記憶に残したいこと

     忘れない為に....

「キリンを作った男」

2024-11-01 06:08:37 | book

TKさんから回ってきた本。

サントリー、アサヒと読んだので今度はキリンビール。

「キリンを作った男」⇒(永井隆作)

ノンフィクション。

「ラガービール」で長年業界1位のキリンビールが、アサヒビールの「スーパードライ」で危機感を持つ。

それまでふんぞり返っていた大名企業だったキリンビールを救ったのが、前田仁。

「出るくぎは打たれる」って言葉通り、ヒット商品が出すたびに左遷になる前田。

彼は左遷先でも頭角を現し、終始自分の仕事に全身全霊で取り組んだ。

公私混同をしない、自分の考えにぶれがない、部下を大切にする。

「一番搾り」「端麗」「氷結」とヒット商品で成功したマーケチングの天才・前田仁の生涯が書かれいる。

 

企業ノンフィクション。

 

 

感想:こういう人が企業を支えてたのかぁ~って思ったわ。

   確かに、私が一番最初に飲んだのはアサヒの「スーパードライ」だった。

   父はキリンの「ラガー」だったのに「スーパードライ」に代わってたなぁ~。

   企業戦略などを知ることができた本だし、商品の作り方なども知れた本だったわ。

   今のお気に入りビールはキリンの「晴れ風」なんよ。

   ノンフィクションの本はやっぱり面白いわ。

 

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「黄色い家」

2024-10-24 08:28:05 | book

ARさんから回ってきた本で、単行本。

川上未映子さんは、初めての作家さん。

「黄色い家」⇒(川上未映子作)

主人公は、40歳で一人暮らしの伊て藤花。

花はネット記事で、吉川黄美子(60歳)が20代の女性を1年3ヶ月わたり室内に閉じ込め、暴行して重症を負わせたなどとして、傷害と脅迫、逮捕監禁の罪に問われて、東京地裁での初公判が開かれたのを知る。

吉川黄美子とは自分の知ってる人物なのか?

花は、15歳で黄美子さん出会い、20歳まで一緒に生活した記憶を振り返る。

黄美子さんと二人で始めたスナックを「れもん」となずけた時から、花にとっては黄色が幸運の色になった。

そのスナックは火事でなくなるのだが、そこで2人の少女と出会い、4人は疑似家族のような日々を暮らす。

疑似家族の為に、花はカード詐欺で生活費を稼ぐようになり、少女2人も巻き込んで「シノギ」に手を出す。

歪んだ共同生活は、黄美子さんの友人の死によって崩壊するのだが.....。

 

ルノワール小説。

ルノワール小説とは、犯罪や暗黒街を題材にした小説の一形式で、フランスで生まれた作風らしい。

 

 

感想:他人との生活って難しいよなぁ~。

   家長だと錯覚してる主人公の花に対して、若い2人の少女が反発するのもわかる気がするわ。

   お金でしか繋がりがないんやもん。

   花の錯覚、責任感、思い込みなどでぎくしゃくする疑似家族の生活。

   疑似家族はやっぱり疑似でしかなんやぁ~と思った本だったわ。

 

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「秋麗」

2024-10-19 07:21:17 | book

今野敏さんの「東京湾臨海署安積班」シリーズ。

全シリーズを読んでるので買わないわけにはいかない。

「秋麗」⇒(今野敏作)

主人公は、東京湾臨海署の安積綱志警部補。

臨海署近くの海で遺体が発見された。

身元は特殊詐欺で逮捕された戸沢守雄という74歳の男性。

安積は特殊詐欺で逮捕した葛飾署の生活経済係の広田芳明係長に共同捜査を依頼。

安積班と広田によって、戸沢の詐欺仲間を割り出す。

詐欺仲間から戸沢を殺したかも?の犯人の手がかりをつかむが、主犯まで根こそぎ逮捕するには.....。

主犯を逮捕できるのか?

 

警察小説

東京湾臨海署安積班シリーズ

 

 

感想:このシリーズが30年も続いているらしい。

   ってことは、私も30年読んでるってことやね。

   74歳の犯罪者たちはお金よりも刺激が欲しかったって。

   騙されるのはいつも年寄りだから、若者をだましてやりたかったとも。

   歳を重ねると確かに刺激は少ないけど、やってOKなのとNGくらいは判断せんといかんやろう。

   人生の終わりが「冬」だとしての「秋」はわかるけど、秋も捨てたもんじゃないんだけどなぁ~。

   犯罪者たちの年齢に近いから、いろんなことを考えながら読んだわ。

      

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「お帰り キネマの神様」

2024-10-06 07:26:47 | book

原田マハさんの「キネマの神様」は2018年に読んだ。

その続編かと思ったら、映画「キネマの神様」を本にしたらしい。

映画にするにあたって、山田洋次監督が原作小説に大幅に手を加えたらしい。

映画に感銘した原田マハさんが映画をみずからノベライズした本。

「お帰り キネマの神様」⇒(原田マハ作)

