14日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

アメリカ西部の州が、西海岸の大部分を煙で覆う100近くの野火と戦っている。9月11日にとられたこのコペルニクスセンチネル3号イメージは、空がオレンジになったいくつかのエリアの、煙の広がりを示している。このイメージには、厚い煙を放つ複数の火災が、カリフォルニア、ワシントン、オレゴン州に見ることができる。9月12日のセンチネル3号からの新しいデータでは、この煙は火災から 2000 キロメートル西まで見ることができた。ポートランド、ユレーカ、ユージン、サンフランシスコ、サクラメント市の全てが煙で覆われている。イメージの上部にはバンクーバーとシアトル市が見える。センチネル3号は、ヨーロッパのコペルニクス環境監視計画に伴う二機の衛星ミッションであり、海洋の生物や水質などの監視に使われる。

<出典>:  「センチネル3号(Sentinel-3)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。

<ひとこと>: 大判イメージでは多数の火災発生を見ることができます。

コメント

9月13日:  国際宇宙ステーションからの「南極光」の輝き

2020年09月13日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

インド洋上の軌道の旅の最南端に近づくとき、国際宇宙ステーションの下に「南極光」が輝いている。

<出典>:  「宇宙ステーション(Space Station)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

コメント

9月12日:  雪で覆われたアンデス山脈

2020年09月12日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

チリ南のラグーン・サン・ラファエル国立公園の上を周ったとき、雪で覆われたアンデス山脈の一部が国際宇宙ステーションから描かれる。

<出典>:  「宇宙ステーション(Space Station)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

コメント

9月11日: オリオンの谷

2020年09月11日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

オリオン星雲のこの刺激的で親しみのない視界は、天文データとムービー描写技術に基づく視覚化である。 1,500 光年から見られる有名な星の託児所のクローズアップは、左のハッブルデータからの可視光線表現から、右のスピッツア宇宙望遠鏡からの赤外線データまでをベースにした、デジタル的にモデル化されたフレーム遷移である。この領域の巨大な分子雲の壁の谷に沿って、中央の眺望が幅1光年以上にわたって見られる。オリオンの谷は トラペジューム星団 の大規模な中央の星のエネルギーに満ちた風と放射線によって彫られた空洞で終わっている。複合波長の一部であるこの一つのフレームは、視聴者にオリオン大星雲を通した3分間のフライトを経験させる3次元ビデオである。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」
 
<ひとこと>: 大判は右上のイメージをクリック。 ビデオは右下のイメージをクリック。

 

コメント

9月10日:  GW190521:予想外のブラックホールの衝突

2020年09月10日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

これらの二つのブラックホールは、重力波 GW190521 を生じさせた、 LIGO や Virgo などによって見られた最も大規模なブラックホールあった。それらの質量は前例がなくまた予想外であった。下の太陽質量の約65倍の低質量のそれは超新星爆発で生じたことが知られている。逆に、上の太陽質量の約135倍の高質量のそれは、それらの核融合でつくり出された元素を使い切った後に爆発した、非常に大規模な星達によってつくられたと考えられている。この中間質量のブラックホールがどのように存在するようになったかは未知であるが、ある仮説は、濃密な星の集団の星達とブラックホールの連続的な衝突からの結果としている。示されているのは、それらの回転軸を示す矢印を付した、衝突直前のブラックホールのイラストレーションである。このイラストレーションでは、渦巻の波が重力の放射の生成を示し、一方、周囲の星達は、星の集団で融合が起きたという可能性に注目している。昨年見られた、しかし、宇宙が現在の年齢の僅か約半分であったときの頃からの放射であり、このブラックホールの融合 GW190521 は、測定エラーの範囲内での最も遠くの検出である。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: ブラックホールの融合による重力波は2017年に初めて検出され話題になりましたがその後も検出が続いています。記事の GW190521 もその一つ。この記事は理解し難いかも知れませんが、その後の発生をお知らせする意味で敢えて取り上げています。更なる詳細は 重量ブラックホールの融合(GW190521)のシミュレーション(LIGO:英語) から。

コメント

9月9日:  キュリオシティのドリリングサイト

2020年09月09日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

このイメージは、火星のゲールクレータの調査を続けているNASAの火星探査ローバーキュリオシティのカメラによって、火星日 2,865 日(地球歴の国際時間2020年8月28日1時59分)にとられた。

