MUSIC IS THE SCENERY

いつも背景には音楽がある。
インディー・ポップ中心の洋楽ブログ。

1 80年代中期英国の良心、The Smiths

2005-05-19 02:36:38 | アーティスト紹介
ブログ初心者です。

洋楽の好きなアーティスト、バンド100組を不定期に紹介していきます。
70-80年代が中心になると思います。
興味のある方、ご覧ください。


経済的にもロックの世界でも停滞していた80年代中期の英国。70年代に始まったパンク・ムーヴメントも終わりを告げ、柱となるアーティストに欠けていた83年、彼らはインディーズのラフ・トレードから登場。マンチェスター出身の失業中など無職の4人組で、87年までに4枚のアルバムと18枚のシングルを発表。80年代中期英国の信頼できるナンバーワン・バンドへと育つ。02年4月に英国の音楽誌・NME誌が発表したこの50年間で影響力のあった英国アーティストで、ビートルズを押さえ見事ナンバーワンに輝いた。アルバムはすべて全英で1位か2位を記録、シングルもトップ10ヒットを数曲持つ。
ヴォーカルのモリッシーが書くやや倒錯的で人間の弱さや自閉的な思春期を表現した歌詞と、ジョニー・マーの独特なギター・ワークに魅了された「スミス信者」を多く生む。モリッシーの発言は過激でユニークで、マスコミからしばしば取り上げられた。とくに詞の面では他のアーティストがかすんで見えるほど秀逸。

 僕たち2人に
 2階建てバスが突っ込んでこようとも
 君のそばで死ねるなら
 これほど素晴らしい死に方はない
 (THERE IS A LIGHT THAT NEVER GOES OUT)

この場合の君は男性であったりするのだが、それはさておき他にはないストレートに心に突き刺さるラヴ・ソングだ。

 人生は与えるものじゃなく
 単に取るものだけだって
 僕は今日定めたよ
 イギリスは僕のもの 僕に対して義務がある
 理由を聞くなら君の目につばを吐いてやる
 (STILL ILL)

といった具合。

彼らが思っていたのは、労働者階級の人間が人前で大きな声で何かを言いたいならロックで成功するしかないということ。

結局はモリッシーとジョニー・マーの不仲が原因で87年に解散、モリッシーはソロに転向し大成功を収める。

それにしても当時の日本では彼らは全く無視されていた。アメリカで売れないと受けないという風潮があり、その頃日本で人気のあったイギリスのバンドといえばカルチャー・クラブやデュラン・デュランなどアイドル性の強いバンドだけだった。私の周りも洋楽ファンがたくさんいたが、彼らを知っていたのは2人か3人だけだった。
多くのフォロワーを生んだ彼らは、解散から20年近くが経とうとしている現在でも若い人に聴き継がれているようだ。

<私の選んだThe Smithsベスト5>
1 THIS CHARMING MAN
2 WILLIAM, IT WAS REALLY NOTHING
3 THERE IS A LIGHT THAT NEVER GOES OUT
4 ASK
5 HALF A PERSON


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