Piroth / Safe Haven

今年の春に「Fog Dancers」を聴いて
さらにその後MySpaceで何曲か聴いてみて
少し期待していた姉妹デュオPiroth。
10月21日に発売された2ndアルバム『Safe Haven』は
その期待を遥かに超える出来です。

フィンランド人の母とオーストリア人の父を持ち
スウェーデンで育ったNinaとJohannaのPiroth姉妹。
基本はダークでメランコリックなフォーク・ミュージックですが
パンクやオルタナティヴなどロックの要素も持ち
スローな曲からミディアム、アップテンポの曲まで緩急自在で
音楽性の広さを感じさせてくれます。

Eardrums Musicも絶賛しているこの作品、
アルバム通して適度の緊張感があるサウンドもさることながら
一番の魅力はヴォーカルと、姉妹ならではの息の合ったコーラスです。
どの曲がどうのということではなく全曲素晴らしいです。

当面はCDでの発売がないようなので今回デジタル購入しましたが
発売されればCDでも欲しい1枚です。
姉妹自身のレーベルOma Gusti Recordsからのリリースで
セルフ・プロデュース作品です。

GLUEがインタヴューをしているので興味がある方はどうぞ。

「Fog Dancers」→ ♪
MySpace → ♯
オフィシャル・ページ → ♭

EPDMの3rdは「7.8」

El Perro Del Marの3rdアルバム『Love Is Not Pop』が
辛口でお馴染みのPitchforkのレヴューで
「7.8」という、まずまずの評価を得ました。　　

過去のPitchforkのレヴューでは1st『El Perro Del Mar』こそ
「8.1」という高得点を出していましたが
2ndの『From the Valley to the Stars』が「6.7」、
3rdアルバムの先行シングルとなった
「Change of Heart」が「6.0」と低めの評価が続いていました。
今回は意外なのか予想通りなのか分かりませんが
一定の評価が得られたようです。

レヴューでも触れられている通り
オープニング・ナンバー「Gotta Get Smart」の後半部分
"Go on, go on, go on,"のリピートは
何度聴いても良いです。

レヴュー → ♭
「Gotta Get Smart」→ ♪ 、♪
MySpace → ♯

Music Alliance Pact 09年10月号から

MAP（Music Alliance Pact）の10月分が出ました。
9月分はあまり良い曲がなかったのでスルーしていましたが
今月は全体的にまずまずです。全部で34曲。

一番良かったのがSilkflossという中国・北京のアーティスト。
写真を見るとMylène CHEN＝写真＝という女性のユニットのようですが
MySpaceのメンバーを見ると3人の名前が書いてあります。
「Mon Amour」という曲で参加していますが
これはJohn Lennonの「Oh My Love」のフランス語カヴァー。

浮遊感のあるドリーミーなエレクトロニカと
フランス語が似合うキュートなヴォーカルがよく合っています。
MySpaceで10曲聴けますが、どれも心地良いです。
少しClub 8風の「Miracle」のほか
「Jaqueline」「Paramita」「Moon River」のカヴァーなど
線の細い曲もなかなかまとまっています。

今回のMAPで他に目立ったのは
ルーマニアのVive La Noiz「Bird Song」   
シンガポールのInch Chua「Devotion In Reality」
カナダのThe Balcony「Serious Bedtime」
韓国のJulia Hart「Korean Girl's Winter」
アイスランドのFM Belfast「Synthia」
スウェーデンのLeaving Mornington Crescent「Seventeen」
あたりです。

SilkflossのMySpace → ♪
10月のMAP（フリーDL）→ ♯

Club 8新作とSibiriaのニュー・バンド

ここで書いたClub 8のニュー・アルバム情報。
プロデューサーはなんと売れっ子のJari Haapalainenです。
Camera Obscuraの近2作品や[ingenting]、Lacrosse、
Frida Hyvönenの最新作も手掛けた
The Bear Quartetのメンバーのあの人です。
It's A Trapでたった今読みました。
驚き、驚き。そして楽しみです。



