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メーガン妃、「息子の誕生日」優先でチャールズ国王の戴冠式を欠席も、英国でバッシングが起きない理由

2023年04月21日 | 国際社会
4/21(金) 11:00配信

「来なくて正解」と「欠席は無礼」




2021年、米人気トーク番組に出演したメーガン妃。「THE ELLEN DEGENERES SHOW」公式YouTubeチャンネル(@TheEllenShow)より
 5月6日に英国のロンドンで行われるチャールズ国王の戴冠式。日本で秋篠宮ご夫妻の参列が物議を醸す一方、英国ではチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の「単独参列」と、その妻・メーガン妃の「欠席」が賛否を呼んでいる。


メーガン妃にとってチャールズ国王は「義理の父」。身内が臨む一世一代の歴史的イベントに欠席とは、一般的に考えると何とも不義理な話である。 



 とはいえ、著作やインタビューで「王室批判」を繰り返すヘンリー王子夫妻は、英国内の人気がすこぶる低い。民間調査会社の王室人気投票では、女性スキャンダルが取りざたされたアンドリュー王子を加えたワースト3が定位置。

ヘンリー王子夫妻と法廷で争う「デイリー・メール」紙は、「称号を剥奪しろ」といった読者コメントが定番だ。「メーガン妃欠席」の記事にも、「最高の結果」「神に感謝する」と喜びの声が並んだ。  


一方、メーガン妃にあえて出席を求める声もある。「欠席は無礼であり不要」「彼女に少しでも勇気があれば、堂々と参列したでしょう」と欠席を断じたのは、王室専門誌「マジェスティ」の編集長。

ヘンリー王子と共に繰り返している「王室批判」が本当に正しいのなら、正々堂々と来いといったところだろう。 「来なくて正解」と「欠席は無礼」。

英国保守層の“メーガン妃アレルギー”をよく表している意見だが、英メディア全体の論調として大勢ではない。メーガン妃の欠席により、ヘンリー王子が「火種になる妻を家に置いてでも、父の晴れ舞台に立ち会う次男」になったからだ。


関係修復に向けて「一歩前進」? 


「ハリー(ヘンリー王子)が参列する事実は、実りある妥協と言える」と「ガーディアン」紙に語ったのは、歴史家で作家のロバート・レイシー氏。

ヘンリー王子がチャールズ国王への批判を一旦脇に置いて参列する事実は、関係修復に向けて「一歩前進」した証明ではないかという見方だ。  


ただし、出欠の返答期限を過ぎてから出た結論がメーガン妃の欠席だったことから、「1か月にわたる交渉が良い結果に終わらなかったのでは」とも推測した。

ヘンリー王子の参列は戴冠式のみだが、他の関連行事にも参加を希望しているという報道もあった。そこにはバッキンガム宮殿のバルコニーに現れることも含まれていたという。  


ヘンリー王子の関係者たちは「テレグラフ」紙に対し「(参列は)非常に個人的な決断であり、PRが目的ではない」「物事は確かに正しい方向へ進んでいる。

最悪の事態が終わったことを願う」とコメントした。前述のレイシー氏に近い意見だ。  


また、メーガン妃欠席の一要因は、「否定的な注目を集めたくない考えがある」からだとも明かした。

ヘンリー王子夫妻は、メーガン妃の参列が「物議を醸す可能性がある」ことを自覚しているという。


席次が問題だったとする説も


 メーガン妃と親しい記者らが明らかにした欠席理由は「夫妻の長男アーチーの誕生日」。戴冠式と同日のため、我が子を優先したという。とはいえ、この理由を全面的に信用する向きはほぼない。 

「アンドリュー王子とまとめて『安い席』に座らされるのが怖かったのではないか」としたのは、「テレグラフ」紙だ。さらに「デイリー・メール」紙も「ヘンリー王子は席次で頭がいっぱいになって出欠の返事を待たせた」とした。  


ロイヤルファミリーが集まる大きな公務や行事では、席次もニュースの1つになる。いわゆる「上席」となる最前列には、チャールズ国王と妹のアン王女、弟のエドワード王子といった顔ぶれが並ぶ。

共通項は自身の「仕事」として公務に専念していることだ。  

もう1人の弟・アンドリュー王子は女性スキャンダルで公務から撤退した。

母・エリザベス女王と父・フィリップ殿下の葬儀では実子として「上席」だったが、チャールズ国王の戴冠式でも同じと予測する声は少ない。


ヘンリー王子も本来なら「上席」だが、王室離脱で公務から離れ、おまけに「王室批判」を繰り返している現状からするとやはり微妙だ。  

このほかにも「そもそも出席するはずがなかった」とする見方もある。これは王室職員も同じで、「夫妻で欠席」と考えていたようだ。ヘンリー王子の単独参列には驚きの声が、メーガン妃の欠席には喜びの声が上がったという。


最大の問題は兄・ウィリアム皇太子との溝


 チャールズ国王は、ヘンリー王子の参列を非常に喜んでいるという。しかし多くのメディアは、帰国したヘンリー王子と「家族会議」の予定はないと報じている。  

日程的な事情もあるだろうが、それよりも大きな障害は、兄・ウィリアム皇太子との深すぎる溝だ。たとえチャールズ国王との関係に光が差しても、ウィリアム皇太子との溝は簡単に埋まらないという見解は、どのメディアも見事に一致している。  


ヘンリー王子夫妻の「王室批判」は君主制を直接攻撃するものではなく、家族の人間性を糾弾する傾向が強い。そのメインターゲットが、チャールズ国王と妻のカミラ王妃、ウィリアム皇太子と妻のキャサリン妃だ。


この4人の中で最も激怒しているのが、ウィリアム皇太子である。  

兄弟仲が悪化した主要因はメーガン妃だった。ウィリアム皇太子はかつて、メーガン妃と交際を始めたヘンリー王子に「忠告」を与えたという。

ヘンリー王子は1月に出版した自叙伝『スペア』で、結婚後にメーガン妃をめぐってウィリアム皇太子と口論になり、暴力を振るわれたと明かしている。


  戴冠式当日はヘンリー王子の一挙一動が耳目を集めるだろうが、無論主役はチャールズ国王だ。

「家族の事情」はあろうとも、まずは式がつつがなく終わることを祈りたい。 デイリー新潮編集部

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最終更新:4/21(金) 13:15デイリー新潮