<出典>: 「火星探査キュリオシティ(Mars rover Curiosity)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: このイメージは、このイメージの中にある一つの岩を穿孔し、岩屑のサンプルを化学分析するために事前に撮られたものである。
この調査とは視点が異なるが、このイメージを分析して見ると、--- 此処はかって水が流れた跡のように見えないだろうか? このような光景は火星には数多く見られる。現在の火星は雨や雪が降ることはなく、極地以外は霜も生じない。風はある季節に大きな旋風(ダストデビル)が生じることがあるが、それ以外はそよ風程度である。つまり火星は何億年もの間大きな浸食を経ずにその跡をそのまま残している。図のような地形の中には、地球では水中の岩からの析出で生じる鉱物の小球も多くの場所で発見されブルーベリーと名付けられている。これまで、火星では、極地方に水の氷が検出されているが、それ以外は直接水は検出されていない。このような地形は、間接的ではあるが、火星にはかって水があった(あるいは今でも地中には水が存在する)と考えられる強い証拠である。なお、この地域は、火星の軌道からの観測で、地球では水にともなって生じるクレイ(粘土)鉱物が多くあることが知られている。

コメント

9月8日:  ブランコとハッブルからのヘリックス星雲

2020年09月08日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ヘリックス(Helix:螺旋)のような惑星状星雲の形は、それらが、恐らく、太陽のような星がどのようにその生命を終えるかの手掛かりを持っているので重要である。しかしながら、軌道を周っているハッブル宇宙望遠鏡とチリの4メートルブランコ望遠鏡の観測は、この Helix が実際には単純な螺旋ではないことを示した。むしろ、それは、弧、衝撃波、よく理解できない形さえも含む、ほぼ直角をなす二つのディスクを組み込んでいる。それでも多くの著しく幾何学的なシンメトリーが残っている。一つの太陽のような星が、どのようにこのような美しい幾何学的な複雑さをつくったかは研究上の話題である。ヘリックス星雲は、地球に最も近い惑星状星雲であり、みずがめ座の方向僅か約700光年横たわり、約3光年に広がっている。

 <出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

コメント

9月7日:  アンドロメダのハロー

2020年09月07日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

アンドロメダ銀河 M31 は我々のミルキーウェイに最も近い大きな渦巻銀河である。約250万光年、肉眼では地球の夜空に、小さな、かすかな、細長い雲として輝いて見える。実際には見えないが、我々の近隣の銀河のこのデジタルイラストレーションに、地球の岩の地形の上に熱いイオン化されたガスの巨大なハローとして紫色で表されている。遠いクエーサに対する紫外線光の吸収の、ハッブル宇宙望遠鏡の観測によってマップされたアンドロメダのガスのハローの広がりと構造が AMIGA プロジェクトによって最近判定された。将来の星形成のための素材の蓄積、広がったプラズマのアンドロメダのハローが、この銀河から約130万光年に広がっていると測定された。それは、ミルキーウェイへの道の約半分であり、恐らく、我々の銀河の広がったガスのハローと接触する位置にある。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: この記事はごく最近のハッブル宇宙望遠鏡からの発表を取り上げたものです。右図はハッブルの発表から。ハッブルの記事は こちら から。

コメント

9月6日:  地球の地平線にきらめくミルキーウェイ

2020年09月06日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

国際宇宙ステーションからの軌道の夜のこの長時間露出の写真は、まばゆいミルキーウェイを背景にした、地球の地平線のカラフルな大気の輝きを見せている。

<出典>: 「宇宙ステーション(Space Station)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

コメント

9月5日:  アマゾン雨林の野火

2020年09月05日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

国際宇宙ステーションがボリビアとブラジルの境界を周っていたとき、アマゾン熱帯多雨林の野火が撮られる。

<出典>: 「宇宙ステーション(Space Station)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: 撮影は8月29日、発表は9月2日。

 

コメント

9月4日:  火星のツインピークス

2020年09月04日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

NASAのマーズパスファインダーミッションは1997年7月4日に赤い惑星に着陸した。奴隷制度廃止論者 Sojourner Truth に因んでソジャナー(Sojourner)と名づけられたその小さなローバーは、火星の地形を探査し、イメージをとり、化学・大気その他の測定を行い、予定された7日間のミッションを83日過ごした。その前のNASAのミッションは、20年以上の間火星に到達できなかった。このイメージは、着陸地点南西の、中程度の大きさの丘であるツインピークスを示している。それらは、7月4日に IMP カメラでとられた最初のパノラマで発見され、続いて20年以上前にとられたバイキング軌道船イメージで確認された。そのピークは高さ約30~35メートル、北のツインは着陸船から約860メートル、南のツインは約1キロメートルにある。この光景には、着陸船から南のツインピークス方向の数十メートルの範囲の、岩の隆起、くぼ地、または洪水の破片の「小山」を含んでいる。このイメージは、赤、緑、青のフィルタを使ってカラー化された。カラーバランスは、ほぼ火星の真の色に調整されている。宇宙船からの最終データは国際時間1997年9月27日10時23分に受信された。 