そしてもうひとつはKommunというバンド。
なんとHybrisから出しているSibiriaのメンバーのうちの
3人が立ち上げた英語で歌う新バンドです。
曲によってはSibiriaっぽさもありますが
全体的に少し明るめになった感じがします。
Kommunはスウェーデン語で
フランスのコミューンと同じ意味のようです。
こちらもIt's A Trapからの情報でした。
英語なので少しは日本でも人気出るのかな。
ここで大量に聴けます。

2人のMartinはVapnetもあるので
3つのバンドの掛け持ちになる形です。
Club 8のJohanと同じです
ということで上手くまとまりました。

Tender Trapがフリー・シングル

Talulah Gosh～Heavenly～Marine Researchでおなじみの
Amelia Fletcherが帰って来ました。
既に今夏のIndietracks Festivalにも出演していましたが
Fortuna POP!からTender Trapの2曲入りフリー・シングル
『Fireworks』をリリースしました。

06年の2ndアルバム『6 Billion People』以来の作品となりますが
新曲2曲は02年の1st『Film Molecules』のポップさに
ファジーなギターを絡めたような感じに仕上がっています。
個人的には少しひねった2ndよりも
ストレートな1stの方が好みなので今回の2曲は好きなタイプです。

Katrina Dixon（dr）とElizabeth Morris（g）の2人が新加入していて
5人編成となり音に厚みが増しました。
Elizabeth MorrisはAllo, Darlinという自身のプロジェクトで 
ウクレレを弾きながら歌っていた人です。

経済学者でもあるAmeliaも43歳。
さすがにもうお花のピン止めはしていませんが
それでも胸にはトレードマークの花が。

メールアドレスを入力するとダウンロードできます。

DLサイト → ♭
「Fireworks」→ ♪
MySpace → ♯

Allo, Darlin「Emily」→ ♪

Bob Dylan - Blowin' in the Wind

何もこのブログでフォークソングの名曲や
Dylan、反戦歌などを語る気は毛頭ありません。
ましてやこの曲をヒットさせたPeter, Paul and Maryの
Mary Traversが先月他界したこととも関係ありません。

しつこく、先週書いたDylan＋Mondegreenの続きです。

The Beatles「I Want to Hold Your Hand」は
Bob Dylan本人の「mondegreen」（歌詞の聞き間違い）でしたが
今回はBob Dylanの曲で「mondegreen」の
代名詞のようになっている「風に吹かれて」です。

The answer, my friend, is blowin' in the wind,
The answer is blowin' in the wind.
その答えは、友よ、風に吹かれている
その答えは風の中にある

曲のサビ部分ですが
このTHE ANSWER, MY FRIENDの部分が
THE ANTS ARE MY FRIENDS（蟻はぼくの友達）
に聞き間違える人がいるようなのです。

イメージ的にファーブルか熊田千佳慕氏ですね。

私には蟻の友達はいないので
このような聞き違いはアリませんでしたが。

ちなみにBob Dylanの曲はそれほどたくさんは知りませんが
一番好きなのは「Just Like a Woman」です。

Blowin' in the Wind → ♪

Kentのカヴァー・アーティスト

スウェーデンの国民的バンドKentの「Pärlor」のカヴァーで
今年6月にデビューしたCarolina Wallin Pérez。
今月14日には2ndシングル「Ingenting」をリリースしました。
またまたKentのカヴァーです。

Kentはまだまともに聴いたことがないのですが
原曲と聴き比べてみると
アコースティックにカヴァーするとこうも違うものかというのが
素直な感想です。
ヘヴィーメタルのカヴァー・バンドHellsongsもそうですが
全くの別物として聴けてしまいます。

