大丈夫だよ

　娘と、郊外をドライブしていたら沿線に、腫瘍専門医の看板がみえた。

かなりの大きさで明らかに車の窓からも見つけやすいようにと言う配慮　(？)　がうかがえる。

大きな字でたくさん説明書きがなされている。

娘の運転なので私は食い入るように見つめてしまった。

　以前に新聞に出てた所だ。　

とすぐ気付いたが、あんまり一杯説明が書かれてあるので、しっかり読んでしまった。

走る車からなので、一瞬のことなのだが、顔を前に向けてからも色々と考えていて、しばらく無言。



ややあってから、娘に「電話番号、記憶できた？」と聞かれて、「えっ？」っと思ったが、

私が無言でいたので、それなりのショックを受けて、色々考えてると思ったのだろう。

娘なりに、万が一の場合、戻った方が良いのかと思ったのかも、知れない。

でも私は、全然別の事を考えていた。


その腫瘍専門医院は以前、新聞の記事によると、歯科医がやっていて、

「今の歯科医は、そう言う事もするんだ～～」と思ったのを思い出していて、

これは営業なのか、それとも本当に我々、腫瘍患者のために、開業してるのか・・・。と、思ってた。

おそらく、フコイダンを、前面に出したいるんだろうと思う。


そんな事を考えていたら、長い無言になってしまい、娘に心配かけてしまった。




「あ～～、お母さんは大丈夫だよ、　自分で治す術を身につけたから、何かあったら治せると思うの。

だからもう心配いらないし、あそこの腫瘍外来には行くことないよ。だから電話番号もいらない。」って言ったら、

「おかあさんがそんな風に前向きに考えてくれて嬉しい。」って


　娘よ、大丈夫だよ。　　　お母さんは、もう　大丈夫だよ



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　すずらん