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メーガンさんがタイツ着用を巡り「キャサリン妃を泣かせた」 英国で話題の暴露本が“新証言”を明るみに

AERAオンライン限定
2022/07/31 11:30

筆者:多賀幹子



トム・バウワーさんによる暴露本で、新たな言動が次々と明るみに出たメーガンさん。7月、国連総会にヘンリー王子と出席した(写真・ロイター/アフロ)


 7月21日、イギリスの伝記作家、トム・バウワーさん(75)による暴露本『Revenge:Meghan,Harry,and the war between the Windsors(復讐:メーガン、ハリー、そしてウィンザー家の戦争)』が発売された。

以前よりタイムズ紙などに一部紹介されて話題をさらい、500ページ近いボリュ-ムながら、イギリスのアマゾンでは発売前からベストセラー・ランキング第1位に輝いた。


 弁護士でもあるバウワーさんは調査ジャーナリズムの手法を取り, 徹底した取材で評価は高く、実業家や政治家などの伝記を数多く著している。

なかには訴えられたケースもあったが、今回は主にメーガンさん(40)のこれまでの言動について新証言などをもとに明らかにしており、明かされた真相に驚きと納得の声が上がる。

「メーガンさんが、友人や雇用者に私のインタビューを受けないように警告を発したため、関係者をすべて網羅しているわけではありません。それでも少なくとも80人は質問に答えてくれました。

彼らの住まいは、アメリカやイギリス、カナダなどに及び、十分すぎるほどの数といえます」とバウワーさんはテレビ番組のインタビューで打ち明けている。

 本にはいくつものエピソードが紹介されている。そのうちの一つに、アメリカのウォーターゲート事件になぞらえた「タイツゲート」がある。

 2018年5月19日のヘンリー王子(37)とメーガンさんの結婚式の1週間ほど前、衣装合わせが行われた。その時に、フラワーガールの服装について、キャサリン妃(40)とメーガンさんがぶつかった。

少女達がタイツを履くことをキャサリン妃は求めた。ウィリアム王子(40)との結婚式では、フラワーガールは例外なくロイヤルウエディングの伝統にのっとり白いタイツを着用したのだ。

 しかし、メーガンさんは、フラワーガールの一人であるシャーロット王女(7)について、スカートの丈は短すぎ、ドレスは体に合わず、タイツなどもってのほかと言い放ったというのだ。

メーガンさんと当時親友だったカナダ在住のスタイリスト、ジェシカ・マルロニーさんの長女アイビーちゃんと王女を比べ、キャサリン妃の目の前で「アイビーちゃんの方が好ましい」と断定した。それにマルロニーさんもすぐに同調。キャサリン妃は思わず泣きだしたという。



プラチナジュビリーでセントポール大聖堂で礼拝するヘンリー王子とメーガンさん(写真・AP/アフロ)


 2021年3月、オプラ・ウィンフリーさんのインタビューで、メーガンさんは「泣かされたのは私だ」とひっくり返していた。「その証拠にキャサリン妃はその後、花束とカードを持ってきた。これは謝罪だ」と言った。

続けて、「真実とはまるで逆の話がまかり通り、ショックでした。やっていないことで責められて、気持ちを整理するのは難しかった」とまで言った。

「王室の人たちは間違いと知っているのに、私は悪者にされた。ここはキャサリン妃が正してくれたらいいのにと思う。彼女は良い人だから」と続けた。

 しかし、このたびのバウワーさんの本によると、複数の新証言により、やはりメーガンさんがキャサリン妃を泣かせている。

「キャサリン妃が他人と仲たがいした話を聞いたことがない。彼女は人との付き合いにきわめて注意深い」との証言もあった。

 キャサリン妃は、メーガンさんとの確執を外に出すべきではないとその後いっさい触れず、タイツにまつわる話は解決済みと思っていた。

それがオプラさんとのインタビューでメーガンさんが蒸し返したので、きわめて不愉快な思いをしたという。

 タイツの騒動があった当時、キャサリン妃はルイ王子(4)を4月23日に出産して3週間足らず。睡眠不足が続き体調が万全でなかったので、精神的に不安定だったかもしれない。

花束はメーガンさんへの謝罪などではなく、義理とはいえ姉妹になるのだから、うまくやっていきましょうとの呼びかけだった。メーガンさんは、キャサリン妃は言い返す立場にないことを承知での発言だった。

 バウワーさんは「この本には真実でないこと、裏付けが取れないことはいっさい書いていません」と話している。

(ジャーナリスト・多賀幹子)


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2022/08/22 11:30

筆者:多賀幹子



ネルソン・マンデラ国際デーで国連総会に参加するヘンリー王子とメーガンさん(写真・ロイター/アフロ)


