宮本武蔵の弟子・伊織は亡き母を蘇らせる外法に失敗、弟が白狐と化してしまう。人間の姿に戻るべく、本物の外法使いを探す兄弟が辿り着いたのは、夏の陣に揺れる大阪城だった。妖術で徳川家康に応戦していた淀殿は、豊臣秀吉や織田信長を復活させ大騒動に。襲いかかる物の怪から弟を守るため、伊織は妖刀村雨でもののけたちをメッタ斬り! 愉快痛快、新感覚時代小説。文庫書下ろし。裏表紙より。
・・・うん、全部書いちゃってんじゃねーかこれぇ!
一 伊織
「おっかさんを生き返らせることができる」
「この『造人事之書』さえあれば、おっかさんは生き返る」剣術の師、宮本武蔵の家で見つけた『造人事之書』。
『死んでしまった母に会える』――幼い兄弟の切なる願いは、案の定失敗。
そこから苦難の道が始まるのでありました・・・どう見てもハガレン。
どう料理するのかとwktkするか、パクリかよと投げるかの分かれ目と思われマス。
宮本武蔵の娘で歩き巫女のおこう、安倍晴明の血を引く一族という御堂ユキ、
『用心深いくせにいい加減』な家康、『暑苦しい男は苦手よ。あっちへ行きなさい』な幸村、
そして蘇りし『第六天魔王』・信長・・・
ぞろりというかスラリと読める。
ハガレンな主人公に加え、「復活した信長と戦う」のもSAMURAIで通った道だもの。
それでいて「パクリばっかでツマンネ」ではないんだから不思議な感覚。
部品が被ったとしても、見せ方次第ということかなぁ・・・
いや、見せ方というより見方かもしれない。
たぶん「はいはいエドエド」という気持ちで読むと楽しくない。
「hmhm江戸江戸」という気持ちで読めばいい。
創作の世界で一部の設定が被るのなんて気にしたら負けよー?
「禁忌を犯して罪を背負う」なんて設定、それこそ紀元前から使い古された・・・
お、こんな時間に誰だr
ハガレンのことは忘れて読むと、『物語のほぼ半分』が大阪城なのは物足りない点。
兄弟にはもうちょっと自由に動き回ってほしかった。
「はじめましてだな、伊織!」
「ハガレンの感想をちょろちょろ書き始めたところで出会うとは、乙女座の私にはセンチメンタリズムな運命を感じずにはいられない!」
※僕は乙女座ではありません。