ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「アンブラッセ」 阿刀田 高

2015-04-10 11:34:11 | 
         「 アンブラッセ 」  阿刀田 高

           

阿刀田さんの最新刊を予約して、図書館で借りてきました。
アンブラッセとはフランス語で、〈 キスをする、抱擁すると 〉言う意味だそうです。
大人の渇きを潤す傑作短編集です。表紙も大人っぽく落ち着いた色合いです。
~~~~~~~
「家族の風景」   小百合が大学の恩師に紹介されたアルバイトは、月1回、日曜日に無人のマンションに行き、
          花を1輪飾り、古いテープレコーダーを巻き戻してスイッチを入れる。 それだけ。

「めぐりあいて」 〈アンブラッセ〉とはフランス語で〈抱擁する〉って意味だと教えてくれたのは相沢さんだった。
          相沢は、英恵が高校2年生の時、実習生として古典を教えてくれた。

「第三の道」    恒夫は、父が死ぬ半年ほど前に話してくれた話を思い出した。体の不調に気づいていたのかも。
          島に流れ着いた旅人は、殿様に命じられて不老不死の道を求めて旅をしていた。
          彼は、村人に教えられ山奥の仙人に会いに行くが、不老不死とは、、、。

「文学散歩人」   皓一の趣味は、読書と文学散歩。作者のかかわりのある土地を訪ねること。
          エドガー・アラン・ポーを求めてボルチモアへ、ヘミングウェイに会いにキー・ウエストへ。

「ローマへ行こう」 
「くちなしの花」
「鈍色の記憶」   作治は出張の帰りに思い付き、父親の転勤以来30年以上来ていない町の駅に降り立つ。
          少年だった頃のいろいろなことが思い出される。

「夢は嘘つき」   
「赤い月の夜に」  月の夜に赤い影を引くようになったら、それは過去の恨みを晴らすために追いかけてきている。危ない!

「夢売り」     電車で乗り合わせた行商人のおばさんに、「私は夢売り、見たい夢を前金で千円で見せてやろう、価値があると思ったら、後で2千円送るように、」と言われた。
          「騙されてもいいか」とお金を払うと、やがて、別れた恋人の夢を見た。
~~~~~~~~~
阿刀田さんは、80歳になられます。意欲的に作品を発表されていて素晴らしいです。
彼の作品を初めて読んだのは、「冷蔵庫より愛をこめて」「ナポレオン狂」からです。
それから手当たり次第に読みました。ブラックユーモアも面白かったです。
少し難しかったですが、「○○を知っていますか」というシリーズもありました。コーランや旧約聖書、ギリシャ神話など。

阿刀田さんは、国会図書館勤務という経歴があります。
国会図書館は、発行された本がすべておさめられているので、彼の作品もたくさん納められているでしょう。
これからも1冊でも多くおさめられるように、お元気で作品を書き続けていただきたいです。

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  ありがとうございます




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