190309 視力障がい過去と未来 <記者の目 視覚障害者の世界変えるAI技術>を読みながら
今朝、日が長くなったせいか、すでに明るい日差しを感じることができました。実際に暖かい日差しが木々の梢に射してきたころ、野鳥も賑やかです。
ふとベランダを見ると、さっと野鳥が飛び立ちました。怪傑ゾロのようなマスクの出で立ちが一瞬、目に留まりまりました。スズメより少し小柄。ヤマガラかなとちょっと期待半分で思いましたが、きっとシジュウカラでしょうと思い直しました。ヤマガラはもう少し山の中に入らないと見る機会が少ないように思います。それに比べシジュウカラは都会にでも現れるこのご時世ですし、当地では時折見かけます。見かけなくても囀りがよく響き渡ります。
野鳥観察の能力もなければ努力もしていませんが、視力と聴覚が普通に備えていて助かります。ちゃんと有効に使っているかと言われると恥ずかしい限りです。ただ、聞こえる、見えるというだけです。それでも天寿を全うして、才もない中、天が与えてくれた命を全うしたいと思うのです。
そんな余分なことを考える暇もなく、次々と野鳥の姿が目に入ってきました。こんどは少し遠くて裸眼では識別できません。あの超望遠ズームで覗くと、スズメくらいの大きさの野鳥が別々に2羽いました。一羽は芝生の土をほじくる仕草を繰り返しています。どうやらホオジロのようです。念のために野鳥図鑑で調べると、同じ色模様がありませんでした。でも特徴の目の下が黒い帯という点では一致しているので、間違いないかなと思うのです。
胴体の色合いが少し変わっていました。それで迷ってしまったのですが、目の下の帯こそこのはっきりした特徴かなと思います。でもこのホオジロの呼称にいつも不思議を感じます。ホオジロというのは頬のところが白いということではないのでしょうか。目の下は太い帯状の線が黒くなっています。いや頬は黒と言ってよいと思います。ホオグロというと顔と名前が一致しやすいように思うのです。白い部分は目の上の額部分ですね。まあそんなことはたいした話ではないですね。ホオジロの忙しく動く様はスズメそっくりのようにも思えますが、スズメのように群衆で動くことはあまりみかけません。どうやらメスのようです。
さてもう一羽ですが、一週間前にも見たカワラヒワです。ただ、前回はオスだと思いますが、今回はメスのようです。
さて今日はほんとは歩く道の日と思っていたのですが、先週から体調を少し崩し気味で、先週歩いた後かなり具合が悪かったので、しばらく歩く道の計画は中断しようと思っています。
そんなわけで仕事もあまり乗り気にならない中、野鳥を観察していると、少し気分がよくなってきます。
ほとんど有効に使えていない私の視力ですが、視力障害者の方は視力をカバーするために大変な努力をされていますね。
昨日の毎日記事<記者の目視覚障害者の世界変えるAI技術 活字読み上げ、人の判別も=岩下恭士(デジタルメディア局)>では、全盲記者の岩下恭士氏が最近のAI技術を取り入れた製品を体験レビューしています。
それは<人工知能(AI)技術「オーカム マイアイ2」>というものです。
これは<100円ライターのような小型カメラ>の大きさで、<メガネの弦に装着>すると<「若い女の人があなたの前にいます」> と<耳元でささや>いてくれるのです。
すごいですね。
<一昨年、イスラエルのハイテク企業、オーカム・テクノロジーズが開発し、英語圏を中心に世界30カ国以上の視覚障害者や読字障害者らの間で大きな反響を呼んでいる>
さてその内容をもう少し引用してみましょう。
<このAI技術、最大の特徴は自分のメガネに装着して使えることで、スマートフォンのように手で持つ必要がなく、ネット環境も不要だ。>というのです。
そしてこの認識力と読み上げ力は<新聞や飲食店のメニュー、紙幣や店の看板などを指で示すとその部分を読み上げる。時刻はもちろん、設定すれば色やバーコードなども認識する。>というのです。
この技術は、いま流行の自動運転技術を応用したもののようです。
<自動走行する車が瞬時に路上の車線を認識できるカメラ技術を、全盲者の歩行誘導に応用してしまおうという画期的な発想なのだ。>
ただ、顔認識はウライバシー侵害に当たるということで、先駆け的開発を進めるグーグルはこういった昨日の事業化を図っていないようです。
他方で、オーカムはそのプライバシー保護の措置を講じて開発に踏み出したのです。
<オーカムは個人の顔を画像でなく、数値に置き換え保存している。「映像として映すことはできない」とアビラム氏は徹底したプライバシー管理をアピールした。>
数値に置き換えるといってもぴんときませんね。PC記号化ということでしょうか、とはいえそれでも画像変換可能であれば、多少不安が残りますが、セキュリティ保護が確保されているということでしょうか。他方で、表出されるのは画像ではなく、音声なので問題は起こらないということでしょうか。
<「オーカムの使命はこうした人たちに視覚を取り戻し、職業的自立の道を開くことです」とアビラム氏は訴える。>といった製品アピールに共感できます。
ただ、問題がありました。価格は<税別価格が60万円と高価な>です。自治体によっては助成金的な制度があるようですが、それでも約50万円が自己負担となると、厳しいですね。
また、操作の習熟度が必要とのことですし、バッテリー消耗が激しいようで<自動認識モードでは1時間>しかもたないとのこと。実用性という意味ではもう少し技術開発を必要としていると言えるでしょうか。
他方で、人が人を支援する心こそ、お互いが救われるかもしれません。
記者はイスラエル体験記で次のようなエピソードを紹介しています。
<旅行前、日本在住のイスラエル人から「イスラエル人は人に無関心だから一人旅は苦労するよ」と忠告された。ところが現地では、いつも必ず白杖(はくじょう)を持って一人たたずむ東洋人の私を見つけると、ユダヤ人もアラブ人も、性別、年齢にかかわらず近寄ってきて「どこへ行きたいのか?」と聞いてきた。キリストが歩いた2000年前と変わらない光景がそこにあるのを実感した。>
そういえば、仏教伝来した6世紀以降、長くそういった光景はわが国でも普通に見られたのではないかとふと思ってしまいました。それが仏教伝来と区切っていいかは私も判断しかねますが。
最後に岩下記者は、私がたしか昨日少し表現を変えて使わせてもらったいいことばを残されています。
<AI(人工知能)は、人間への「AI(愛)」なくして生まれえないと思う。>
今日はこれにておしまい。また明日。
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