<出典>: 「太陽系とその彼方(Solar System and Beyond)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: 9月2日に続くマーズパスファインダー(母船)とソジャナーローバー(探査車)の別の記事です。手前の岩の高さは数十センチほど。先に記載したように、ここアレス谷は有名なマリネリス峡谷の支流に当たり、かってはこのツインピークスほどの高さまで水が流れていたとも言われています。この付近では岩から析出したと思われる球状の鉱物や、水たまりが干上がったように見える跡が多数見つかっています。但し、現状では水そのものは見つかっていません。

コメント

9月3日:  ブラックホールの降着円盤の視覚化

2020年09月03日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ブラックホールの周りはどのように見えるだろう? もしブラックホールが、輝き付着するガスの渦巻くディスクで囲まれているならば、ブラックホールの大きな重力は、非常に珍しく見えるディスクによって放出される光をそらすだろう。この特集されたアニメーションビデオは一つの視覚化を与えている。このビデオはオブザーバとともに始まり、その後、降着円盤の平面の上からブラックホールの方向を見る。中央のブラックホールの周りには、ブラックホールの事象の地平面に横たわる内部、光子の球の位置を印す、軌道を周っているディスクの薄い円形のイメージがある。左には、ディスクの大きな主なイメージの部分が、見る者に向かって動くように明るく現れる。続いてビデオは、ブラックホールの上を孤を描き、間もなく上から見下ろし、遠い側のディスク平面を通過して最初の点に戻る。この降着円盤は、ある興味深いイメージの逆転を見せているが、決して平らには見えない。このような視覚化は、ブラックホールがイベントホリゾン望遠鏡によって先例のない詳細で撮られた今日、特に適切である。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 一部訳付大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: 主題となるアニメーション動画は こちら(Youtube) から。俄かには理解が難しい記事です。できるだけ忠実に訳したつもりですが誤りがあるかも知れません。

コメント

9月2日: ヨギと友人達の3D

2020年09月02日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

マーズパスファインダー着陸船からのランプ(左下の降り口)、ソジャナー・ロボットローバー(その先)、エアバッグ(右下)、カウチ、バーナクルビルとヨギ岩(ローバーの右上)が、火星の地表のこの3Dステレオの視界に現れている。バーナクルビル(Barnacle Bill:バーナクルは藤壺)はソジャナーのソーラーパネルの左の岩である。ヨギ(Yogi)は右上の大きく親しみやすい様の巨礫である。「カウチ(couch:長椅子)」は、地平線の中央近くに見える角ばった岩である。劇的な3Dの眺望を得るために赤/青の眼鏡でこのイメージを見よう。このステレオの視界は、マーズパスファインダーのカメラ(IMP)によって記録された。この IMP は、ステレオイメージのために二つの光の道を持ち、スペクトル分析のためのカラーフィルタのアレイを備えていた。火星での初めての天文台として運用されたこの IMP は、太陽と、火星の二つの小さな月の、より小さなデイモスのイメージをも記録した。今年7月には、赤い惑星へのミッションとして、NASAの火星パーサーバランス・ローバーが打上られた。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: 写真は赤・青の立体眼鏡で見ると3次元で見えるように編集されている。世界で初めてのローバー(探査車)ソジャナーを積んだ母船マ-ズパスファインダーは、1997年7月4日に火星に着いた。到着後母船の降り口(ランプ)を降りたソジャナーローバーの大きさはほぼ電子レンジほど。現在のローバーは小型バスほどもあるのでいかに小さいかがわかる。ソジャナーローバーは地球から目標を与えると、岩を避けあるは小さな岩は乗り越えてそのルートを定める自律機能を備えていた。この地帯、アレス谷は、かってマリネリス峡谷から大量な水が流れていたとされ、間接的ではあるがこのミッションで数多くの証拠が発見されている。岩、ヨギの名はアメリカのテレビアニメの熊の名前から。マ-ズパスファインダーの記録は、ホームページの「マ-ズパスファインダー記念記録」から。

コメント

9月1日:  タイタンを見る

2020年09月01日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

厚い大気に覆われた土星最大の月タイタンは見るのが本当に難しい。超高層大気の小さな粒がほぼ浸透不能な霞をつくり、可視光線の波長の光を強く撒き散らし、覗き見る目からタイタンの表面の地形を隠している。しかしながら、赤外線の波長では、タイタンの表面は散乱が弱くなり、大気の吸収が減少するのでより良いイメージが撮れる。タイタンのこの可視光線のイメージ(中央)の周りに配列されているのは、この苛立つような月の最も鮮明な全球の赤外線の視界である。疑似カラーでのこの六つパネルは、カッシーニ宇宙船に搭載された、13年間の可視光・赤外線光マッピング分光計(VIMS)からの、赤外線画像データを示している。それらは、カッシーニの可視光との、驚くような比較を提供している。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: タイタンはカッシーニ探査機が何回も接近して詳しく調査した衛星。メタンの大気、雨、川、湖などが観測された。

コメント