あすか塾

「あすか俳句会」の楽しい俳句鑑賞・批評の合評・学習会
講師 武良竜彦

「あすかの会」四月の秀句から 兼題「磯遊び 暗」

2023-05-04 14:16:43 | あすかの会 2021・令和3年度

「あすかの会」四月の秀句から 兼題「磯遊び 暗」 

 

◎ 野木桃花主宰句

 

子供らの靴を揃へて磯遊び

蜥蜴の子石から石へ暗闇へ

真つ暗な回廊巡り涅槃像 

 

☆ 野木桃花主宰特選句

 

絵画展暗がりに浮く白きシャツ    都 子

 

☆ 武良竜彦特選句

 

童心の欠片も拾ふ磯遊び        尚

 

◎ その他の秀句から 【支持・評価の高かった順】

 

ふと空に足踏み入れて磯浴び     さき子

車窓から名もなき川の暮春かな    さき子

黄砂降るどこかの戦塵かもしれず   さき子

余花の雨黙長ければなほ暗む     市 子

 

会ふことのためらひ少し黄水仙    かづひろ

皺のまま乾くスカート磯開き     みどり

細波は妣のこゑかも磯遊び      都 子

竹林の暗きを照らす春の月      玲 子

山藤や六百年の横穴墓        玲 子

 

牡丹のくつろぐように散りにけり   さき子

田植終へ暗ぐら帰りつく家路     市 子

父と子の濡れるにまかす磯遊び    玲 子

磯遊び隣りは葉山御用邸        尚

ぽこぽこと小でまり灯る小暗がり    尚

大小の靴を揃へて磯遊び       みどり

春の雨暗渠の道もここらまで     みどり

暗室に時蘇へり暮の春        みどり

安寧の洛中絵巻うららけし      英 子

奥院の暗さに秘仏花の冷え      英 子

鳥帰る京を見下ろす龍馬墓碑     ひとみ

浮びたる言葉の消えて目借時     ひとみ

シューマイの芥子のつんと磯遊    かづひろ

暗やみ坂抜けてまた坂春日傘     典 子

しばらくは衣桁に掛けて花衣     典 子

霾緩きカーブの暗渠道        典 子

濡れてより波を厭はぬ磯遊び     悦 子

枕草子の音読ゆかし春の風      悦 子

甲板の水兵きりり風光る       悦 子

 

 武良竜彦の句 (特別参加 参考)

 

奥津城を蒼く睡らす穀雨かな

貝殻の笛の音まろし磯遊び

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« あすか創刊60周年  「俳句... | トップ | 「シリーズ・現代の俳人 野... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

あすかの会 2021・令和3年度」カテゴリの最新記事