名取川河口近くにいた子。
アメリカヒドリのオスに違いないのだが,目の後ろに続く緑色の帯の緑色が薄い。これまでもこういうタイプは結構いたが,あまり深く考えてこなかった。
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光の角度など見え方の問題ではなく,緑が薄い,ということ。
ヒドリガモとの交雑は結構多いが,この子は純粋アメリカヒドリ。
ヒドリガモとの交雑は結構多いが,この子は純粋アメリカヒドリ。
比較対照用に,昔撮ったアメリカヒドリの画像も載せておこう。
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(2020/01/01 新地)
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(2009/04/09 大沼)
差は歴然。
今回の子の緑色が薄いのは,どうしてだろう。
ただのバリエーションなのか?
それとも,年齢など他の要因が理由なの?
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海外の図鑑を含め,このようなタイプが載っていないか,結構がんばって探したが,なかなか見つけられず。ようやく見つけたのが,カモ図鑑の本家本元ともいうべき「決定版 日本のカモ識別図鑑」(氏原巨雄・氏原道昭著,誠文堂新光社)だった。
この図鑑には,明確に,緑色の量について「個体差が非常に大きい」と記載があった。
やっぱ,単にバリエーションの問題。
第1回生殖羽 (1st-br.) は雨覆(※)が白くないようだから,この子は成鳥。若いから緑色が薄い,ということでもなかった。
やっぱ,単にバリエーションの問題。
第1回生殖羽 (1st-br.) は雨覆(※)が白くないようだから,この子は成鳥。若いから緑色が薄い,ということでもなかった。
※ 翼を閉じているときは,側面に線状になった雨覆が見える。
わかってみると「なぁんだ。」という感じだが,それがわからなくてのモヤモヤだった。
あぁ,スッキリ。
氏原氏に感謝。
それにしても,他の図鑑は不親切だなぁ。
この子,たまたま羽ばたいてくれたので,腋羽・下部大雨覆を確認することもできた。
左が今回話題にしている子。右がヒドリガモのオス。
左が今回話題にしている子。右がヒドリガモのオス。
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アメリカヒドリは,オスも,メスも,翼の付け根の裏側が識別のポイントのひとつ。
アメリカヒドリは白,ヒドリガモはグレーなのが特徴。
しつこいようだが,羽繕いの画像も1枚。
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白い羽が見える。
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ペアになっているメスは,アメリカヒドリではなく,普通のヒドリガモだった。
頭に赤味がある。
なお,この翌日に蒲生で見た子は,きちんと(?)緑色だった。
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(2024/02/02 アメリカヒドリ)
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