たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

性と社会 <同性婚 一斉訴訟>などを読みながら

2019-02-15 | 差別<人種、障がい、性差、格差など

190215 性と社会 <同性婚 一斉訴訟>などを読みながら

 

朝は目覚めると青空が全面に広がる空模様。今日は午後からある年金調査のため和歌山に行く予定でしたので、少しは気持ちが晴れやかになれるかなと期待しました。その甘い見通しはすぐにお釈迦となりました。雪がぱらついてきたのです。結構冷えていましたのでもしかして雪が積もるのかなと今度はスノータイヤが今年初めて役立つかと変な期待になりました。しかしこれもしばらくして雪がやみ、期待ははかなく消え去りました。当地でのいろいろな仕事を終え和歌山までの往路では天候はなんとかもったのですが、帰りは雨模様となり、見通しも悪く前方車の長い列も50kmくらいの速度(高速道路で)となり、のんびり運転となりました。

 

事務所に戻って今日のお題をと考えたのですが、少し記事を見てもぴんときません。辺野古と同性婚が毎日記事で大きく扱っていたのですが、前者はもう少し様子見と思い、後者は躊躇していました。同性婚を認めないのを憲法違反という訴訟のようですので、ちょっと私の意識になかったこともあり、避けようという意識が働いたのです。

 

ただ、毎日の記事を見ると、まるでこの問題一色という紙面構成です。もう驚きです。そうか私の意識が問われているのかもしれないと思い、勉強のつもりでざっと読みました。

 

まずは一面に、<同性婚「不受理は違憲」 全国13組一斉提訴>(紙面の見出しは少し違いますが)と、余録で<多数決でものごとを決する民主主義だから…>が掲載されていました。

 

続いて社説で<同性婚求めて一斉提訴 不利益を放置はできない>ときました。さらにクローズアップ2019では<同性婚、不平等を問う 全国で一斉提訴 制約残る、パートナー制 家族多様化、25カ国容認>と自治体の対応や海外の同性婚を導入した国を取り上げています。

 

そして基本的には同性婚ないし性の多様性を認める立場で、少し異なる視点で3人の論者を取り上げた論点<同性婚を考える>は興味深いものでした。

 

わたしが同性婚、その前提の同性カップルに多少違和感を感じているのは、身近にいないことが大きな要因ではないかと思っています。伝統的な異性カップル・異性婚に慣れ親しんでいるため、そういった感情というか意識があるのかもしれません。でもそれは根深いものではないと思っています。まあいえば、電車内で化粧している女性や、最近はなくなったようですが携帯電話で話す人に対する感情とたいして大差がないくらいのものです。

 

そのことで伝統的な家族感や意識が脅かされるとか、そんなたいそうなものとは思っていません。そもそもその「伝統的な」家族感や意識は、それほど固定的なものと理解していません。

 

少し前のブログでAIの認識・識別力について触れたとき、AIの図抜けた能力をしても性差の識別ができないということを知りましたが、そんなものかと思ったのです。

 

私たちが求める社会は、絶対的な価値観を押しつけるようなものであってはいけないように思うのです。日本国憲法は、基本的人権の最初の条文で、個人の尊厳をうたっています。私は、というか私たちは、この基本的な価値を犯してはいけないと思うのです。私たちはそれぞれ違うわけですね。自分とは異なる考えや言動、むろんまったく反対で嫌いな意見であっても、尊重することが大切だと思うのです。そうでなければ、私たち個人の尊厳、自由も守ることが困難ではないかと思うのです。

 

同性婚について言えば、それを認めないことが違憲といえるかといえば、婚姻制度という長い歴史のある(といっても法律制度としては1898年公布の明治民法以来ですから110年程度ですね)制度ですし、ましてその明治民法の婚姻制度は、日本国憲法の下、1947年に抜本的に改正され、新たな個人を尊重する制度として生まれ変わり、その後も繰り返し改正されてきました。それは世情の変化に応じて変わりうるものですから当然ですね。今回の同一婚訴訟で一挙に違憲判断に結びつく可能性は低いと思いますが、本格的な議論となるでしょうね。

 

話は少し飛びますが、現在の婚姻制度で異性のカップルがうまくいっているのかといえば、疑問です。当然に男女の若者は成人式を済ますと、次は当然に婚姻への道を歩むというのは遠い昔の話になりました。しかも婚姻してもあの世までなんてことは古希のように、希なことではないでしょうか。離婚率がいかに高いか驚くほどです。そのため弁護士はもちろん、いろんな士をつく職業人が仕事の種?になっているのかもしれません。そういった仕事を提供するために婚姻制度が有るわけでは無いでしょうけど、おかしい状態のように感じるのは私だけではないように思います。

 

婚姻しても、DVや今回千葉女児事件で問題になった子どもへの虐待事件が最近、ようやく話題として取り上げられるようになりました(今までなかったのではなく、アメリカのように子どもの権利に着目していればもっと早くクローズアップされていたと思うのです)。

 

こういった現行の婚姻制度は、背景にある社会が事実上、異性のカップルに意識下で半ば婚姻を強制していることによるのかもしれません。同性カップルはどのようなおつきあいをして、暮らしているのかよく知りませんが、お互いを個人として尊重しているように感じられます。そのような関係を構築することができるのなら、ほんとうは理想的なカップル、婚姻ではないかと思うのです。

 

むろんいまはマイノリティの人たちですので、意識も高く、しっかりされているのだと思います。これがどんどん同性婚OKとなったら、異性婚と同様の問題が起こるかもしれませんが、これはおそらく杞憂かなと思うのです。

 

一時間が過ぎました。読むのに時間がかかり引用もしませんでしたが、関心のある方は毎日新聞のやる気を感じさせられる記事をご堪能ください。今日はこのへんでおしまい。また明日。


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