主人公は、武蔵野の映画館「テアトル銀幕」のオーナー・寺林新太郎ことテラシンと、テラシンの親友円山郷直(ゴウ)家族。

テラシンとゴウは松竹映画・大船撮影所で知り合い、共に映画の世界で生きることを夢見ていた。

ゴウは監督を目指し、テラシンは映画館経営を目指す。

ゴウは初めて監督を務めた映画で失敗し、映画の世界から遠ざかる。

ギャンブル好きのゴウは家族に甘えっぱなしでギャンブル三昧。

家族はゴウを何とか立ち直らそうとし、ゴウが監督を務めて映画にならなかった「キネマの神様」を木戸賞(新人脚本家)に応募する。

「キネマの神様」は受賞するのか? ゴウは立ち直れるのか? 

その時テラシンは?

 

 

感想:映画の持つ力を改めて考えさせられた。

   私的には「キネマの神様」よりもこの本の方が面白かった。

   山田洋次監督って凄いなぁ~って改めて思ったわ。

   一気読み。

 

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「地面師」

2024-10-04 07:19:37 | book

ひょんな話から地面師詐欺の話になった。

本が出ているので「読みたいけど、誰か買ってぇ~」と言ったところ、HRさんがネットで取り寄せてくれた。

全て実話が書かれている。

単行本「地面師」⇒(森功作)

地主に成りすまして土地売却をする地面師詐欺の話。

被害者は積水ハウスやアパグループなどの不動産のプロ。

被害額は積水ハウスの63億円、アパグループの12億円など億単位。

想像を絶する騙し方が書かれている。

 

 

感想:詐欺師は実刑を受けても2~3年で出所するので、詐欺はまた続く。

   地面師詐欺グループがあって、各自役割分担があるらしい。

   なりすまし地主は勿論のこと、グループには弁護士までいるっていうからビックリだよね。

   狙い目は介護施設に入った大地主らしいよ。

   地価の高い土地を持ってなくて良かったぁ~って感じ。

   単行本で寝て読むには重いけど、面白くて一気読み。

 

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「探花(たんか)」(隠蔽捜査シリーズ9)

2024-09-20 08:11:13 | book

今野敏さんの隠蔽捜査シリーズの第9弾。

迷わずに購入。

「探花」⇒(今野敏作)

主人公は、神奈川県警刑事部長の竜崎信也。

竜崎がまだ神奈川県警になじめていない時に、警察庁トップ入庁の同期が福岡から移動で神奈川県警に移動になった。

そんな時に、横須賀基地付近で殺人事件があった。

「刃物を持った白人が逃げて行った」という目撃証言があった。

犯人は米海軍基地関係者?ってことで、竜崎は基地に出向いて捜査の協力と捜査範囲の確認に出向く。

捜査本部は、米海軍犯罪捜査局から特別捜査官の参加を認めて日米合同捜査をすることになった。

本来なら捜査本部には行かない部長だけど、捜査が気になる竜崎は捜査本部で指示を出す。

竜崎の決断力と判断で捜査は進む。

福岡から移動できた同期は事件に関係あるのか? 

 

<おまけ>

題名の「探花」は中国の科挙で3番目のことらしい。

1番は「状元(じょうげん)」、2番は「榜眼(ぼうがん)」

ちなみに、竜崎は警察庁試験で3位だったとか。

 

警察小説

隠蔽捜査シリーズ第9弾(神奈川県警編第2弾)

 

 

感想:毎度のことだけど、竜崎の言動&行動が小気味いい。

   テンポよく進めるから好きだわ。

   ほぼ一気読み。

 

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「オリンピックを殺す日」

2024-09-17 06:47:05 | book

3年前の東京オリンピックは無観客で行われ賛否両論あったけど、今年のパリオリンピックは元に戻しての開催。

競技場建設などにお金を使わない、新しいオリンピックが見れたように思った。

そんなオリンピックの年にオリンピックを取り上げた本がでた。

作者は堂場瞬一さんなので購入。

「オリンピックを殺す日」⇒(堂場瞬一作)

主人公は、東日スポーツの記者・菅谷建人(すがやたける)。

菅谷は入社以来東京オリンピックを担当していたが、東京オリンピックを最後に担当から外された。

オリンピックのスペシャリストを自任していた菅谷の耳の、世界レベルの大きな大会が開催されるらしいという噂は入った。

オリンピックまで約半年。

この時期に世界レベルの大会が開かれる?ってことで、菅谷は取材を進める。

大会は「ザ・ゲーム」と名付けられ、巨大IT企業が主催するスポーツイベントだとわかる。

開催時期はオリンピックをバッティング。

メディア排除、無観客、選手は個人参加でかかる費用は個人負担、インタビューは選手の判断などなどの規制。

ネットで放送はされるので見れるが、解説などは一切なし。

選手は現役もいれば既に引退した選手もいる。

「ザ・ゲーム」は無事に開催されるのか? オリンピックとどう違うのか?