 イギリスの伝記作家、トム・バウワーさん(75)の暴露本『Revenge:Meghan, Harry, and the war between the Windsors(復讐:メーガン、ハリー、そしてウィンザー家の戦争)』には、新証言に基づく驚くべき事実が明かされている。その中には、メーガンさん(41)の推進する男女平等の原点が大きく揺らぎそうな箇所がある。


 メーガンさんは11歳の時に、アメリカの消費財メーカー、P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)の洗剤のコマーシャルに憤る。

小学校の授業で見たテレビCMでは、台所で鍋などの油汚れと戦うのは「女性」であるとする。同級生の男子も、「女性にふさわしい居場所はキッチンだ」と言い放った。

帰宅したメーガンさんは父トーマス・マークルさん(78)に訴えた。彼は「手紙を書いたら」と答えている。

 メーガンさんは早速P&Gに、CMは女性を台所に縛り付けるものであると抗議の手紙を出した。

また当時のファーストレディー、ヒラリー・クリントン夫人などにも同様の手紙を送った。すると、P&Gは、CM中の「女性」を「人々」に変更した。

また、ヒラリー夫人などからも励ましの手紙をもらった。まもなく、テレビ局から記者が訪れインタビューされた。メーガンさんは、こうした小学生時代の「成功体験」を2015年の「国連WOMEN」でのスピーチで披露した。

「私は11歳で、男女平等のために立ち上がり、小さいながらもインパクトを与えたのです」と胸を張った。

 その後メーガンさんにヘンリー王子(37)と交際のうわさがたった2017年、アメリカのバニティ・フェア誌が彼女にインタビューをした。

メーガンさんは張り切って、P&Gの反応とヒラリー夫人からの返事について話した。しかし、同誌は、このくだりをすべて削除した。

それは、「事実確認が出来なかったから」。同誌はファクトチェッカーや広告専門歴史家などに検証を依頼したが、裏付けが取れなかったという。

父が明かした“新事実”

 またヒラリー夫人からの返事に関しては、夫人がファーストレディーになったのが、1993年1月20日からで、1981年8月4日生まれのメーガンさんが11歳であったのは1992年8月4日から1993年8月3日まで。

夫クリントン氏が大統領就任して半年ほどの間にたまたま起きた出来事としては不自然であると判断して、同誌はカットした。

 しかもメーガンさんは、届いたはずの夫人からの手紙をいっさい公に示していない。

バニティ・フェア誌の寄稿編集者サム・カシュナーさんは、当時メーガンさんのインタビューを担当した。洗剤のくだりの全面削除を知ったメーガンさんは、彼に原稿を書き直すように要求してきた。

「ヒステリックな口調でまくしたて、まるで私は彼女に操られ支配されているかのように感じました」とカシュナーさんは語っている。

 トム・バウワーさんは、父のトーマス・マークルさんにもインタビューした。彼は、P&Gからもヒラリー夫人からも実は無視されたと初めて明かした。

メーガンさんは小さい時から「有名になりたい」「レッドカーペットを歩きたい」と繰り返し訴えた。父は、そんな愛娘の夢を頭からつぶすには忍びないと、あえて否定しなかったという。

 ヘンリー王子夫妻は、9月初旬に慈善団体への参加などで再び渡英する。その際にはエリザベス女王(96)に会うことを希望するが、この時期女王は新首相との面会などで多忙を極める。2人には、「決まっている予定は変更できない」と伝えられたそうだ。

(ジャーナリスト・多賀幹子)
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ウイリアム王子
2021/07/01 07:00


2018年ウインブルドン選手権を揃って観戦するキャサリン妃(左)とメ―ガン夫人(C)朝日新聞社


 ダイアナ妃が生きていれば7月1日で60歳。1997年1997年8月31日、パリでの自動車事故で36歳で急逝し、ウエストミンスター寺院で行われたダイアナ妃の葬儀のテレビ中継の視聴者数は3210万人に達し、イギリス史上最多を記録した。

世界中で推定25億人が葬儀の中継を視聴したと言われている。これほどまでに愛されたダイアナ妃の遺志は長男・ウイリアム王子とキャサリン妃に受け継がれている。


*   *  *
「王室のおくるみにくるまれた赤ちゃんを抱っこして、“水玉模様のドレス”でキャサリン妃がウイリアム王子と産院から出てきた時は、どよめきが起きましたよ」 とは、現地で“水玉模様のドレス”を目撃した英国王室評論家でジャーナリストの多賀幹子さん。

