「あすかの会」四月の秀句から 兼題「磯遊び 暗」
◎ 野木桃花主宰句
子供らの靴を揃へて磯遊び
蜥蜴の子石から石へ暗闇へ
真つ暗な回廊巡り涅槃像
☆ 野木桃花主宰特選句
絵画展暗がりに浮く白きシャツ 都 子
☆ 武良竜彦特選句
童心の欠片も拾ふ磯遊び 尚
◎ その他の秀句から 【支持・評価の高かった順】
ふと空に足踏み入れて磯浴び さき子
車窓から名もなき川の暮春かな さき子
黄砂降るどこかの戦塵かもしれず さき子
余花の雨黙長ければなほ暗む 市 子
会ふことのためらひ少し黄水仙 かづひろ
皺のまま乾くスカート磯開き みどり
細波は妣のこゑかも磯遊び 都 子
竹林の暗きを照らす春の月 玲 子
山藤や六百年の横穴墓 玲 子
牡丹のくつろぐように散りにけり さき子
田植終へ暗ぐら帰りつく家路 市 子
父と子の濡れるにまかす磯遊び 玲 子
磯遊び隣りは葉山御用邸 尚
ぽこぽこと小でまり灯る小暗がり 尚
大小の靴を揃へて磯遊び みどり
春の雨暗渠の道もここらまで みどり
暗室に時蘇へり暮の春 みどり
安寧の洛中絵巻うららけし 英 子
奥院の暗さに秘仏花の冷え 英 子
鳥帰る京を見下ろす龍馬墓碑 ひとみ
浮びたる言葉の消えて目借時 ひとみ
シューマイの芥子のつんと磯遊 かづひろ
暗やみ坂抜けてまた坂春日傘 典 子
しばらくは衣桁に掛けて花衣 典 子
霾緩きカーブの暗渠道 典 子
濡れてより波を厭はぬ磯遊び 悦 子
枕草子の音読ゆかし春の風 悦 子
甲板の水兵きりり風光る 悦 子
▽ 武良竜彦の句 (特別参加 参考)
奥津城を蒼く睡らす穀雨かな
貝殻の笛の音まろし磯遊び
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