 

スポーツ小説。

 

 

感想:オリンピックは国を代表するけど、「ザ・ゲーム」は個人。

   国を代表するから応援するんやけど.....。

   個人を応援するなら個別に競技(大会)で応援してるわ。

   何事にも賛否両論あってしかり!って思ってるので、なるほどって感じだった。

   視点が面白い本だわ。

   

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「チョウセンアサガオの咲く夏」

2024-09-07 07:41:26 | book

短編小説ってあまり好きじゃない。

でも、柚月裕子さんの短編集は初めてなので購入。

「チョウセンアサガオの咲く夏」⇒(柚月裕子作)

11話の短編小説。

①チョウセンアサガオの咲く夏・・・72歳の母親の面倒をみる娘

②泣き虫の鈴・・・奉公先でいじめられる男の子

③サクラ・サクラ・・・ペリリュー島で聞いた日本の唄

④お薬増やしておきますね・・・妄想性パーソナリティ障害の患者

⑤初孫・・・孫だと思っていたら息子だった

⑥原稿取り・・・急ぎの原稿を失くし、再度原稿依頼

⑦愛しのルナ・・・可愛いと言われる猫と同じ顔に整形

⑧泣く猫・・・亡き母親を偲んで鳴く野良猫

⑨影にそう・・・瞽女(盲目の旅芸人)で生きていくために

⑩黙れおそ松・・・神様になるために口を利かない

⑪ヒーロー・・・学生時代のヒーロー

 

 

感想:「5分で読める!」シリーズの1冊らしい。

   確かに、どれも短いからアッと言う間に読めちゃう。

   「ミステリー」「人間ドラマ」「プロ仕事」の三つのタイプなんだってぇ~。

   苦手な短編集だったけど、結構面白かった。

 

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「邪魔」

2024-09-05 01:41:32 | book

誰の本か分からない。

貸していた本を返却されて時に、紙袋に一緒に入っていた。

本の貸し借りの時は、付箋紙に持ち主の名前を書いて貼ることになってるのに.....ない。

奥田英朗さんの本は誰かに借りて読んだことはあるけど、ずいぶん前のことなので誰の本か忘れてる。

誰の本でもいいから読んで返そうってことで読んだ。

「邪魔」⇒(奥田英朗作)

主人公は、刑事課強行犯係の警部補・久野薫とサラリーマンの妻・及川恭子の二人。

恭子の夫(茂則)の勤務先で放火事件が起こった。

夜勤を務めていた夫が第一発見者で、彼は火を消そうとして両腕をやけどする。

放火犯捜査で、翌日に会社の監査が入ることがわかり、第一発見者の及川茂則が疑われる。

恭子も夫の不可解な行動などから疑惑を持つが、家族を守ろうとすればするほど不信が広がる。

これまでごく普通の主婦だった恭子は、事件をきっかけにどんどん泥沼に落ちていく。

 

犯罪小説。

 

 

感想:不良少年、暴力団、警察内部、宗教団体など、いろんな話が交差する。

   一つ一つを位置づけながら読まないとあらすじがわからなくなりそうやった。

   上より下が面白かったけど、全く先が読めない本やった。

   ちょっと盛り込み過ぎ感はあったなぁ~。

 

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「白鳥とコウモリ」

2024-09-02 00:31:06 | book

読みたかった本。

見つけたので購入。

「白鳥とコウモリ」⇒(東野圭吾作)

主人公は、警視庁捜査一課の五代努と被害者の娘・白石美令と加害者の息子・倉木和真の3人。

東京の竹芝で、善良な弁護士・白石健介の遺体が発見された。

捜査線上に浮かんだのが名古屋在住の倉木達郎。

五代刑事は倉木が何か隠していると思い、事件当初の倉木の行動を調べ始める。

そんな中、倉木が今回の弁護士殺しと30年前の金融業者殺人(時効)も自分が犯人だと自供。

事件は解決したと思われたが、被害者の娘(美令)と加害者の息子(和真)はお互いに倉木の自供に違和感を抱き、各自で真実を調べだす。

光と影、昼と夜、被害者と加害者。

真実は見えるのか? 

 

ミステリー小説。

 

 

感想:どんどん引き込まれた本だった。

   TV観るくらいなら本を、刺繍するくらいなら本を.....。

   それくらい面白かったわ。

   ミステリー小説ってこうでなくっちゃって思う1冊だった。

   ほぼ一気読み。

 

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