2013年7月22日(現地時間)、ウイリアム王子とキャサリン妃の第1子となる長男が誕生し、翌23日、出産で滞在したセント・メアリー病院からのキャサリン妃のお出ましを報道陣、現地の王室ファンが見守った。ロンドンで取材していた多賀さんによると、

「ダイアナ妃が長男・ウイリアム王子を出産し、産院を出る時のドレスも水玉模様。そのドレスに対するオマージュでキャサリン妃も水玉模様のドレスで出てこられて、その時、“おぉ~”という声があがり、感動のあまり泣いている人もいました」

 当時の取材は過熱していて、世界各国から報道陣が集まった。もちろん、日本のテレビ局も現地のの記者を派遣していた。

「王室の広報官が“あと1時間は出て来られません”とか教えてくれるんですよ(笑)。親切なんですね。

1週間前から報道陣が産院を取り囲んでいましたから、一時的に現場から離れることもあるためお知らせしてくれて。“あと15分で出て来られます”と広報官から発表があって、報道陣が再結集しました。

生放送のアナウンサーが発声の準備をしたり、各国の言語が聞こえてきましたね。

そこまで待って、出て来られたキャサリン妃のドレスが水玉模様だったのでみんな感動したのでしょう」(多賀さん)

ウイリアム王子がダイアナ妃を思う気持ちを大切にする

8年程前の事を鮮明に多賀さんは語ってくれたが、まさに、ダイアナ妃からキャサリン妃への目には見えないバトンタッチの瞬間でもあったのだろう。

「ウイリアム王子は自分の子どもを抱いてもらいたいのは母・ダイアナ妃だと語っていたので、そのお気持ちをキャサリン妃も大事にされたのではないでしょうか。

ウイリアム王子は“母のことを1日たりとも忘れたことはありません”と話していたことがあります。ウイリアム王子の母を思う気持ちをキャサリン妃は大切にされている」(多賀さん)

 2018年4月23日(現地時間)、第3子の退院の時にはキャサリン妃愛用のブランド「ジェニー・バッツカム」の白い襟にアクセントのあるレッドドレス。

1984年9月15日(現地時間)に誕生したハリー王子を抱いて産院を出て来たダイアナ妃も真っ赤なロングドレスだった。

 キャサリン妃のダイアナ妃への思いもさることながら、出産という大仕事のあと、ドレスなど準備は大変そうではある。

「“チーム・ケイト”(※ケイトはキャサリン妃の愛称)と呼ばれるサポートグループができていて、キャサリン妃の出産のためなら1カ月くらい前から他の仕事を入れないで待機している人たちがたくさんいるんですよね。

ヘアドレッサー、洋服をデザインしている人やメイクの人、ネイルの人など大変献身的な協力体制ができている。

出産は予定日はあるものの、いつご出産されるかわからないですから。それでも協力してあげたい、協力できることが名誉なことだと話していた。

そういう人たちが出産したとなれば馳せ参じるわけですよ。それで、きれいな退院姿になったわけですが、愛されている証拠ですよね」(多賀さん)

 母・ダイアナ妃を思うウイリアム王子に寄り添うキャサリンにはダイアナ妃の形見の品も受け渡されている。

「キャサリン妃がいつも身に着けていらっしゃるダイアナ妃の婚約指輪は有名ですよね。いくつかの形見がキャサリン妃に渡っていますが、ダイアナ妃への思いが言動全てに現れているからこそのことなのでしょう」(多賀さん)

キャサリン妃の評価が上がれば、メ―ガン夫人が下がる

 ここへきて、どうしても引き合いに出されてしまう次男の嫁・メ―ガン夫人。多賀さんいわく「キャサリン妃の評価が上がれば、メ―ガン夫人の評価が下がる」。それは、過去のエピソードに色濃く表れている。

「結婚前に一度別れた時、キャサリン妃の元にマスコミが殺到したんですけれども、ひと言も王室の内部に関することを話さなかったんですよね。

ウイリアム王子とは6~7年同棲状態でしたからしょっちゅう王室にも行き来していたわけです。

“チャールズ皇太子はは冷たい人だ”とか暴露しようと思えば、マスコミに話してしまうこともできた。

ひと言も話さなかったことでエリザベス女王の絶大な信頼を得たと言われています。

“この人なら王室を守ってくれる”と。インタビュー受けたり、暴露本だとか言っているメ―ガン夫人とだいぶ違うのでしょうね。人間性というか品格など全てが……」(多賀さん)

 7月1日(現地時間)、ダイアナ妃生誕60年を讃えた銅像の除幕式は、コロナ禍のため人数を押さえた開催でキャサリン妃は欠席。しかし、参加するウイリアム王子を通じてキャサリン妃の思いは届くであろう。



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