Carolinaさんのヴォーカルがとてもムーディーです。
新曲「Ingenting」はスリリングな感じで、ギターとピアノも良いです。
「Pärlor」の方は少しFjarillの雰囲気があります。

MySpaceの資料ではCarolinaさんは
ヴォーカルのほかグロッケンシュピール、ベース、
コンポージングとあるので
全曲がカヴァーというわけではないのかもしれません。

今月28日にはデビュー・アルバム
『Pärlor och svin』も発売になるようです。

「Ingenting」→ ♪
Kent「Ingenting」→ ♪

「Pärlor」→ ♪
Kent「Pärlor」→ ♪

MySpace → ♯ 

From Stockholm With Love

とても悲しいニュースです。
The Dreamers、Action Biker、Testbild!などでお馴染みの
スウェーデンの良質インディーズ・レーベル
Friendly Noiseがレーベルとしての活動を終了してしまいます。

すでにHP上で7日に発表されていたようですが
呑気にも今頃気が付きました。
今月末に発売される男女デュオLiminalsのアルバム
『Hearthand』がラスト・リリースになるようです。
今後は別の形で活動を再開するとのことですが
本当に残念です。

そしてお別れのしるしとして
03-09年の間にリリースされた全207曲の中から好きな10曲を
メール(friendlynoise@gmail.com)すると
それを基にレーベルの歴史の記録として
まとめてフリー・ダウンロードできるようにしてくれるようです。
（ディスコグラフィーはこちら）

いろいろ検索していて気が付きましたが
私がなぜこのレーベルに惹かれたのかが分かりました。
レーベルを運営しているメンバーたちが意識しているレーベルが
あのLes Disques Du Crépusculeだからです。

MySpace → ♪

Basia Bulat、ニュー・アルバム情報と新曲

カナダのロンドンという町の女性シンガー・ソングライター
Basia Bulatの2ndアルバム『Heart Of My Own』が
来年1月にSecret City Recordsから発売になるようです。
07年4月のデビュー・アルバム『Oh, My Darling』以来
2年9ヵ月ぶりのアルバムになります。

そして先行シングルの「Gold Rush」が
11月8日に発売になります。
こちらはRough Tradeからダウンロードのみのようです。
すでにMySpaceにもアップされていますが
Rough Tradeのページではメールアドレスを登録すれば
フリー・ダウンロードできるので気に入った方はぜひ。

今回の新曲も良いですが
個人的にはMySpaceにあるDaniel Johnstonのカヴァー
「True Love will Find You in the End」の方がより好みです。
1stに収録の「December」もそうでしたが
シンプルな曲の方がこの人の声に合っている感じがします。

それから名前はベイシア・ブラットという発音だと思っていましたが
バーシャ・ブーラトが正しいようです。

「Gold Rush」（セッション）→ ♪
「True Love Will Find You in the End」 → ♪
「True Love Will...」（ライヴ）→ ♪

MySpace → ♯
オフィシャル・ページ → ♭
レーベル・ページ（DL）→ ♭

スウェーデン・ミニ情報＋1

《Jonna Lee新曲》

Jonna Leeの新曲「Something so quiet」が
11月4日にデジタル・リリースされます。
2ndアルバム『This Is Jonna Lee』からの
第3弾シングルで、とてもメランコリックな曲です。

MySpace → ♯

《Taken By Treesニュー・ヴィデオ》

Taken By Treesの2ndアルバム『East of Eden』から
「My Boys」のヴィデオがアップされています。
これはAnimal Collective「My Girls」の素敵なカヴァー。
ヴィデオの綱渡りは本人がやっているのかな?

「My Boys」→ ♪


《Camera Obscuraもニュー・ヴィデオ》

Taken By Treesといえば
思い出すのがスコットランドのCamera Obscura。
4thアルバム『My Maudlin Career』からのニュー・ヴィデオは
「The Sweetest Thing」です。
こちらはTracyanneが口ひげを着けて歌っています。

「The Sweetest Thing」→ ♪